見出し画像

イタリア留学 就学ビザ(Dタイプ)の取り方 2024年版

こんにちは
きっとこんな小さなnoteにたどり着いた方は、慣れないビザ申請に困って藁にも縋る思いなのでは無いでしょうか。

インターネットで検索すると他にもnoteやsns上でビザ申請に関する記事を書かれている方もいます。しかし、その多くは真面目で丁寧な方々向けに書かれたもので、私のようなギリギリまで手続きが終わらない人間にもわかるように、ひとつひとつの工程をすべて説明したものというのはあまり多くないように見えます。

そこで、この記事では私のビザ申請の経験を下に、特に日本の大学に籍を置いて交換留学を予定している方に向けて、ビザ申請の必要書類やコツを優先順位をつけて紹介したいと思います。

私がビザを取得したのは2024年夏です。皆さんが申請する際には必要書類や手続きが変更になっている可能性もありますので最新情報の確認は怠らないでください。

最重要!!!Prenot@miでビザ申請の予約を取る

もしこの記事を見てるのにPrenot@miの予約がまだの人は、この項を読んだら直ぐに一度記事を閉じて登録&予約しましょう。書類が揃ってから予約を取るのはおすすめしません!なぜならこの予約の過程が恐らく皆さんにとって最重要かつ最大の障壁となるからです。

問題点① 大使館の受付時間が短すぎる!!!

イタリア大使館は東京と大阪の2箇所にあります。私は東京の大使館で申請を行いましたが、とにかく大使館の営業時間が短すぎる!!!予約は15分単位で指定できて一つの枠に2〜4人が入れるのですが、なんと9:30-11:30までの2時間しか稼働してません。つまり北海道から信越までのイタリア渡航者のビザを管轄するにもかかわらず、ビザ申請の枠は一日2〜30枠しか存在しないのです。当たり前ですが予約枠は取り合いです。特に留学者が集中する夏休みは最早争奪戦と言っても過言ありません。

ポイント① 渡航予定の9週間前までに予約をしよう


予約枠の更新は毎日23〜24時に6週間後のものが1日分ずつ掲示されます。そしてビザ申請は渡航の3週間前までに済ませるようにとチェックリスト(大使館のサイトからダウンロード)に書いてあります。つまり、渡航予定の9週間前までに予約を行えば渡航前に確実にビザを取得することができます。多くの人は、渡航9週間前ではまだ書類がそろっていないでしょう。しかし、大丈夫です。準備に6週間もかけられます。予約枠が埋まらないうちにPrenot@miで申請を行いましょう。

ポイント② 渡航日が迫っている方はどうするべきか…

ここまで読んでパニックになってしまった方もいるかも知れません。現に私は渡航の7週間前に初めてPrenot@miを開いたところ渡航2週間前の予約枠しか空いておらずパニクりました。でも落ち着いてください。挽回できる可能性がいくつかあります。
 一つ目はキャンセル待ちです。ごくまれにキャンセル枠が発生すると、Prenot@miに空き枠が表示されます。見つけた瞬間にすぐ予約を入れてしまいましょう。
二つ目は突然生まれる学生用の特別枠です。私は最初に前述の渡航予定日2週間前の予約を取ったあとに毎日キャンセル待ちのためにPrenot@miにログインしていたところ、偶然新しい学生用の枠ができていることに気づいてこの枠で申請に行うことができました。これは6週間後の日程などではなく、もっと直近の日程で枠が新造されていました。おそらく多くの学生がビザの申請ができないと大使館に問い合わせを行ったことで作られた枠だと思います。今までのやり方(渡航9週間前までの予約、もしくはキャンセル待ち)で予約をとれなかった人は、毎日Prenot@miにログインして確認しましょう。
三つ目はビザの発給をできるだけ早くしてもらうことです。イタリア大使館のビザの発給は渡航3週間前までの申請を目安にしていますが、実際には問題がなければ2週間で発行されます。(噂によると最短1週間も可能だとか…)なので、上に書いた二つの救済措置を得ることができず、渡航前3週間以下の日数しかない状態でビザ申請を行った場合でも、発給してもらえる可能性があります。最後まであきらめずにPrenot@miで予約することを試みましょう。

ビザ申請に必要な物

 Prenot@miで予約を取ることができたならば、必要なものをチェックリストの順に確認していきましょう。イタリア渡航のためのビザ申請に必要なもののチェックリストは下記の東京イタリア大使館のHPからダウンロードできます。今回は主に交換留学生にむけた記事なので、他のビザを申請される方は、それぞれ自身の申請予定のビザに合わせたチェックリストをダウンロードしてください。このあとは交換留学生用のチェックリストを見ながら必要書類の解説をしていきますが、他種類のビザの取得要件に共通するところも多いと思いますので是非最後までご覧ください。

