おしゃれは可愛い女の子のためのもの？ 「唇が赤くなる」以上の効果をくれたリップモンスターに感謝を込めて
25歳にもなって外見を整えることが苦手。これは私のコンプレックスの一つだ。年齢は関係ないし苦手なら苦手でいいじゃないかと思いつつ、いい大人なのに自分の外見をどうこうできないなんて……と思ってしまう。
悩んでいるなら勉強すればいいのだが、外見をどうこうすることの優先度が低いというか、謎の恥ずかしさがずっとある。だから洋服屋さんに入るのも怖いし化粧品売り場に行くのも怖い。アクセサリー屋さんも怖い。かといって「合わなかったらどうしよう？」という気持ちが拭えずオンラインで買う勇気もない。結局化粧品は近所のドラッグストアで買うし、服は店員さんに話しかけられない大型バーゲンで買う。
この恥ずかしさの根底には「おしゃれは可愛い女の子のためのもので自分なんかは必要最低限でいいんだ」という気持ちがある。頭では別にそんなことはないと分かっている。しかし自分事になると心がついていかない。自分なんかが……という気持ちが拭えない。
月曜の朝にリップモンスターを買った
そんな私が口紅を買った。KATEのリップモンスター。自分でも知ってるくらいの超有名商品だ。
これを買ったきっかけは好きなアイドル、Sexy Zoneの中島健人さんがCMをやることになったからだ（※1）
もう今ある最低限の化粧品でいいよ～これ以上頑張ってもたぶん私の顔はどうにもならないよ～～ってか頑張ってると思われるのも恥ずかしいよ～～～と基本的にうじうじしている人間なので「ライブに行くために買ったんですよ！」「好きなアイドルが宣伝してるから買ったんですよ！」と口実を作らせてもらえるのは本当にありがたい。
月曜の朝にCMが解禁になり、ない知恵を絞りながら色を選び、通販サイトで買った。パーソナルカラーとかよくわからんマンとしてはKATEのバーチャルテスターに感動しました。
で、早速塗った。ご飯を食べて帰ってきても落ちてなかったこと。その割に愛用しているパーフェクトワンフォーカス（これもケンティーが宣伝していた）で落ちるのもよかった。
なにより1日の終わりでも自分の顔がちょっとはよく見えたことに感動した。自分もちょっとは変われるんじゃないか、と思った。
そんな発見が嬉しくて、翌日も塗った。会社の先輩から「今日ケンティーがCMしてるリップつけてる？」と聞かれてドキッとしたけれど、嫌なドキドキではなかった。化粧について言及されたときに感じていたあの居た堪れなさではなく、ちょっと試してみたことを見てもらったことに対する嬉しさだった。
そんな気持ちの変化を嬉しく思う中で、ケンティーのこのインタビューを読んだ。
――普段から仕事でメイクする機会が多い中島さんにとって、メイクとはどのようなものでしょうか。
中島：『自分を彩るもの』だと思います。メイクすることで『出会ったことのない自分』に出会えることが多いんですよ。まさに今日の撮影も、見たことのない自分に出会えたっていう発見があって、とにかく刺激的だったので、メイクをすることで『新しい自分に生まれ変われたかな』って。心の中にある檻の中に閉じ込められていたモンスターを解放できた気分になったなって思います。
心の中にある檻の中に閉じ込められていたモンスターを解放……まではいかずとも、たしかにメイクをすることで少し変われたし、変わりたいと思ったときに変われることを知れた。ケンティーがインタビューで語っていたことを体感できたように思う。
リップモンスターの「唇が赤くなる」以上の効果
KATEのブランドスローガンは「NO MORE RULES.」らしい。サイトを見たらRULESの一例として "「私はこういうタイプ」という、自己暗示" が挙げられていた。
これまで心の底で思ってきた「お化粧は可愛い女の子のためのもので自分なんかは必要最低限でいいんだ」は、ケンティーのいう心の中にある檻、KATEの「NO MORE RULES.」におけるRULESだったんだろう。
もう「お化粧は可愛い女の子のためのもの」とも「自分なんかは必要最低限でいいんだ」とも思わない。自分含めて誰だって化粧をしたいと思ったらしていい。そう身をもって思えたことこそ、リップモンスターを買ってよかったことだ。自分にとってリップモンスターには「唇が赤くなる」以上の効果があった。
あのCMで買おうと思わせてくれた関係者の皆様、そしてケンティーへ。素敵な出合いをありがとうございました。今後は唇の保湿にチャレンジします。
＊追記：渋谷の広告もかっこよかったです
＊追記：Sexy Zoneつながりで、松島聡さんが出ている夏ドラマでも回を追うごとに「化粧道具って自分が思ってるよりもすごいものなんだな」という気持ちが強まっています。いい夏だなあ。
※1：2023年9月12日、花王がジャニーズ事務所所属タレントを起用したCMを中止しました。その関係で動画は9月12日現在見られなくなっています。企画に関わった方々には最大限の感謝をしつつ、事務所の今後の対応を見ていきます。しっかりと。