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世界で初めてゼロカーボンを達成した、台湾発のヘアケアブランド「オーライト」【サステナブルジャーニー寄稿】

大和ハウス工業さんが運営するWebメディア『サステナブルジャーニー』に、台湾のヘアケアブランド「オーライト」について寄稿しました。

日本に向けてSDGs関連の発信をしていると、「SDGsは大企業が取り組むべきことで、中小企業にはハードルが高い」といったフィードバックをいただくことが少なくありません。

確かに、大企業から取り組むことで、中小企業や個人事業への打撃を少なくするような政策は台湾にも存在します。

ただ、台湾を取材する中で、中小企業の代表や役員たちから「大企業だからこそできることがあるように、中小企業の強みはフレキシブルなことですよ」という言葉を耳にします。

パワフルな中小企業の事例の一つとして、温室効果ガス(カーボン)の排出量を実質的にゼロにした「ゼロカーボン」のシャンプーを世界で初めて開発した台湾発のヘアケアブランド「オーライト O'right」をご紹介したいと思います。

オーライトのプロダクトは、ごく最近までヘアサロン専売品でした。

台湾における提携サロンは2020年に7,000店を超え、全台湾のサロンの約30%を占めるまでになっています。現在ではコンビニやスーパー、路面店での販売も行われているほか、40の国と地域への輸出も展開しています(2023年末時点)。

従業員は300人規模の中小企業ですが、スタッフの給与を年間3〜5%引き上げながら会社の業績は安定して成長しており、2020年の売上高は55億元(約275億円)を突破。

純利益は8,000万台湾元(約4億円)を超え、コロナ禍でも前年度比30%の成長を遂げることができました。

世界の栄誉あるグリーンアワードでも、大企業と並んで高く評価されてきました。

2020年にはAppleや半導体のTSMCらと同時に2020年「RE100」グローバル・トップ15のグリーンリーダー賞に選ばれました。

オーライトは早くから率先して再生可能エネルギーを使用しており、2025年には100%を達成できる見込みです。

台湾を代表する半導体大手のTSMCは2050年に100%達成を宣言していますから、オーライトは彼らより4半世紀早いというわけです。

さまざまな賞を受賞する中で、オーライトはよく「あなたたちは毎年中小企業カテゴリに入ったままですね。どうして大企業に成長しないのですか?」と質問されていますが、スティーブン氏は決まってこう答えています。

「大企業であることより、良い企業(グッドカンパニー)であることの方が重要です」「売上額は少なくても、私たちの影響力はとても大きいのですよ」

オーライトが中小企業ながらこれだけ目覚ましい実績を残すことができているのは、誰もやっていない頃から「グリーン」「サステナブル」「イノベーティブ」へとブランドを転換させたことの結果であるように思えます。

カーボンフットプリント、カーボンニュートラル、再生可能エネルギーなどというテーマに大企業よりずっと前から着手してきた結果、

オーライト自身が強い競争力を高めたと同時に、再生プラスチック材料メーカー、分解可能なボトルの製造業者といったオーライトのサプライヤーたちも、海外の大手メーカーからの受注や投資を受けるようになっています。

サステナブルジャーニー『世界で初めてゼロカーボンを達成した、台湾発のヘアケアブランド「オーライト O'right」

このほか、世界70カ国から3万人ほどが視察に訪れた桃園市・龍潭にある1,500坪の工場を附設した本社ビル「グリーンビル」など、一つの寄稿にぎゅっとまとめておりますので、ぜひ一読いただければ幸いです。

一番初めの読者である担当編集さんが、「オーライトのシャンプーをネットで買いました」と言ってくださったのがすごく嬉しかったです。

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