受験勉強方法 1 テクニック ~こころをつなぐもの~
仙台で経済的困難家庭の子どもをサポートするNPO法人「STORIA」のプロボノスタッフとしてお手伝いをしています。
広報イベントとして「子どもの貧困」課題を学ぶワークショップを定期的に開催しています。「貧困の連鎖」という言葉がありまして、経済的困難を抱えると教育のリソースも少ない、生活習慣を身に着けるにも困難がある、様々な複合的影響があり、大人になった後に再び貧困状態に陥ってしまう可能性が高くなることが知られています。
教育のリソースが無い中で高等教育を受けるチャンスを得ることはどれだけ難しいのか。
塾や家庭教師、通信教育といった公的教育外のリソースを受けることは貧困家庭にとっては難しいことです。その中で自らモチベーションを保ちながら自主勉強しなければなりません。
費用の関係上、進学先は国立大学に限られます。国立大学ですら、授業料は2022年現在、年間535,800円掛かります(初年度は+入学金282,000円)。これを自ら稼いで通うには昼間に大学の授業を受け、夜にフルタイムで働く覚悟が必要で、それでも卒業後には数百万円の奨学金という名の借金が残ります。
こういったお話を「STORIA」のワークショップで実体験を交えてお話しすると、どのように勉強したのか、という質問をよく頂きます。そこで、あくまで私の一例ということでしかないのですが、実際のところをお話ししたいと思います。
~テクニック的なこと~
私の場合は理系受験における経験からのテクニックです。
まずは各教科をどのように押さえるかが重要なことです。一番重要なのは数学。
なぜなら国立大学の入試は数学の比率が高く、また他の全ての教科の論理性の基礎となるからです。
数学はひたすらの勉強が結果に最も比例する教科だと思います。私が現役の時は「数研出版」の「チャート式数学」を全頁理解すれば東大でもどこでも必ず受かる、と言われていました。今でもそうだと思います。
数学の基礎力がつけば論理性が養われるので、私は理科科目としては論理性を応用しやすい物理・化学を順番に選択していました。個人的に興味があるなら生物・地学等を選択する選択肢もアリだと思います。
社会は地理一択。センター試験のみでの受験科目となるので、勉強しなくても類推で80点取れる地理を選択する、という人が理系には多いです。受験勉強のポイントの一つは、ムダなことに時間を掛けない。当然、もともと歴史が大好きという人は世界史か日本史を選択すると良いでしょう。
国語・英語は高校生くらいになると、今までの言語学的素養とセンスに根差していることが多く、これからの大きな進歩が見られる分野ではないので、深入りしない。受験頻出英単語暗記くらいをやっておく。
いずれにせよ得意科目を伸ばす、ということがとても重要な鉄則です。
その他細かい受験テクニックは挙げればきりがありませんが、
・時間配分が感覚的に分かり易いように、アナログの腕時計を用意しておく
・最初に問題全体を眺めて時間配分のバランスを掴み、得意と思う分野の問題から取り掛かる
・マークシート式の場合は鉛筆を削ったうえで先を適度に丸めておき、楕円を最速で塗りつぶせるようにしておく
・選択肢問題で迷ったときには、断定調の選択肢を避ける。言葉の組み合わせを観察し、「引っ掛け」、「ステ選択肢」を見抜く
・志望校の過去問は「赤本」でチェックし、自分の実力のギャップを確認しておくとともに、本番の「レベル感」に慣れておく
色々ありますが、漫画「ドラゴン桜」を読むと「あるある、それやった!」みたいなものが割と出てくるので、リアル体験者の経験取材をもとに制作されているのだろうな、と思ったりします。
次回のnote記事ではモチベーションに関わることを綴りたいと思います。
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