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「やえもん」との出会い

今年に入ってからすごく色んな事が僕の周りで巻き起こっている、関わる人たちもガラッと変わったし、考えていることも根本は変わらないけど表現の仕方が変わってきたりしている。


今日は、そんな節目の時期ということもあり、僕のあだ名でもある「やえもん」の由来について、少しだけ話そうと思う。



やえもんとの出会いは僕が大学1年生になったばかりである2018年4月の新入生歓迎会までさかのぼる。


中学・高校とあまり目立たなかった生徒だった僕は、大学に入学してから「話がうまくなりたい」と「いつでも出入りできる部室のような居場所が欲しい」という想いから、落語研究会に入った。


僕が入った落研では、落語をするときに演者が名乗る「高座名」を、新入生に対して2年生の先輩が付けるというルールだった。


名前を付ける際は通常その人の特徴に由来する言葉から付けられる、高校時代テニスをやっていた人なら、テニスラケットのガットから取って月兎(がっと)という風にだ。


僕の高座名はというと、幼いころから鉄道が好きで、小学校の時の夢は電車の運転手さんだったことが先輩方の印象に残ったようで、そこから付けられることになった。


鉄道由来の言葉ということもあり、2年生の先輩方の間では最初、某世界的機関車である「トーマス」と名付ける流れになっていたらしい。


しかしそこに待ったをかけたのが2年生で一番落語が上手だった先輩。

その先輩は、「いや、こいつはやえもんだ」と提案した。彼の思い出の絵本に「機関車やえもん」という絵本があったらしく、何が何でもそれを名付けたかったらしい。


という感じで、「トーマス VS やえもん」という構図が出来上がったのだが、最終的には思い出の絵本にこだわり続けた先輩の主張が通り、「やえもん」と名付けられた。


逆に考えると、ここでもしその先輩が居なければ「トーマス」と名付けられていたのである。正直部活をやめた今でもやえもんが定着しているのは、やえもんに含まれる謎っぽさが印象に残るわけであるので、ここまで浸透することはなかっただろう。


こんな経緯で僕の名前は「やえもん」となった。しかし高座名とは言ってもしょせん部活でつけられたあだ名のようなものである。なのになぜか学部や大学の外の人からもやえもんと呼ばれるようになってしまった。


他の部員たちは絶対に部活外で高座名を呼ばれることなんてなかったのに、なぜか「やえもん」だけが呼ばれ続けたのである。


さて、それまであまりクラスで目立たなかった僕だが、「やえもん」と呼ばれるようになってからはとても明るくなった。

みんなの期待に応えるような、面白い事を言ったり、いろんな人の相談に乗ったり、僕からすればそれは本当に革命だった。


「やえもん」と名乗ってきた時間の中で、落語の部活をやめてしまったり、学部の友達とあまり関わらなくなったり、逆に大学外の人と出会うようになったりシェアハウスに住んだりと、人間関係の変化は目まぐるしかった。



それでも「やえもん」だけはずっと一緒だった。



けど、今僕はその「やえもん」に別れを告げようとしている。


ここから先の内容は、また次のnoteに書こうと思う。大丈夫、僕はもう上野武志として生きることができそうだから。


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