読書「 「ぴあ」の時代 」 梶尾 良夫著 小学館 次はAIの壁に向かう情報企業の物語
1 本書
ぴあ株式会社(以下、ぴあ)の創業から、デジタル事業に変貌した頃までが書かれています。映画好きの矢内廣さんが、大学の仲間と始めた映画情報誌が起点になり、インターネットどころか、普通の人が使うパソコンすらなかった1970年台から、半世紀を越えて生き続けました。
新しい道を開く人(会社)は、何かそれまでと違うことをしているものです。書店と取次業者の関係からはみ出したビジネスモデルが受け入れられない等、苦労話しがてんこ盛りで、学生時代からお世話になった私には、ぐぐっときました。一般流通を使わない書店への配達は、笑ってはいけません、アルバイト学生による人海戦術配達でした。
冊子の”ぴあ”を読んでいた世代だけでなく、若い人にもお勧めです。
2 この本との出会い
時々立ち寄るブックオフの¥100コーナーで見つけました。売れないから、そこにあるのでしょうが、私にはいい出会いでした。
3 次はAIの壁に向かう情報企業の物語
”ぴあ”には、大学生のころから映画、音楽(コンサート)の情報を得たり、チケットを買ったりで、お世話になっています。
デジタル化の壁を乗り越えた今、”ぴあ”の次の壁はAIでしょうか?越えるのは、技術のエキスパートでなく、情報の真の価値、情報で社会を豊にする人(会社)なので、頑張ってほしいです。
私が学生時代、マスコミ、出版以外の領域で、情報がビジネスになるなんて、想像もできなかったです。