マネジメントやディベートも知らず管理者になった話
私は30代前半でシニアマネージャーになりました。中国のアメリカ系の会社の話です。突然の抜擢でしたが手探りで何とかしました。そこで俄か管理者として大事にしたことを後進の方のために残します。
◆孤独である覚悟をする◆
管理者とは孤独との闘いでもあります。それに負けないこと。負けて酒やら異性やら過度に走って人生を棒に振らないことです。人格を磨く機会くらいに腹をくくりましょう。ちゃんと頑張っていれば気が付いたら乗り越えられていたり、ちゃんと見ていた上の人が手を差し伸べたりチャンスが来るものです。
◆感謝を伝える◆
競争社会であればあるほど人の心は荒むものです。当然自分だって荒みます。でも仕事とはいえ、やってくれた部下やメンバーは人生のかけがえのない時間を切り取って頼まれたことをやってくれています。そこは敬意を表してちゃんと感謝を伝えましょう。出来そうで出来ないことですが、やると相手も人間、嬉しいと思い着いてきてくれます。そして些細な優しさがふんわり伝播する感じで職場全体も暖かく風通しが良くなる気がします。年単位掛かりますが、そうなるとしめたものです。組織がまとまってきます。
◆各々の長所を伸ばす黒子となれ◆
これは私のやり方かも知れませんが、私は敢えて日陰となり、馴染んでからリーダーシップを発揮しました。言い換えれば慣れないマネジメントという仕事を先輩の姿を見て慣れながら、皆んなに気持ちよく仕事をして貰えるように工夫した結果、当初は黒子に徹し性格や長所、褒め方を工夫したとも言えます。
誰しも長所も短所もある。会社というグループで仕事をするのはそれぞれの長所を最大化出来ることにあります。気付いている、気付いていないに関わらず、その長所を見出し引き出し嬉しくなったところで組織としての目標を呈して最終的にプロジェクトの成功に導く、といった感じにしていきました。
また褒め方も、俺様タイプには持ち上げてみたり、自信を失っている人には同情してみたり、性格により工夫するといいでしょう。
◆冗談を言う◆
バカ話は大事です。外国なら現地語で冗談を言って笑わせるくらいになりましょう。これはセンスの問題もあるかも知れないです。私は最初は出来ませんでしたが周りが関西の人が多かったのもあり慣れました。なぜか周りに慕われているボスは、概してよく笑わせてコミュニケーション取っています。
なお下ネタはやめておきましょう。相手は笑っているようで多くは苦笑です。
以上、私が走りながらビジネス書も読みながら消化したマネジメント技術です。ご参考なまで。
それでもダメだ、とかそもそも働いてる環境が極限過ぎる、人間の生理として無理な労働環境だったらどうするのか。心身が健康なうちに逃げましょう。仕事のために死ぬなんて詰まらないことですから。