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私の光る君へ〜大河「光る君へ」31話・月の下で・雑感〜見逃した方もどうぞ

 火事事件の翌日。為時(岸谷五朗)は、賢子やいと等を伴って神社詣でに行く。そこへ道長(柄本佑)が、突然地味な姿で、百舌彦{本田力}だけを伴って、まひろ(吉高由里子)の元を訪ねてくる。
 公任から聞いた、四条宮の学びの会で話題となっている、『かささぎ物語』を貸してほしいと言うのだ。しかし、それは前日燃えてしまっている。
 「燃えたということは残す程のものではないと言うことです。」というまひろ。
 それでも道長はまひろに、一条帝(塩野瑛久)の中宮となるも、寂しく暮らす娘・彰子(見上愛)を慰めるために物語を書いてほしいと頼む。
「政のために入内させた娘とはいえ、親として捨ておけぬ。」という道長。
 そう簡単に新しい物語が書けない、と言うまひろに、また来ると道長は帰っていく。百舌彦、帯刀。~タイトル~
【道長は親として、彰子を案じているように見える~まひろの見つめる目には、どこか疑念がある。~吉高さん❢凄いな❢】

 1004年、秋の除目。藤原斉信(金田哲)が従二位となる。
 年下の斉信に出世の先を越された公任(町田啓太)が参内しなくなる。斉信が公任の屋敷=四条宮を訪ねてみると、思いがけなく藤原実資{秋山竜次}と遭遇する。
 二人の台詞が、内裏に公任がいないと調子が出ない、でほぼ同じ。堅物のイメージの実資が、四条宮の女房の愛人❢
【史実をアレンジしたお笑いシーン。実資と公任は、北家小野宮流で従兄弟同士。斉信は北家九条流で、道長の従弟。公任と斉信は晩年まで友人。みんな血筋が良く、文化人。運命の分かれ道はどこにあるか、考えさせる…,なぜ道長が焦っているのか?のヒント。】

 同じ日、同じ四条宮で、学びの会。【現代なら、上の三人も同席させたい位だが、紫式部と和泉式部が廊下で雑談❢そりゃ凄い❢】
 まひろはあかね(泉里香)に、枕草子の感想をもう一度聞いてみる。
「なまめかしさがない。巧みだが、人肌のぬくもりがない。」と言ったら、即《黒髪の乱れも知らずうち伏せばまずかきやりし人ぞ恋しき》と来る❢
 とにかく、枕草子を借りて帰る。【清少納言(ウイカ)が見せに来た時に、一度見ているまひろ。今度は、視点を変えて読むのかな⁈】

 藤壺で寂しそうにしている中宮彰子(見上愛)から、母・倫子(黒木華)との夫婦仲を心配される、道長。
 土御門邸にいったん帰ったが、倫子とすれ違ってもろくな言葉をかけない道長。
 高松殿で、寝物語に明子から、倫子の子・頼通と明子の息子たちの、位における同じ扱いを求められる、道長。
 明子が争う気を起こせば、子供たちも争う気になる、内裏で兄弟が争うようなことのないよう、気をつけよ、と注意する道長。
 二人の妻の間で、なんだか苦しくなって、宮中に泊まること(候宿)が多くなる道長。
【道長は、本当に心臓が弱かったらしいので、気遣いの人だったのかも】

 弟・惟規(高杉真宙)に「私らしさって何?」と尋ねると、「根が暗くて、うっとおしいところ」と言われる、まひろ。どうやら、青春の自分探しでは、ないらしい。ピンときたまひろ。
【私は、惟規の膝元の竹筒の灯が気になる。しゃれていて素敵。】
 「中宮様をお慰めする物語を書いてみようと思います。それにふさわしい紙を賜りたく」の手紙は、すぐ左大臣の下に。
【乙丸(矢部太郎)⇔百舌彦がいよいよ大事】

 百舌彦とさらに従者も複数連れ、大量の「越前和紙」を持って、道長自身がまひろのもとへ。賢子(福元愛悠)、いと(信川清順)、乙丸、さらに、福丸(勢登健雄)、きぬ(倉下穂波)、が恐縮して居並ぶ。
 「おれの願いを初めて聞いてくれたな」
 「まだ書き始めてもおりませぬ」微笑み見つめ合う二人。
【さっきのが左大臣様⁈凄いなこの家❢と驚く福丸に、凄いのよ~と含み笑いで返すいと。道長、倫子、紫式部の家は、徒歩でも行ける距離。
三人が若いうちから、知り合う可能性はあったという学説を下敷きに、このドラマを捻出してるのでしょう。
そーかーなーあぁ…の迷いの中の私。】

 数日後、一応書きあがり、道長もう読みに来ている。道長は読みながら、笑っているが、まひろの様子がどうも変。
「お笑い下さる道長様を拝見していて、何か違う気がいたしました。」
中宮様と言うと目が泳ぐ道長を見て、まひろは道長が目的を偽っていると感じ、真の目的を話すように言う。
 道長は、まひろの書いた物語を、一条帝に献上し、帝が彰子を尋ねてくるようにしたいのだが、最初からそういうと、まひろの協力は得られないと偽ったと言う。
【道長が思うほど、まひろは純ではない。父に頼通の指南をしてほしい~と言った時点で、将来を見据え、だからこそ枕草子も読み返しているヨネ】

 一瞬考えて、まひろは「帝がお読みになるものを書いてみたい」と言い、道長に帝がどんな人なのか、生身の帝の有様を詳しく話してほしいと言う。
【この日も、家族はみんなで宇治へ。みんなは、まひろと道長の経緯を知っているから、気を利かすわけだが、知らぬは道長ばかりなのかも(笑)】

 「帝も人と言うことですね。見えないところで、帝もお苦しみだったのでしょう。昔、父とのこと、道長とのこと、思いと行動が相反する自分に悩んでいた時、亡夫・宣孝に「それは人間だからじゃ」と言われたと、話すまひろ。
 道長「苦しみを外に出さないのも、人だからか」まひろ「女も人ですのよ」道長「わかっておる」まひろ「人ってなんなのでしょうか」
 夜遅くまで、帝の事、道長の家の事、ずっと語って帰る道長を送りながら、二人で月を見る。直秀(毎熊克哉)を思い出す二人。
道長「誰かが今俺が見ている月を、一緒に見ていると願いながら、月を見上げてきた。」もう帰らねばと帰る道長。会釈で見送るまひろ。
【恋愛に疎い私は、途中の会話は何だかわからず~でも最後の道長様のお言葉、持ってかれそうな愛の告白に聞こえました💛】

 そして、ついに、その時。文学の神はおりてきた…唸りながら献上する道長。
《いづれの御時にか=いつの帝の御代でありましたでしょうか》
これはフィクション、と言い切って始められる物語。
しかも、読者としての帝に、大見得を切っている。
帝が、ここでわからなければ、この続きは書かれない。
一条帝の、本来の、学問好きで、聡明な点に賭けた、紫式部。
人類史上「初」❢この方にかかっていたんだ…

【ウィーン少年合唱団の讃美歌のようなBGM、耳に残りました。何という曲か、知りたいです。】








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