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(新)三つ子の魂百までも(27)


27

騒がれているあの事件は、何も解決の糸口も無く、言い知れない恐怖が住民を襲っていた。
判明している事は夕暮れから夜にかけて、孤独の男を誘いに
女が出て来る。
しかも、その男が望んでいる姿に変えて女性が出て誘惑する。
絶対に女の誘いに乗らない事。
女性の身体には決して触れない事
触れたならば、その男の身体が蒸発してしまう。
その女は妖怪である
絶対に相手にしない様に。
と、書いて修はネットに流した。

たちまち修のコメントは大炎上して行った。

書き込みの多くは、何故そこまで具体的書けるのか?
を問いただし、妖怪とは非現実な事を、さも本当にあったかの様に書いてあるのが不審だ と、書き込みがある。

皿子に乗り移られた妖怪は苦慮していた。
何故、霊が妖怪の邪魔をするのか思案していたのだが、
理解する事が出来ずに、下界に降りて行った。
この猛烈熱女は男性を誘惑し、その男性エキスを自分のエネルギーとしている。男を蒸発させる事によってエネルギーを得ているのだ。
猛烈熱女の妖怪は、生きる為に
下界に降りて行き、男を物色し捕獲しているのだ。

定期的にエネルギーを補給しないと、妖怪は餓死する事になる。

妖怪が餓死するのか!
と、疑問を持たれた読者の人もいるかも知れませんが、
妖怪も生きていく為には、エネルギーが必要です。
ご理解ください。

深夜の街に降り立った猛烈熱女。
獲物になりそうな男を物色していた。

酒に酔っているのか足元が覚束ない男がこちらに歩いてくる。
見るとまだ若い男だ。
…………今日はこれにしようか!^_^……
と、自然と顔が綻ぶ😃

「ちょっとお兄さん。足元がふらついているけど大丈夫なの?」
と、気軽に声をかけ、その男の側に行った。

男は相当酔っているのか、潤んだ目で女を見ている。
「何か俺に用か!」と言いながらその場に座り込んでいる。

「だいぶん酔っているみたいね。介抱してあげようか?」
と、馴れ馴れしく声を掛ける。
大概の男なら、鼻の下を伸ばして私の言いなりになる。
男は私の顔をじ〜と見つめている。
男の理想の顔が私の表情に写し出されているはずである。
私は、男の瞳を覗き込む様に見つめた
……どう、綺麗でしょ。貴方の理想のタイプでしょ……


「お前の様な醜い女に介抱など頼まぬわ。下がれ下郎」
と、大きな声で怒鳴り込んできた。

……何よこの男⁉️ 失礼な奴ね。私を醜い女とはよくも言ったな!……
と、怒りが込み上げてきたのだが、何故私が醜い女なのか?
理解が出来なかった。

その次の男にも同じ事を言われた。
「ブス、あっちにいけ」
と、今までに私が聞いた事の無い言葉だ
……私に向かってブスなんて言った人は誰も居ないのに何故?……

その時、私の耳元から不気味笑い声が聞こえてきた。



https://note.com/yagami12345/n/n58059624d0f3

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