別に死にたいわけじゃないけど
陸橋を歩いている時にふと
「ここから落ちたらどうなるんだろう。痛いよね。死ぬよね。飛び込んでみようかな。」みたいな衝動に駆られる一瞬がある。
子どもを出産し、育休が終わり今月から復職したばかり。仕事についても思い出したり新たに覚えたりしなければいけないし、子どものこれからの成長もそばで見守っていきたい。周りから見れば所謂「幸せな人」と見られると思う。
自分も今の生活に全然不満がない。復職してから夫が食器を洗うようになったり、朝の子どもの身支度を手伝ってくれるようになったり、むしろ嬉しいことが増えた。
なのに、あの陸橋での感覚はなんなんだろう。100の幸せがあっても1の辛いことが1000にも10000にも大きく感じて、全てがネガティブに感じたりしてしまう。それが引き金となって押してはいけない「飛び込む」というボタンを押してしまうのだろうか。自分では知らぬ知らぬのうちにストレスを抱え、それが雪のようにゆっくりと降り積りやがてずっしりと自分の肩にのしかかる。そういうこともあるかもしれない。
上島竜兵さんが亡くなったという衝撃的なニュースがあった。最近、CMやドラマにも出演していて見ている我々からしたら順風満帆のように見受けられる。
「あんなに人から愛されていた人がなぜ自殺を?」
「心に何を抱えていたのか」
皆が考えることだ。でも、自殺にもしかしたら「なぜ」なんて理由はないのかもしれないと思った。私が陸橋の上で感じた衝動的な「落ちてみようかな」みたいな感覚で亡くなったのかもしれないと、思った。
もちろん、理由が明確にあって自殺したかもしれないし、理由は本人にしかわからない。
「死にたいわけじゃないけど、今の全てを捨てて逃げ出したい」みたいなことかもしれない。人生リセットボタンでもあって、ゲームのように初めから始められたらいいが生きている人間にはそれは不可能だ。こんなことを色々考えてしまった。
生きることの方がしんどいことがある世の中だけど、ネガティブな気持ちをどうにか切り替えるように自分なりの息抜き方法を模索していきたい。