赤ちゃんの食事情 母は鈍感力向上中
はやいもので5月に産んだ子がもう4ヶ月になっている。
あまり手のかからない子なのか、私が鈍感(神経質だけど根は非常に鈍感かつズボラである)なのか展示や制作もなんとかこなせている(もう開始している展示のこと書かねば。こういうのすぐ忘れてしまうところがいけません)日々である。
育児中のくせに欲張って絵なんかを描いているから、毎日バタバタで、気づけば4ヶ月といったところだ。
そんな中、4ヶ月検診にて「もうすぐ離乳食ですね」なんて言われたからびっくりである。
そうか、食べ物か。
飲み物から食べ物へと進化するのか、立派なものである。
今の所、ほぼ母乳を飲んで暮らしている。里帰りし、出産に利用した実家近くにある総合病院が産後即母子同室!という位に、結構な母乳育児志向だったので産前から母乳指導をみっちり受けることができた。
この記事でもまとめたけど、妊娠後期はナーバスになりがちだったので、ネットや本で母乳育児のあれこれを調べることを避けていた。私の身体をみてくれている目の前の医師や助産師に従おうと決心していた。根は真面目なので指導を受けたら額面通りに、毎晩、泣きながら乳頭激痛セルフマッサージをこなしていたので無事、母乳の通り道は開通していた。あとからネットの体験記をみたら「あんなマッサージ、まじ無理」「「今日はマッサージおやすみします><」という言葉で溢れていた。それ見てたら絶対、私も「ですよね〜、やめとこ〜」となっていたであろう。
そもそも味の薄い和食を好んでいたので、旗からみたらストイックに母乳育児に向かっている私であったが、たまたま食の嗜好が健康的だっただけであり、病院がそういう病院であったというだけだ(乳育児に熱心な病院ということも後から友人に聞かされ知った)。
母乳・粉ミルクにこだわりもなかった。「母乳でるなら哺乳瓶の消毒しなくていいのが楽でいいなぁ」くらいの認識であり、実母からは「お母さんになるのにそんなことでいいのか」と呆れられた。助産師さんいわく「これ位、気楽な方だといいですよね。もちろん体質が一番ではありますが、『母乳で頑張りたい!』という方こそプレッシャーがあって、悩んだり自分を責めてしまい出づらかったりすることもあるんです。」とのこと。私がたまたまラッキーなだけで母乳・粉ミルクで悩む方はとても多く、それぞれが大変な苦労を抱えているのだという。母乳でもミルクでも、母たちはみんな辛い思いをして頑張っている。赤子を連れていると道端で気軽に「あなた母乳?」なんて聞いてくるお老人が本当にいるがあれはとても嫌なものだ。食糧不足の時代を経てからの思いやりの言葉であり、彼らに悪気はないとわかっているけれど、それでもどうしても胸がギュッとする。どうかそこだけはわかってほしい。
話はずれたが、米軍住宅のある逗子という場所柄、4ヶ月検診にはアメリカ人とのミックスの子もいたが、どうもうちの子が一番大きいような気がした。4ヶ月と2日で7.71kg。これは6ヶ月の平均値ほどらしい。服がパンパンなわけである。飲み過ぎというわけでもなく生まれてから成長曲線の上側をなめらかに育っていて指導医も「すくすくですね」といってくれたからよいものとする。
大きめに属すのだろうけれど、ママ友なんていないから比較対象がいない。比較するから心配になるので私にとって大変に気が楽なものである。
なんで「ほぼ母乳」という言い方かというと、いつおこるかわからない入院や体調不良、いつか預けるであろう保育園で困らないようにするために、1日1回、お風呂1時間前だけ哺乳瓶でミルクを与えているからである。
繊細な子が「あれ?いつもの乳首と違うぞ?これで飲むのはやだよ〜」となるいう「乳頭混乱」は起こさなかった。哺乳瓶からのミルクも嫌がらず飲んでくれる。ただし、おしゃぶりは嫌らしく多少チュクチュクした後、「なんじゃこりゃ?味がしないぞ」なのかすぐにペッと吐き出す。母も単純なら息子も単純で「飲めるものなら何でも来い!」なのだろう。顔を真っ赤にさせながら140ml一気に飲んで、ご機嫌にゲップをする息子。たくましいことこの上なしだ。
粉ミルクは開封後1ヶ月が消費期限らしい。常温保存される、栄養たっぷりの粉。さぞやダニ達が好きであろうから1ヶ月というのには納得である。
ほとんどのメーカーの粉ミルクには大小サイズがあり、息子は小だと1ヶ月はもたず、大だと余る。
内容量と1日の消費量、缶の値段などで検討すると、大を購入し、余らせるのが最も経済的だった。
捨てる粉ミルクが結構な量で、貧乏性な私は怖気づいてしまった。
「もったいない」「1ヶ月すぎてても大人なら平気だろう」「大人だって飲めるんじゃないか?」「そんなに私は繊細ではないから大体イケる」
そんなわけで子に与えている通り、お湯で割って、水で覚まして飲んだがあまりのまずさにびっくりした。
これは・・・謎の生臭さがある。母乳とは血液でできており、粉ミルクは母乳を参考にして作られているというから、粉ミルクにある種の生臭さがあるのも仕方ないのかもしれない。購入している粉ミルクがたまたまとんでもない味だっただけでは?と思い、試供品で頂いた大手メーカー3社の粉ミルクを飲んでみたがいずれも同じ生臭さであった。
私は肝やウニ、チャンジャ、かに味噌が食べれないようなお子様舌なので、生臭いと感じているだけかもしれない。
そういったものを好む夫なら行けるんじゃないか?と思った。
夫は珍味好きであると同時に猛烈な甘党である。
コロナ禍の今、提供されていないがカルディコーヒーファームで夏場に配られる、あの恐ろしく甘コーヒー牛乳のようなものを愛してやまない。
インスタントのカフェオレスティックに、ちょっぴりのお湯と、バシャバシャの砂糖を入れ、ぐるぐる混ぜてから氷水を足すとあの味になるのだという。
氷水のかわりに冷えた牛乳をいれると、「結構リッチテイスト」なのだという。
牛乳のかわりに粉ミルクが使えたら「そこそこのリッチテイスト」を安定して提供できるではないか。
そこで、いつもどおりの氷水版、牛乳版、粉ミルク版の激甘カフェオレを作り、どれが何とはいわずに提供した。
牛乳版を飲み「おいしいおいしい」と喜んでいたが、粉ミルク版を口にした瞬間、「うわ、なんか生臭い!これ腐った牛乳いれたでしょ。気持ち悪いからちょっと歯磨いてくる!」と言われた。
うむ、やはり粉ミルクは大人には難しいものなようだ。
ここまで言われたら諦めがつくというものだ。
余った粉ミルクよ、ありがとう。さようなら。
こんなとんでもない味のものを嬉々として飲むとは、息子すごいな。
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