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『 梅ヶ瀬渓谷 』

房総半島は、本州で最も紅葉が遅い。
それだけ温暖なところであるということでも
あるのだが、僕の住む南房総はとくに遅い。
11月後半から12月初旬といったところか。

市原市と大多喜町の境い目付近に、養老渓谷と
いう、紅葉で有名なところがあるが、

僕が好きなのは、そこから少し外れたところに
ひっそりとある、あまり人に知られていない

梅ヶ瀬渓谷なのだ。

その昔、猪鼻芭蕉という、ろくでもない
俳人、いや廃人が詠んだ 有名な句がある

梅ヶ瀬や あぁ梅ヶ瀬や 梅ヶ瀬や

もちろん冗談です。(笑)

5〜6年前に、南房総を猛烈な台風が襲い
広範囲において、さまざまな支障をきたした。
まだ覚えている方も多いはず。
この梅ヶ瀬渓谷も、倒木が相次ぎ、何年か入山できなかった。
今はもう、倒木は撤去され、多少のルートは変わったらしいが、前のように入ることができるようになった。

約10年程前、カメラに夢中になってた頃は
毎年、紅葉の時期になると、この梅ヶ瀬渓谷に
何度も訪れ、たくさんの写真を撮った。
iPhoneのカメラロールに残っている、気に入っている何枚かを載せてみる。



このような森の中を歩いていく。
人ひとりが通れるようなけもの道みたいな感じで、沢がたくさんあり、水面の上に出てる
飛び石の上をうまく渡らなければならない。
何度か、水の中に足が入ってしまったことがある。

僕が行くのは、ほとんど月曜日で、
しかも午後に行くので、ほとんど人に会うこともない。
たまにすれ違う人たちは、山登りルックのような格好をし、登山用のステッキを持っている。
僕はアウトドア的なものをまったく持っていないので、コムデギャルソンの厚地のウールジャケットに、厚地のサルエルパンツ、それにスニーカーで、ひとりで行っていた。
首にカメラをぶら下げ、肩掛けカバンに、ポカリスエットと、午後の紅茶のレモンティー、
ポケットにコンビニで買ったグミと、干し梅を入れて、歩きながら食べた。

写真を撮るのが目的なので、いい場所を見つけてはシャッターを切り、また歩き、見つけては…の繰り返しである。

普通に往復したら、たぶん2時間半くらいで帰って来れるのだろうが、僕はたいてい4時間くらいかかった。
デジタルカメラの表示が1000枚近くになっている。

そんな、思い出と、思い入れのある
梅ヶ瀬渓谷なのです。



上↑は、おまけPhoto。
連れと行ったときに、iPhoneで撮ってもらったもの。10年以上前で、確かiPhoneが4S だったと思う。
いつも、こんな格好で行ってました。(笑)

猪鼻康幸(芭蕉)


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