植物由来のプラスチック=生分解されるわけではないという事実
世界的な脱プラスチックの流れの中で、様々な企業が従来の石油由来のプラスチック製品から、植物由来のプラスチック製品への転換を進めている。
植物由来のプラスチックと聞くと、生分解される(地中や海中で分解される)というイメージを抱きがちだけれど、植物由来のプラスチックだからと言って、生分解するとは限らない。と言うか、基本的に石油由来と変わらず、途方もない長い年月をかけないと分解されない(一説によると500年、800年?)。
植物、例えば、バガスと呼ばれるサトウキビ搾汁後の残渣から作られたポリエチレンは、バガスを発酵させてアルコールを作り、そのアルコールからエチレンを作り、エチレンからポリエチレンを作る。
原料はサトウキビだけれど、出来上がったポリエチレンは原料が植物由来だろうが石油由来だろうが全く同じ。
原料が植物でも普通のプラスチックと同じなので、生分解はしない。
そして、植物由来でも石油由来でも生分解性があるプラスチックも存在する。
ただし、その生分解性も実験室や堆肥の中では分解しても、海水中ではなかなか分解されない。
植物由来プラスチックだから環境に優しい
生分解性プラスチックだから環境に優しい
と言うのは、嘘とは言わないが
そのまま鵜呑みにしてはいけないのだ。
でもって、植物由来のプラスチックや生分解性プラスチックを作るメーカーはプロフェッショナルだからそんな事は百も承知。
百も承知だけれど、脱プラスチックの大波はビジネスチャンスだからね。
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