〈6期公開イベント〉第3部ダイジェスト〜塾生が示す!日本外交の行方〜
皆さん、こんにちは!
今年度の薮中塾公開イベント、第3部担当グループです。
本記事では、前回に引き続き、2月28日に開催されました公開イベントの第3部のダイジェストをお送りします~!
私たちの想いや、準備期間での出来事、当日のトラブル?!などなどをお伝えしていきたいと思います。
(第3部担当グループメンバー)
第3部の狙い
第3部では、以下3つの目的を持って、コンテンツの作成に取り組みました。
①第1部と第2部をふまえ、塾生と参加者が自分なりに米中関係を展望し、日本外交について意見を持ち、発信する(Speak Out)。そして、イベント後の参加者の次の行動につなげるために、同テーマについての理解を深め、自分の意見に論理性を加える(with logic)。
②参加者にSpeak Outの挑戦の場を提供することで、議論の面白さを知ってもらう。塾生と参加者との距離を近く持ち、塾生の考えや人となりを肌で感じてもらう。
③登壇者の塾生が自分なりに米中関係を展望して、日本外交についての “Speak out with logic”する。
つまり、
・参加者の皆さんに「米中関係における日本の姿勢」というテーマについて、さらに調べたい!議論したい!と思っていただくこと。
・イベントを通して様々な観点から議論することの面白さを知ること
・イベントに限らず政治・経済トピック、その他の諸問題に関して議論すること
・白熱した議論ができる薮中塾に興味を持っていただくこと
を目標としました。
コンテンツ紹介
第3部ではこれまでの各部での学びを参考にしつつ、参加者にも自分の意見を”発信(Speak Out)”していただく狙いがありました。
そこで工夫したのは、参加者が意見を発表しやすい環境を作ること。そこで、以下の3つのコンテンツをお送りしました。
①薮中塾劇場
②ブレイクアウトルームセッション
③薮中塾長と塾生が激論!本気のディスカッション
はじめの「薮中塾劇場」では、日本外交の将来を懸念する外務大臣が、在米外交官・在中国外交官それぞれに意見を求め、議論を交わしました。
米中関係の動向を「日本の視点から」みることにより、参加者の皆様にもご自身の意見をお持ちいただけるのではないか、というのが目的です。
特に注力したのは劇の設定です。
日本の外務大臣に米中の大使館で働く外交官が日本のとるべき外交方針を提案するという形式で、参加者には劇中の外務大臣の立場を追体験し、さまざまな分野について意見を醸成しやすい内容にしました。
劇の後は、ブレイクアウトルームでの議論に移ります。オンライン開催になりながらも、参加者の皆様と「一緒に」議論をしたい!という想いから設けた本セッション。以下のような問いかけから、各部屋ごとに熱い議論が交わされました。
・自分が(劇中の)外務大臣の立場だったら、在米大使と在中大使、どちらの意見を採用しますか?また、その理由は何ですか?
・特に印象的な意見はありましたか?
・日本の外交課題として、どの分野が重要になってくると考えますか?その理由は何ですか?
最後には、薮中塾長と塾生6名によるディスカッションを。
塾長のファシリテーションのもと、本気のディスカッションにより薮中塾生の生の考えをお伝えする機会に。ここから参加者の皆様にも議論の楽しさをお伝えしたいという想いがありました。
イベント準備での苦労
第3部はイベントのクライマックスで、最も印象に残る部分です。
皆様を最後までいかに飽きさせず、「参加してよかった」と思っていただけるかは私たちにかかっていると言っても過言ではありません。
そこにオンライン開催という条件も重なるので、パフォーマンスには普段以上の工夫が必要でした。
しかも、企画段階で第1部・第2部とは違い、第3部は内容・形式ともにゼロベースから構想する必要がありました。
そのせいもあって形式はおろか方向性も全く定まらず、各部のなかでも最も迷走期間が長く続き............。全員で一つひとつの抜けもれなくアイデアを共有する難しさも痛感しました。
以上のような様々な方面でのストレスが蓄積した結果、
「イベントのことを考えるのが苦しい」
そう感じてしまっていたメンバーも少なくなかったように思います。
当日の様子
とうとう1年間の学び、そして半年にわたる準部の集大成を披露するドキドキの本番がやってきました。第1部、第2部からの好調なバトンを受け取り、最後を飾る第3部の出番です。
①「日本の外交を問う!」薮中塾劇場
ゆこさんの独特のナレーション力で、参加者の皆さんを釘付け。そして、麻生太郎氏似の外務大臣、みぎーが、在米、在中国大使の交渉にメリハリをつけました。そして、さらさん、ずーが今までの練習の成果を見せつけ、最大限感情をこめて役になり切りました。
大きなミスもなく、今までの練習の中でも一番の大成功でした。
②「参加者の方の意見を引き出せ!」ブレークアウトルーム
参加者の皆さんが率先してSpeak Out してくださるルームもあれば、あまり議論が深まらないルームもあったようでしたが、塾生が努めたお助け隊もスムーズに動け、OB・OGの方の協力もあり、なんとか無事に終わることができました。
③「薮中塾長と塾生が激論!」本気のディスカッション
メンバーが一番緊張し、準備に力を入れていた先生との本気のディスカッション。たくさん準備、リサーチを行い準備万端だったため、先生に自分の意見をSpeak outできる!!というワクワクと、うまく言語化できるかな、、という不安が混じていました。
しかし、実際ディスカッションが始まると、先生の的確かつ塾生の個性を引き出すファシリテーションのおかげで、時々笑顔があふれてしまう程、楽しく、面白い議論ができたと感じます。議論の面白さを再認識できた時間でした。
第3部はパート①~パート③まで盛りだくさんでしたが、全てこれまでの練習以上の成果が出せた、とても楽しい時間でした。自身の成長を感じながら、やりきった達成感と6期の活動がこれで本当に終わってしまうという悲しさが相まって、言葉では表せない複雑な気持ちになりました。
