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「とんかつ茶漬け」で有名な新宿「すずや」メニューは棟方志功先生のイラストだらけ
またもや知人の著書で紹介されていた新宿「すずや」に行ってみた。レトロなお店を想像していたが、立派なSUZUYAビルが建っていた。お店はその5階にあり、新築のピカピカの店舗。しかし老舗の風格から、落ち着いた佇まいではある。
オーダーは名物の「とんかつ茶漬け」。3種類の出汁を選ぶことになっており①定番醤油味②からし醤油③にんにく醤油味。自分は②からし醤油を選択したが、これが創業当時の味である。そして何よりすごいのがメニューが棟方志功先生のイラスト。中にんには食べ方まで棟方志功先生の漫画で指南。
出てきた「とんかつ茶漬け」だが、ご飯と味噌汁はおかわり自由。先ずは半分をおかずとして食べる。角切りにしたトンカツの上に炒めキャベツと海苔がかかっている。からし醤油が効いていい味である。ご飯を4割くらい残して、いよいよお茶漬けへ。丼のご飯に残したトンカツとキャベツを乗せる。棟方志功先生の漫画に「(お新香の)高菜がよくあいます」と書いてあったので指示に従う。ここで蝶ネクタイ姿の店員さんに急須に入った熱々のお茶(川根茶)を持ってきてもらう。「味が薄い場合は、もう一つの急須に入っている醤油ダレをかけて下さい」とのアドバイス。お茶をドバドバかけて味見したら、当然ながら味がかなり薄くなったので、追い醤油ダレ。うーん、なかなかいいじゃないこれ。トンカツの脂が浮かぶお茶漬けってのも粋である。棟方志功先生のレクチャー通り高菜がピッタリ。大満足の一杯だったが『こんなに変わった料理は、きっと最初は賄い飯だったんだろうなあ』と思いつつ、カウンター席から眼下の新宿駅雑踏の光景を見やる。