疾患別のリハ栄養(大腿骨近位部骨折・脳卒中・廃用症候群・がん)
1、大腿骨近位部骨折のリハビリテーション栄養
1ー1.骨折前から栄養障害、サルコペニア、フレイルを合併していることが多い。
1ー2.骨折と手術による侵襲や周術期の禁食で、栄養障害が悪化しやすい
1ー3.術後早期からのリハと併用して強化型栄養療法を行うことが推奨される
1ー4.サルコペニアの摂食嚥下障害を認めることがあるため、必ず摂食嚥下機能を評価する
1ー5.転院時にはリハ栄養サマリーなどで、リハ栄養ケアプロセスの連携を行う。
2、脳卒中のリハ栄養
2ー1.侵襲や摂食嚥下障害などで、低栄養を認めることが少なくない
2ー2.急性期に栄養状態が悪いと、生命予後と機能予後が悪い
2ー3.リハを実施されている急性期の脳血管疾患患者には、強化型栄養療法を行うことが推奨される
2ー4.過栄養の患者では、適正体重の患者と比較してADLの改善が少ない
2ー5.過栄養の場合、脂肪の異常蓄積を改善することで、ADLのゴールをより高くできることがある
3、急性疾患(廃用症候群)のリハビリテーション栄養
3ー1.廃用症候群の患者の大半に、低栄養を認める
3ー2.低栄養の原因は侵襲が最も多く、飢餓、悪液質を合併することも少なくない
3ー3.リハを実施されている急性疾患患者に対して、強化型栄養療法を行うことが推奨される
3ー4.るいそうより軽度肥満の患者で、ADLが改善しやすい可能性がある
3ー5.適正体重や過栄養でも、栄養障害やサルコペニアを認めることがある
4、がんのリハビリテーション栄養
4ー1.食欲低下などによる経口摂取量低下と悪液質のため、低栄養のことが多い
4ー2.末期で喘鳴や浮腫を認める場合には、一日500ml以下の静脈栄養で十分なこともある
4ー3.成人がん患者へのリハと栄養指導を組み合わせたプログラムは、エビデンスが乏しいため推奨なしである
4ー4.臨床現場では、低栄養、サルコペニア、悪液質を認めるがん患者には、リハ栄養を行う
4ー5.がん悪液質に対しては、運動による抗炎症作用が有用な可能性がある
今日は長めです!
ガッツリ勉強したい方は時間がある時にご覧ください!!!
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