1 長期(91日以上)Dタイプのビザ申請用紙

下記のリンクからアクセスできます。
タイプごとに申請用紙が違うので注意してください。

2.近影カラー証明写真(35x45mm/背景は白)1枚

パスポートに貼るものと同じサイズのものになります
パスポート更新の際の写真が余っているならばそのまま使ってもいいですが、イタリア渡航後8日以内に済ませなければならないPermesso di soggiorno(滞在許可証)の申請の際にも必要になるので撮りなおしてもいいかもしれません。
Permesso di Soggiornoについては下の記事で詳しく説明しているのでご確認ください。

3&4.パスポート、コピーと前パスポートの一部コピー

ビザはパスポートの出入国ページに紙が貼りつけられる形で交付されます。そのため、ビザ申請から発行までの2,3週間は大使館がパスポートを預かります。その期間に海外旅行をいれるのはやめましょう。前のパスポートは出入国ページのスタンプがある部分で大丈夫だった気がします。
前のパスポートを紛失した場合の対応がわからなかったので、もしそのような場合には大使館にメールされるのが良いかと思います(お力になれず申し訳ありません)

5.直近一か月以内に発行された住民票

マイナンバーカードをお持ちの方はコンビニに行けばマルチコピー機から暗証番号の入力だけで発行することができます。お持ちでない場合は近くの役所に頼めば発行してもらえると思います。

6.住居に関する書類

個人的にはPrenot@miの次に大変な手続きでした。
大学の寮に住む場合などはそれを証明するもので大丈夫です。
また、dovevivoやHousing Anywhere、spotahomeなど不動産会社による仲介の場合でも同様に契約書が出ているはずなので、それを見せれば大丈夫です。

それ以外の方法で住居を決めた場合
ホームステイやFacebookで家を決めた場合、つまり貸主との直接のやり取りで家を決めた人もいると思います。この場合、貸主はしばしば契約書を出せないと伝えられることがあります。そのような状況の方は最低一か月分のホテルの予約を取得し、予約の確認書をコピーして申請しましょう。おすすめはagodaやbooking.comなどキャンセル無料の宿泊施設予約サイトです。ビザが発行された後はキャンセルしてしまって大丈夫です。

現在Facebookでの家の契約を行った場合の注意点などをまとめたnoteを執筆中です。完成後にはここにリンクを張りますので少々お待ちください

7.留学資金の証明書

銀行口座の通帳とそのコピー、残高証明書(日英)、奨学金受給証明書などが該当します。私は全部残高証明書と奨学金需給証明書の二種類を持っていきました。奨学金受給証明書の発行が大使館へのアポイントメントに間に合わない場合は、奨学金の個人番号などが書いてあるメールのコピーなどでも申請が可能なようです。残高証明は発行に1,2週間かかることがあるので注意しましょう。多くの場合、派遣留学生の残高証明となるとご両親の口座を使用する場合が多いと思うので、繁忙期や銀行の休業時期と重ならないように早めにお伝えすることをお勧めします。

8.UNIVERSITALYの出願受付記録と入学許可書

イタリアにビザありで留学するためにはこのUNIVERSITALYというシステムに登録することが必須になります。

上記のホーム画面にアクセスした後は水色のInternational StudentsにあるPre-enroll Nowを押してアカウントを作りましょう。この先のプロセスは派遣先の大学によって異なるかもしれないので参考程度に考えてください。私が留学したローマ大学ラ・サピエンツァの場合では、アカウントを作って個人ページを作成し仮入学申請を行ったところ、その申請が大学に転送され許可され、さらに東京のイタリア大使館に転送されました。このプロセスまで済ませると"domanda di preiscrizione universitaria"「大学入学前申請」と呼ばれるページをダウンロードすることができるようになるので、プリントアウトすれば大丈夫です。

9&10.ビザ発給依頼書と在学証明書、交換留学協定書のコピー

この3つの書類は主に大学の学生課もしくは留学生課などの領域になるかと思います。多くの大学では窓口に行けば書類の交付願などを提出できるかと思います。9月ごろに渡航する方は大学のお盆期間に注意してください。

11.滞在の全期間をカバーする保険証書(原本とコピー)

これも大学指定の保険がある方が多いかと思います。私の大学の指定の留学保険(東京海上日動)の場合は二か月ほど前には保険の証書がメールで届きました。

13.申請料(12は存在しない)

日本ではいらないそうです(なぜかはわかりませんでした…)

まとめ 優先順位

ここまで読んでくださってありがとうございました。最後にここまでを軽くおさらいしておきます

  1. Prenot@miで予約を取ろう

  2. 住居を探そう

  3. 留学資金の証明書を発行しよう

  4. 派遣元大学に行って書類を受け取ろう

  5. 残りの書類をそろえよう

1,2は特に優先しましょう。せっかく取った飛行機や住居の一か月分が無駄になるのはもったいないですよね。イタリアの留学手続きはいろいろとわかりにくい部分も多く大変だいと思いますが(私は今も現在進行形で苦労しています)この記事が少しでも手助けになっていると幸いです。ほかにも上に書いたPermesso di Soggiorno(滞在許可証)の申請方法など役立つかもしれない情報や、ローマを起点として訪れた観光地の様子などを投稿しているので、もしよければそちらも併せて読んでみてください。

最後まで読んでくださってありがとうございました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?