『ザ・ハイライト』発売に向けてSexy Zoneの過去アルバム7枚を聴き直してみた
Sexy Zone8枚目のアルバム『ザ・ハイライト』が6月1日にリリースされます。ファンになってから初めてのオリジナルアルバムなのでずっとワクワクしていました。
そんな中、ふと思いました。Sexy Zoneの過去アルバム、アルバムとしてちゃんと聴いてなくない?
ということで5月5日から約1か月かけて、過去のオリジナルアルバム合計7枚を聞き、それぞれ1本ずつnoteを書きました。
で、聞いてみてどうか。Sexy Zoneの音楽に対する印象は変わったか。
結論からいうと変わったところもあれば変わらないところもありました。
■聴き直して変わったこと
・音楽性の変化は小さくなかった
いうてもSexy Zoneの音楽性の変化ってゆるやかなものなんじゃないかと思っていました。「歴代シングルを並べたら変化は激しいけれどアルバムで見たらそうでもないのでは? 最初からイフワナやってるグループですし?」と思っていたのです。
しかしいざ聞いてみると、仮にその変化がゆるやかだとしてもアルバム単位で見たときの違いはけっこう大きいなと感じました。
たとえばセクセカをベースにした「Sexy Zoneの音楽ってこうだよね」とここ数年のアルバムをベースにした「Sexy Zoneってこうだよね」は違うだろうなと。長く応援されているファンの方やメンバーの言う音楽性の変化ってやっぱりあるんですね。
ただ、それだけいろいろな層を取り込めるということでもあるので、個人的にはいいことなんじゃないかなと思いました。同時に「そのアルバムの層」になれなかったときのことも想像しましたが、それについては後述します。
・メッセージ性の幅の広がりを感じた
Sexy Zoneは暗さの中にある光を歌うのが抜群に上手いと思っているんですが、初期アルバムでは若くてまっすぐな歌もガンガンに歌っていました。
1stアルバム『one Sexy Zone』までさかのぼると、割合としてはラブソングと仲間と夢を追いかける系ソングが多い。一方、最近の楽曲がカバーする感情はもう少し幅広いと感じます。反骨精神や風刺性、暗さや弱さ、自問自答……など。
アルバムとして「暗さの中にある光を歌うのが抜群に上手い」の印象が一気に強まるのは『PAGES』以降でした。「聴く人の感情を揺さぶることをテーマに、様々な喜怒哀楽が表現された1枚」であるこのアルバムで、特に「哀」の表現が一気に広がったように感じました。
Sexy Zoneの音楽がいろいろな感情や場面に寄り添ってくれるのはとても嬉しいですし、そうでなかったらきっと正直自分はハマらなかっただろうなと思いました。ストーリー性のあるライブからSexy Zoneの泉に落ちた人間なので、やっぱりこの音楽の表現力やメッセージ性があってこそだなと思います。
・Sexy Zoneの音楽の聴き方
音楽性やメッセージ性が変化してきた、あるいは広がってきたことを再認識して思ったのは、次のアルバム『ザ・ハイライト』にピンと来る人もいれば、ピンと来ない人もいるんだろうなということです。
私は今回かなり大喜びしている側ですが、これからSexy Zoneの音楽が変わっていたとき、特に好みとは合わない方向に変わっていったとき、自分はどう感じるのだろうか。聴き直しをする中でそんなことを思いました。
そんなときに読んだのが音楽誌『MG』です。風磨くんのインタビューを読む中で、これからSexy Zoneの音楽が変わっていたときに自分がどう思うのか、考えてみました。そのときの結論はこれでした。
正直アルバムを聞く中で「10年以上やっている音楽の全曲がドストレートに大好きってことはないな」と思いました。でもそれでいいんだと、なんだか開き直りました。今にピンと来なければ、ちょっと離れるなり昔に戻るなりして、そのとき自分が聞きたいものを聞いて、付き合っていく。それでいいんだなと。
思えば10年以上のお付き合いをしている坂本真綾さんの音楽とはそうやって付き合ってきましたし、Sexy Zoneの音楽も私にとってそういう存在になったらいいな。
アルバム聴き直し、そして偶然同時期に読んだ雑誌のインタビューによって、いろいろ考える機会になりました。自問自答できて面白かったです。
■聴き直して変わらなかったこと
・中性的な魅力
Sexy Zoneの音楽やパフォーマンスにはゴリゴリに男性的な印象があまりありません。風磨くんの以前話していた「アーバンな匂い」(日経エンタテインメント2021年7月号)はこれなのかなと思っています。
この中性的な魅力は『Sexy Second』あたりまではいわゆる少年性という印象です。でもそれが年を重ねてもゴリゴリの男性性に変化しなかったのが面白い点です。もしかするとそもそもジャニーズは中性的な存在なのかもしれませんが、もう少しロックなグループだったらそんなこともないのかな、と思ったり。
中性的というある種の偏りのなさが曲やパフォーマンスに応じて纏う空気感を変えられる力につながっているのかなと感じました。
・世界観全う力
これはもう、特にケンティーに対して思います。「Lady ダイヤモンド」や「Sexy Summerに雪が降る」に始まり、新しいほうだと「Honey Honey」や「まっすぐのススメ!」まで、世界観を全うする力がすごいです。喜怒哀楽、白から黒、キラキラからギラギラまで。もう何でも来いですね。
年を重ねるごとに他のメンバーに対してもその印象が強まって、曲の世界観を表現するのがどんどん上手くなっているように感じました。曲によって歌い分けるのが上手い! きっとそういう力が『ザ・ハイライト』でも発揮されているんだろうな~と今とんでもなく楽しみです。
■まとめ
過去7枚をじっくり聴き直して、8枚目の『ザ・ハイライト』がさらに楽しみになりました。
聴き直しと同時に『ザ・ハイライト』の情報を摂取していたので「ザファイネは令和のレディダイ」などと思い始めていましたが、しばらくは一旦『ザ・ハイライト』に集中したいと思います。
もうとにかく楽しみ!それしか言えない!