転売ヤー
こんにちは
9月の仕事中に起きたお話です。
「ヘルプお願いします!
スタッフとお客様が出口付近で押されて転んでいます」
他のお客様にケガなどはなかったものの、スタッフの女性が二人転んで
腰をついて手首に軽いけがをしました。
とある百貨店の催事イベントにスタッフを派遣しました。
その日は平日、スタッフの仕事内容・労働条件を確認するため、催事場に出向きました。
アニメの催事ということで毎日たくさんのお客様がチケットを買って並ばれています。開場と同時に一斉に展示会場内へご案内。
入場した途端走る走る。
人気キャラクターの商品は午前中早い時間で完売するので
展示など全く見ようともしないで一目散にグッズ売り場へ向かう人達。
聞くと毎日約10人~20人ぐらいは来るらしい。
「転売屋」「転売ヤー」と呼ばれている人達
限定グッズを買い占めて定価より高く売る。
転売自体は違法ではないのですが
展示会のルールを守らないで騒動をおこすことも昨今
社会問題となっています。
菅田将暉が転売屋の話題作
映画はおもしろそうですね!
今回のように
催事側のルールを守らない方は退場してもらうしかないのです。
社員が丁寧に毅然とした態度で説明しても翌日も同じような態度でやってきます。
警備員を配置することになりました。
やはり女性はなめられると目の当たりにしました。
強い口調で
「走らないでください。」
「通り抜けはできません」と
大声で言っても聞かなかった。
押して前へ前へ行こうとする。
こういう転売ヤーに尋ねたい
あなたはお金儲けだけが目的になってませんか
満たされることのない欲望を追いかけるだけになっていませんか
自分の仕事を通じてお客様に良い商品・サービスを提供し
その見返りとして代金を気持ちよく払ってもらう
それによって世の中に必要な品物が必要としている人に届くようになり
多くの人々に喜んでもらう。これこそ商売の基本ではないでしょうか。
人気の商品は本当に欲しい人(ファン)がたくさんいるのです。
ファンでもない転売屋に買い占められ売り切れ、欲しかったグッズが買えなかったというお客様がいらっしゃいました。
今はインターネットを通して個人が何でも売買できるようになりました。
便利な世の中ですね。
資本主義が行き着くところまで行き、市場原理の問題点が浮き彫りになった今こそ、倫理・道徳といった価格に換算できない価値感を大切にしていかなくてはならないと強く感じました。
【需要と供給】、【売り手と買い手】がはっきり区別されている社会では
なく、【自分がしてもらいたいことをお客様にもしてあげる】というような
商売人であるけれど、客でもある。という売り手と買い手を明確に区別しないサービスを実践してほしいと願います。
江戸時代の日本がそうであったように。
物質的には貧しいけれど心豊かでみな上機嫌で親切。
風景も美しく、安らいでいる。
江戸時代末期、外国人が日本に来て、個人の精神レベルの高さに驚いたと言われています。
商売と道徳の高レベルでの共存があったのでしょう。
江戸時代には今の日本にはない成熟した経済を含む文化や精神が根付いていたと思われます。もちろん、課題もいろいろあったでしょうが。
今回、毎日走り抜ける転売ヤーを目の当たりにして
大の大人がルールを守らない
自分勝手な人が増えていることに失望しました。
子どもたちは周りの大人たち(私を含む)の営む社会経済を、
世界を、どんな風に見ているのでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。