猪鼻康幸

木更津、bar toricoの店主をしています。 これまでの、自分に起こった出来事などを つらつらと書いてみようと思います。 誰かに読んでほしい気持ちと、自分自身が忘れないための記録でもあります。 Instagram @yachi_bakushu @bar_torico

猪鼻康幸

木更津、bar toricoの店主をしています。 これまでの、自分に起こった出来事などを つらつらと書いてみようと思います。 誰かに読んでほしい気持ちと、自分自身が忘れないための記録でもあります。 Instagram @yachi_bakushu @bar_torico

最近の記事

『 僕の帽子 』 西条八十

母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね? ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、 谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。 母さん、あれは好きな帽子でしたよ、 僕はあのときずいぶんくやしかった、 だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。 母さん、あのとき、向こうから若い薬売りが来ましたっけね、 紺の脚絆に手甲をした。 そして拾はうとして、ずいぶん骨折ってくれましたっけね。 けれど、とうとう駄目だった、 なにしろ深い谷で、それに草が 背たけぐらい伸びていたんですもの。 母さん、ほ

    • 『 港の見えるヶ丘公園 』

      あれが あなたの好きな場所 港が見おろせる 小高い公園… ➖オフコース 秋の気配 ➖ 好きな公園はたくさんあるが、横浜の 港の見えるヶ丘公園は別格な気がする。 横浜を見渡し、ベイブリッジが見えて、 時期になれば薔薇が咲き、園内には洋館もあります。 ふと、思い出した事があります。 そう、あれはたぶん22歳の頃…   美容師を挫折して、フリーターをしていたとき 高校時代の友人Kと一緒によく横浜に行った。 Kはバイクに乗っていたので、いつも二人乗りで いろんなところに行

      • 『 Happy Birthday to Me 』

        11月12日 本日で、めでたく、56歳の誕生日を迎えることができました。(ピース) せっかくなので、noteに記録として残そうと思い書いております。 そもそも、何故、noteを始めようと思ったのかというと、これまでの自分の人生を、忘れないよう記録し、残しておきたいと思ったからです。 noteは、人によってさまざまな使い方があり 日記として書く人、ポエム、小説等を書く人、 好きなものを好きなように書く人、 多種多様であり、そこがいいところだと思うのです。 僕の場合は、生

        • 『 山野美容専門学校 秋の恋?』 part 3

          11月から、僕は最寄りの駅のケンタッキーで アルバイトを始めた。 さすがに母からの仕送りでは足りなかったからだ。 さらに、僕は忙しくなり、ともかに電話するのも 手紙の返信を書くこともしなくなっていった。 11月も後半になった頃、僕はショーコと付き合うことになった。 僕のアタマの中はショーコへの気持ちがいっぱいで、ともかへの連絡はまったくなくなった。 それでも、ともかからの手紙だけは変わらず届いていた。 その頃、川崎の伯父の家に居候をしていたのだが あまりに伯母が過

          『 山野美容専門学校 秋の恋?』part 2

          それから、Kと僕はそれぞれ別々にコンタクトを取るようになった。 僕は、ともかさんに電話をして、デートの約束をした。 新宿のプールバーに連れて行って、ビリヤードをしたり、お気に入りのカフェに行ったりしたりした。 ともかさんは気取ったところがなく、控えめで 一緒にいて居心地が良かった。 帰りはいつも、伊勢原まで送った。(正直いうとかなり遠くて帰りはとても長く感じた) 10月も後半になると、学校の文化祭もあり かなり忙しくなった。 電話も、手紙も書けずにいたのだが、ともかさ

          『 山野美容専門学校 秋の恋?』part 2

          『 山野美容専門学校 秋の恋?』 part 1

          最初に…   30年以上前の話です。 少し前に、美容専門学校時代の夏休みの淡い 恋について書きましたが 今回は、その後の話になります。 夏休みが終わり、ミユキとの恋は始まりもしないまま終わった。 10月に入り、高校時代の友人Kと一緒にディスコに行った。確か2人で四月にも行ったはず。 そのときは、お互い上京して慣れないディスコに戸惑った。 今回のディスコは僕が選んで、ZEBRAにした。 美容学校の同級生と行って、雰囲気が気に入ったからだ。 週末のゼブラは人に溢れて活気

          『 山野美容専門学校 秋の恋?』 part 1

          『 金木犀 』

          町を歩いていると、ふと感じる 甘く優しい香り… 金木犀の匂いを嗅ぐと、必ず辺りを見まわしてしまう それは、今でも変わらない 金木犀ほど、芳しく、心惹かれる香りはないのではなかろうか… そう思わせるほど、好きな花であり、香りなのだ それは 昔、好きなひとと、手を繋ぎ歩いた道での想い出だったり 幼い頃、近所の金木犀の落ちた花びらを拾い集め 筆箱に入れた想い出だったり 今は、ひとり歩く散歩道での、懐かしい香りだったり  金木犀は、いつでも"その場所"に連れて行ってく

          『 金木犀 』

          『 007 スカイフォール、スペクター 』

          007シリーズの中でも、 6代目  ジェームズ・ボンド 役である ダニエル・クレイグ作品が何より好きだ。 ※ カジノ・ロワイヤル ※ 慰めの報酬 ※ スカイフォール ※ スペクター ※ ノー・タイム・トゥー・ダイ こちらの5作品で一応、完結している。 中でも、特に気に入っているのは 『スカイフォール』 『スペクター』 である。 まずは、監督のサム・メンデスの撮り方が素晴らしいのと、衣装はすべて『トム・フォード』がデザイン。 スカイフォールでは、ジェームズ・ボンド

