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コーヒーとお酒の「飲みにケーション」考
コーヒーとお酒。
この二つをうまく利用すると、世界が回って、プロジェクトが回って、知識が回る。
私の恩師の言葉、「飲みにケーション」考を進めてみましょう。
二つの飲みにケーション
飲みにケーションというと、一般的には「お酒の飲み会」を想像しますよね。
実際、そう理解されていることが多いですし、相手との溝を、酒というツールで埋めたり、越えたりすることで、コミュニケーションを深める。
でも、私は、飲みにケーションには二つあると思っており、それを実際に実験してみたことがあります。
その二つとは、
1)コーヒーサロン的「飲みにケーション」
2)アルコール飲料的「飲みにケーション」
プロジェクト管理に最適な「コーヒーサロン」
何故、コーヒーサロンかというと、飲み物がアルコールではなく、カフェイン含有のものが多いから、です。
つまり、気分的にはリラックスしつつ、カフェインなどで、脳は興奮状態になっている環境を故意に演出することが、コーヒーサロン的「飲みにケーション」と言えます。
ブレインストーミングやKJ法の実施には、非常に有効だと思います。
何故、こんなことを考えたかというと、イギリスのコーヒーのカフェでは、コーヒーを飲みながら、世界中の情報を交換し、ビジネスを成功させていたと、本で読んだことがあるからです。
題名も、著者も忘れたのですが、この話だけが妙に心に焼き付きました。
で、実際に、大学院で実践してみたことがあります。
知識サロンという「コーヒーサロン」を立ち上げ、学科の教授、准教授に「知識科学とは何か」というお題を提供し、それぞれの先生の専門を基礎に、知識科学について語っていただき、議論する、というものです。
単に、授業の延長戦のような形態の時というのは、それほど議論が活発にはならなかったのです。
逆に、お茶請けとコーヒー等の飲み物を持ち込んで議論したときは、驚くほど議論が集中しました。
カフェインの場合、アルコールと違って思考力が低下するような現象を起こしませんので、プロジェクトの管理のような「アイデアを系統だてて整理統合する」仕事の活性化に向いています。
また、ホワイトボードなどの記録を残す機材も、コーヒーサロンなら運用しやすいです。
創造に最適化する「飲みにケーション」
お酒を飲む場合、オフィスで寛ぎながら一杯やるという場合もあるでしょうが、「飲み会」というように、完全に空間が変わり、気分も変わるのが一般的です。
それが、一番の目的ということもあります。
体と心をリラックスさせ、アルコールを利用して普段できないコミュニケーションを進めること。
これが、お酒で行う飲みにケーションだと思います。
飲み会は、大学、大学院、会社と、よくやったものです。
非常に良い思い出の多くの中で、余り思い出したくない場面もいくつかありました。
お酒なので、酔います。
程よい「酔い方」を学ぶ前というのは、無茶をします。
だいたいは、虎になったり、泣いたりわめいたり、寝たり、口説いたり。
余り、創造的ではないですよね。
アルコールによって、通常と異なる思考回路が働き始め、創造性が活性化すれば、飲みにケーションとして成功なんですが、その環境を整えることが、幹事の手腕というところでしょうか。
知的な会話が、アルコールの力で拡大すると、それこそ、ものすごい創造性が発揮されます。
これは間違いないところです。
しかし、飲み会で困るのは、記録の方法が余り無いことです。
凄く会話が弾んだのに、何も記録が残らなかった、ということは、よくあることですね。
そういえば、最近、飲み会って、やっていないなぁ。
一人家飲みってパターンばっかり。
今は、自家製梅酒の炭酸割り(書いているのは23時です)。
活用はそれぞれに、計画的に
飲みにケーションは、それぞれの特性と、脳への刺激を選択して行えば、有効に活用できますね。
2つの「飲みにケーション」の中間として、ノンアルコールビールのような飲み物を「コーヒーサロン」で使ってみるという手もあるでしょう。
それぞれの良いとこどりができて、思わぬプラスの効果を引き出せるかもしれません。
武漢コロナウイルスの影響もあり、カフェにしろ飲み屋にしろ、集まって飲むこと自体、憚られる今日この頃。
早く、何も気にせず飲みに行きたいです。
ああ、バーに行きたい…。