イベントを振り返って
本番に至るまでに、色々なことがあったはずなのに、振り返ると苦しかった記憶は薄れ、大きな満足感が残っており「本当に人間の心と頭は不思議だなぁ」としみじみと感じます。10月のテーマ決定から約4か月、とても長かったです。
9人いれば、立場や生活リズムも異なり、価値観も九人九色。
長期間準備をしていれば、調子の上がり下がりもあり、互いの「好きなところ」「嫌なところ」も見えてくる。おそらく誰もが、「私は/俺は何のために、イベントの準備をしているのだろう?」と自分自身の胸に問いかけたことがあったのではないでしょうか。
答えを見出した人もいるだろうし、分からないまま準備に向かっていた人もいるかもしれません。
しかし、当日のあの時間を全員で共有できたこと、そして、間違いなく、全員の気持ちが「公開イベント」という一つの営みのもとに集っていたことが、何よりも大切な事実だと思っています。
特にディスカッションでは、登壇者6名一人ひとりが、知識を深め、その中で、自分自身の意見をLogicalに、PassionateにSpeak outすることに努めていました。
また、ご参加いただいた方の中には、「専門分野ではないけど、とても分かりやすかった」「同年代の子が堂々と意見を述べていて、感動した」「ディスカッションを聞いていて、『こういう考え方もあるんだな』と勉強になった」「〇〇に対して自分は△△という意見をもった」というお言葉を下さった方もいます。
まさに、「塾生・参加者全員が『米中関係と日本の外交政策』について自分自身の意見をもつこと」「参加者に議論することの大切さ・楽しさを伝えること」「イベントをきっかけとして、今後参加者が外交や国際問題について学びたいと思うこと」という第3部の、そして公開イベントの目的を達成できたと言えるでしょう。
第3部のメンバー、そして第3部を支えて下さったすべての方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
ここで、第3部メンバーから、感想と御礼を申し上げます。
(安住)
第3部は、スクリプトが無かったり、参加者の方と唯一意見交換できる場を提供したため、その分準備も大変で何度も全てを投げ出したくなりました。そもそも、私はSpeak Outが得意ではなかったため直前までとてもナーバスになっていました。でも本番は、今まで感じたことのないほどの達成感と、自分の成長を実感し、一生モノの経験を得られました。グループメンバーの皆さん、本当にありがとうございました!
(老松)
公開イベントの準備は決して楽なことばかりではありませんでしたが、無事に終えることができほっとした気持ちです。長時間にわたるイベントにご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
(小原)
「分かりやすさ」「面白さ」「議論の質」の3つを保ちながらイベントをつくり上げることがこれほどまでに難しいとは、グループメンバー発表当時には夢想だにしていませんでした。人数も多いゆえに共通認識をとるので一苦労、目指すべきゴールも見えづらく、「一般の方々にお見せすることのできるものが本当にできるのか」と胃が痛む日々が続きました。まさに五里霧中とはこの日々のようなことを言うのだな、と。
何とか形を整えて迎えた当日。シナリオ無しのディスカッション、開始直前までは自分の顔の強張りが鏡を見なくても手にとるように実感できていましたが、いざ始まってしまえば、その緊張感とワクワクで時間は一瞬で過ぎました。イベント準備期間の苦しさで忘れかけていた、他者の意見を受け止めながら意見を発信することの面白さが瑞々しく蘇ってきました。
伸びしろたっぷりの私たちが用意したこのイベントは、どこか粗削りだったかもしれません。それでも、「わたしたちが磨いてきたSpeak outでより多くの人々をワクワクさせたい」という思いが少なくない参加者の皆様に届いたという事実は、何にも勝る、私たちの喜びです。
(梶野)
ファシリテーションをしていた時もなかなか意見の合意形成が取れずに難しさを感じましたが、大切な事を学ばせて頂きました!有難うございました。
(國弘)
私は、この公開イベントを通して、薮中塾6期生の最年少でありながら、この第3部のリーダーという素敵な機会を得ることができました。各部での準備が始まった頃は、本当に不安でいっぱいで、イベントの総論、クライマックスとなる第3部を、構成もテーマも曖昧な状態から、この8人とともに作り上げることができるのか、わからないことが多く、非常に悩みました。自分が思っているイメージをうまく伝えられず、メンバーと共通認識を持てないこともあり、リハーサルでは、何度も塾長や他部のメンバーに厳しいフィードバックをいただいたこともありました。
最初の頃、私は“メンバーに支えられるリーダー“だったと思います。6期生のお姉さん、お兄さんがいつも「大丈夫?」と心配して声をかけてくれて、私が伝えられないものを、上手に代弁してくれて......その中でなんとか、自分の仕事をこなしていました。
しかし、メンバー1人1人の声に耳を傾けることによって、自分がどうしてリーダーという立場で、公開イベントに向けて準備を進めているのかわかったような気がします。私は決して、みんなの前に立ってリーダーシップを発揮するリーダーではありませんが、自分なりのやり方で、公開イベントを無事成功させることができた!と、自信を持って言えるくらいまで、やり切ることができました。
時に優しく、時に厳しく指導をしてくれた薮中塾長、ここまで一緒にがんばってくれた第3部のメンバー、いつも外から支えてくれた6期生の皆さん、OB・OGさん、イベント参加者の皆さん、1人1人に感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとうございました!