          『 007 スカイフォール、スペクター 』

          『 千代ヶ崎 砲台跡 』

          僕は灯台が好きだったり、洋館めぐりが好きだったり レトロ喫茶が好きだったりと、いくつか紹介しましたが 実は、要塞跡地も好きなのです 近いところしか行ってないのですが、 横須賀に、猿島、観音崎、千代ヶ崎 と、明治時代の要塞跡地が三ヶ所残っているのです。 今回は千代ヶ崎。 要塞跡地の何がどう好きなのかと、問われると 困るのですが 江戸時代が終わり、明治に入り、軍事力をつけるために試行錯誤して作られた要塞 煉瓦の質も悪く、石の積み方も決してキレイとは 言えないが、そこ

          『 千代ヶ崎 砲台跡 』

          『 魔性の魅力 』

          これは、数年前に撮った曼珠沙華。 好きな花のひとつでもある。 曼珠沙華は撮るのが難しく、一番気に入ってるのがこの写真だ。 よく、曼珠沙華(彼岸花)は墓地の周りに咲いているが、その理由は皆さんおわかりだろうか。 その昔、江戸時代くらいまでは、土葬があたりまえだった。 ひとの血を啜る花である曼珠沙華は 必然的に、墓場に多く咲くようになったのだ。 それに伴い、真っ赤な血の色の、妖艶な姿になったのである。 と、いうのは真っ赤な嘘で、墓地は確かに 昔は土葬だった。 なので

          『 魔性の魅力 』

          『 ツルモク独身寮 』

          まあ、ほとんど知られていないマンガだとは 思いますが、僕にとっては、深い思い入れがあるのです。 あまりマンガを読まない僕が、数少ない 所有している作品のひとつ。 僕は千葉の県立高校を卒業し、美容専門学校に 入学するため上京した。 それと、ほぼ同じくして、この「ツルモク独身寮」の連載が始まった。 確か、週刊スピリッツだったと思う。 美容学校の同級生の勧めで読みはじめたのだが 惹き込まれるように夢中になって読んだ。 内容について書いてみる。 四国の片田舎の高校を卒業

          『 ツルモク独身寮 』

          『 最後の夏休み そして、淡い恋 』part 2

          8月も終わりが近づこうとしたある夜 ミユキはふとこう言った。 私たち、もうじき会えなくなっちゃうね… 僕は、そんなこと考えてもみなかったが 確かに8月末には都内に戻り、9月からは また二学期が始まる。 余談だが、ミズエ(仮名)、ミユキ姉妹は同じ 木更津市内のSONYの工場で働いていた。 姉は高校には行かず、そのままSONYに就職、 ミユキは富津市内の高校を卒業してから、同じ SONYで社会人一年目をしていた。 ふたりの家は、経済的に厳しかったらしく 姉は高校には行かなか

          『 最後の夏休み そして、淡い恋 』part 2

          『 最後の夏休み…そして、淡い恋 』part 1

          ※  これは、僕が高校を卒業した年の夏の出来事で、三十数年前の話です。 僕にとっての最後の夏休みは、山野美容専門学校である。  その一ヶ月は木更津で過ごした。 地元に残った同級生はすでにクルマを持っていて 毎晩のように友達と飲みに行くか、ボーリングに行っていた。 カラオケボックスがまだない時代だ。 いつもヒマそうにしてた"ゴッツ"(あだ名)と 富津にある、スターレーンというボーリング場に行っていた。 ある週末、ゴッツとボーリングをしていたら となりのレーン(ポールが出る

          『 最後の夏休み…そして、淡い恋 』part 1

          『 町角のキバナコスモスに気づくひとでいてください 』

          ひとは疲れていたり、余裕がなくなったりすると 自分が歩いた場所に どんな花が咲いてるのかも気づかなくなります。 僕が住む木更津の市街地には、毎年この時期になるとキバナコスモスが咲きます。 (おそらく、市の観光課などが植えてくれたのだと思う) お店のお客さんに、「キバナコスモスが綺麗に咲いてるね。」と話しかけると 「え?そんなの咲いてます?」という答えがかなり多い。 ※お店の周りにも、キバナコスモスがたくさん咲いてます。 そんなときに思うのが 町角のキバナコスモ

          『 町角のキバナコスモスに気づくひとでいてください 』

          『 標的は濱マイク 』

          あまり知られていないのだが、映画、ドラマに なっている ➖私立探偵 濱マイク➖ 今回は、ドラマ版について語ります。 2002年 7月1日〜 9月19日 全12話  日本テレビにて放送。 主人公 濱マイクは、映画と同じ永瀬正敏、 その他、主要キャストには、中島美嘉、市川美和子、村上淳、井川遥、松田美由紀、阿部サダヲ などなど 錚々たるメンバーが揃っています。 このドラマのすごいのは、毎回 一話毎に 監督、脚本が変わり、メインキャスト以外は すべて変わるのです。 そ

          『 標的は濱マイク 』

          『 元気いっぱいのムギ 』

          台風が近づいて、各地が不安定な天気… そんなときは、ムギの動画で癒されてくださいね。 ネコの成長は、ホントあっちゅうまです。

          『 元気いっぱいのムギ 』