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級友が吉祥寺に旅する本屋「街々書林」をオープン

大学時代の同級生で、かつて刊行していた同人誌「解纜(かいらん)」「ビールと流星」メンバーである友人の小柳淳さんが書店「街々書林」を開業した。6月6日に内覧会、6月7日に開店した。しかも吉祥寺の繁華街の路面店である。
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若い頃から彼は「書店をやりたい」とずっと言っていた。非常に良い条件で物件があったことが、決断の後押しをしたそうだ。旅行作家と称するだけあって、お店のコンセプトは「旅する本屋」。店舗デザインはロマンスカーのデザイナーに依頼したそうだ。シャッターには、小野寺光子画伯のイラスト。なかなか美しいお店であった。モデルとなった書店は、千駄木の往来堂書店だそうだ。自分は秋葉原「ポポンデッタ」(鉄道雑誌バックナンバーや鉄道模型中心のお店)を目指した方がいいと思い、余計なお世話だが助言した。ただ本人は旅行ガイド専門店ではなく、旅を扱った本全般(例えば沢木耕太郎「深夜特急」みたいな本)を横断的に扱う意向だそうだ。
 何よりビックリしたのは書籍だけでなく「雑誌を扱いたい」と言い出したこと。時刻表などを置きたいとのこと。見計らいではなく注文品だけで商品構成しようとする書店。それも20坪くらいと、決して小さくはないが、大きくもない書店。果たして雑誌を供給可能な大手取次店が書店口座を開くものだろうか。とりあえず元々職場の大手取次店の元部下に相談に行ってもらい、彼女のアドバイスによるウルトラCで口座が開設されることになって安堵した。好意的に取引や準備が成立したそうだ。



 お店に行ってみてビックリ。正直言って、元取次マンの自分には小柳淳さんの作ったお店には『おっ?』『えっ!』と思うポイントが幾つかあった。でもそれは本人が決めたことだ。舵は自分で切って行くことだろう。何も前例だけがベストではない。本人は来客に旅行本や海外旅行の話しを立板に水。とっても楽しそうでワクワクしていた。一方で元鉄道マンは、タブレットのレジ打ちに四苦八苦。老後に喫茶店を開くなどという話はよく聞くが、第二の人生で町の本屋の親父。いいじゃないか、初志貫徹=念願の出航。とりあえず「ビールと流星」メンバーで開店祝いの花を贈っておいた。失敗しなければいい、長くお店が続くことを願う。


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