生活保護を受けていても国の教育ローン利用はできるの?審査通過を高めるための対応策はコレ!

生活保護を受けていても、国の教育ローン利用は可能なのか?

生活保護受給者の中には、このような疑問を抱く人は少なくないでしょう。

国の教育ローンは家計負担により、進学や在学が困難になったお子さんを救済するための支援制度です。

その観点からすれば、大きな家計負担が強いられる生活保護受給者こそ、優先されるべき対象と言えます。

しかし、実際のところ申し込んだとしても審査通過は厳しいのが実情です。

そこで今回はどうすれば生活保護受給者が、国の教育ローンを利用できるのかについて解説します。

生活保護受給者で教育ローン借入を検討している人は、ぜひ最後まで目を通して参考にしてください。

審査通過には返済能力が必須条件

国の教育ローンの申込人は、お子さんの保護者です。

その保護者に返済能力が備わっているかが、審査通過では一番重要なポイントになってきます。

低所得となる生活保護受給者の審査通過が厳しいのは、返済可能な年収が得られていないことが一番の理由と言えるでしょう。

申込対象者は世帯年収の上限額だが・・・

国の教育ローンは、下記世帯年収の上限額に該当すれば申込可能です。

お子様の人数   世帯年収(給与所得者)  世帯年収(事業所得者)
  1人           790万円         590万円
  2人          890万円         680万円
  3人          990万円         770万円
  4人        1,090万円         870万円
  5人        1,190万円          970万円

※世帯年収は世帯主と配属者等の家族の年収も含みます。

これだけ見れば、低所得層となる年金受給者は、立派に国の教育ローンを利用できる要件を満たしていると言えるでしょう。

しかし、ここで注意して欲しいのが返済能力の有無です。

生活保護の受給条件は下記の2つが挙げられます。

• 国が定めた最低生活費より収入が少ない
• 資産や負債がない

つまり、生活保護受給者は生活保護を受けることで、最低生活費をギリギリ維持している状態というわけです。

となれば、借入後の返済が求められる保護者が生活保護受給者の場合、大きな返済負担を強いられる可能性は否めません。

この状況を考慮すれば、返済不能に至る可能性が高いと判断されるケースが多くなるのも仕方がありません。

国の教育ローンは家計負担によるお子さんの進学・在学を回避するための支援制度ですが、確実に返済できる年収維持が大前提になります。

申し込みは可能ですが、審査通過が厳しいと言われているのは、こういった事情が影響してのことです。

国の教育ローンへの申し込みを検討している生活保護受給者の人は、この事実をよく理解しておくようにしてください。

生活保護受給者が国の教育ローンを利用するための方法

生活保護受給者が国の教育ローン審査を通過するのは簡単なことではありません。

むしろ厳しいと言っても過言ではないでしょう。

しかし、まったく方法がないわけではありません。

ここでは生活保護受給者が国の教育ローン審査を通過するための方法について解説します。

優遇制度を利用する

国の教育ローンは家庭状況に応じた優遇制度が用意されています。

生活保護受給者に対する優遇制度はありませんが、下記の優遇制度を利用できれば、審査通過できる可能性も高くなってくるでしょう。

   対象家庭     金利    返済期間    保証料
 母子・父子家庭   年1.30%   最長18年   通常の3分の2
         (通常年1.70%) (通常15年)
       交通遺児家庭   通常通り   最長18年   通常の3分の2
                  (通常15年)

※2020年7月現在

また、お子さんが3人以上で給与年収500万円、または事業所得246万円以内、そして給与年収500万円、または事業所得246万円以内の場合は、下記の優遇制度が利用可能です。

     金利      返済期間     保証料
    年1.30%      最長18年      通常通り
  (通常年1.70%)   (通常15年)

※2020年7月現在

まずはこの優遇制度を踏まえた上で、日本政策金融公庫の支店窓口、または日本政策金融公庫の教育ローンコールセンターに相談してみましょう。

教育ローンコールセンター連絡先:0570-008656

お金借りる方法に悩んでいるなら、親族に相談してみるのもひとつの手段です。

親族に相談してみる

国の教育ローンの申込人になれるのは保護者だけではありません。

下記条件に該当する親族もその対象になります。

• 6親等内の血族
• 配偶者および3親等内の姻族

よって、審査通過が厳しい保護者の申し込みを避け、上記条件に該当する親族に申込人となってもらう方法もあります。

申込人は返済義務を負う上、その返済総額は決して安価なものとは言えません。

そのため合意を得るのは簡単ではないでしょうが、近しい親族に相談してみるのも1つの方法となるでしょう。

本人が申込人になる

保護者に変わって本人が申込人となる方法も1つの手です。

進学・在学を希望する本人が下記条件に該当する場合は、本人が申込人となって申し込みことができます。

• 成人している
• 安定した収入を得ている
• 独立して生計を営んでいる

勤務を離れて学業に専念する場合、この方法は利用できませんが、勤務と並行して下記方法で進学・在学を希望するならば審査通過の確率は十分にあるでしょう。

• 通信制
• 夜間(二部)

まとめ

今回は生活保護受給者が国の教育ローンを利用できるか、その実情と対応策について解説しました。

生活保護受給者のローン利用は厳しいのが実情です。

その理由については理解してもらえたかと思います。

しかし、全く可能性がないわけではありません。

ぜひ利用したいという人は今回紹介した対応策を参考にして、申し込んでみることをおすすめします。

申し込む際は、以下の記事で手続き方法を確認してから申し込むとスムーズです。



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