(三枝)
第3部では第1部と第2部と打って変わって、薮中先生とのディスカッションということで、参加者視点からは第1部と第2部の膨大な情報量のインプットから、薮中塾長はじめ、塾生登壇者の'speak out with logic'を目の当たりにすることができたと思います。
ブレイクアウトルームにてフリーディスカッションに参加させていただきましたが、参加者一人一人が持論を持つアシストをできてたように感じます。イベントとして大成功だったと思います。
自分個人としては、イベントの設計になにも貢献できず、日々試行錯誤を繰り返しながらイベントを創り上げていくメンバーを横目で見ているだけで心苦しい部分もありましたが、貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。
(柴田)
第3部の肝はやはり、薮中塾長とのディスカッションだったのではないかと思っております。皆さんにそのディスカッションを「披露する」という形で、薮中塾長と議論することができた経験は非常に貴重な機会だったと思いますし、それに参加することができたことは、私にとって一生な財産にもなると思います。準備は大変でしたが、公開イベントを通して学んだ物は計り知れませんしとてもこの経験をできたことに対して深く感謝をしています。
(立石)
原稿のない第3部のディスカッション。だからこそ、2回のリハと本番で、その都度、他者の意見を耳を傾け、知識を増やし、自分自身の意見を問い直し、更新し続けようと努めました。その営みは、非常に心躍るもので、私にとって、ただ「自分自身の意見をspeak outする」のではなく、まさに「議論する」時間であったと言えます。本イベントにかける想いや時間は一人ひとり異なりましたが、本番のあの時間は、第3部(6期生)全員が、「イベントを成功させよう」「議論を楽しもう」という想いを抱き、一丸となっていたように感じました。そのことが何よりも嬉しかったです。ありがとうございました。
(右谷)
何度も練習し、綿密に作り上げた劇。一方で、原稿を用意せずそれぞれの意見に熱意を持って臨んだディスカッション——。第3部を通し、私自身議論をすることの楽しさを改めて知ることができ、同時に参加者の皆さんにも主体的に楽しんでいただくことができたのではないかと思っています。何よりこの数ヶ月間チーム一丸となってイベントを作ってきて、無事成功させられたことが嬉しいです。ありがとうございました。
参加者へのお礼
先日はご多忙の中、薮中塾公開イベントに御参加頂き、誠にありがとうございました。
第3部においても、最後まで約150名の参加者にご覧頂けました。議論に参加いただいたブレイクアウトルームだけではなく、質問フォームでも皆様のご意見を頂戴できた事は、大きな喜びであります。
特に印象的だったことは、塾生が薮中塾長とのディスカッションで、尖閣諸島に自衛隊を派遣するべきだと主張していた意見に対しての「自衛隊を派遣すると中国に人民解放軍を派遣する口実になるため、危険ではないか」という意見であったり、「軍事的な側面より経済的な封じ込めの方が今の時代は危険ではないか」という意見です。塾生個人としても大変勉強になるコメントを頂けました。
皆様の参加なしにして、第3部を作る事は不可能でした。繰り返しになりますが、心から感謝申し上げます。また最後になりましたが、初のオンライン開催という事もあり、不慣れなことで不行き届きの点が多々ございましたこと心よりお詫び申し上げます。ご不明な点等ございましたらご連絡下さい。
今後とも、グローバル寺子屋薮中塾をどうぞよろしくお願い致します。
第3部担当・文責:
安住汐織、老松京香、小原由子、梶野由祐、國弘千萌、三枝 弦人、柴田 紗良、立石和奏、右谷潮
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