顎関節症
顎関節症は治せる
最近、私のクライアントが顎関節症で悩まれていることがわかりました。
その方は顎関節症は治らないものと思っており、ずっと苦しんでいたそうです。
話を聞いていると、おにぎりを食べるのも口に入れるのに苦労していたようです。
顎関節症は顎関節なので「関節」の問題です。
関節の問題であれば、われわれセラピストは確実に対応できます。
つまり、改善することができるということです。
関節の正常な動きを理解し、それを阻害している原因を突き止め、アプローチしていく。
普段、膝関節や肩関節を診ている過程となんら変わりありません。
今回は顎関節についてまとめたいと思います。
(今回はstand .FMというアプリを使って音声配信もしていますので、読むのが面倒な方は耳から情報収集してみてください)
顎関節症その1(西洋医学的観点)
顎関節症その2(東洋医学的観点)
顎関節症とは
顎関節症の症状は、
①あごの痛み(顎関節痛、咀嚼筋痛)
②口が開かない(開口障害)
③あごを動かすと音が鳴る(顎関節雑音)
の3つです。
顎関節
顎関節は下顎骨の下顎頭と側頭骨にある下顎窩、その前方にある関節結節で構成されます。
骨と骨の間には関節円板が存在し、クッションの働きをして適合性を高めています。
下顎骨を動かす筋肉は、咀嚼筋である咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋と開口に関与する舌骨筋群があります。
この辺りの筋の硬結をとることがアプローチする際のポイントになってきます。
私の個人的な意見ですが、内側翼突筋と外側翼突筋は起始が蝶形骨に付着しているのですごく重要だと考えています。
さらに言うと外側翼突筋は停止も関節円板に付着しているので顎関節症にかなり影響していると考えています。
咬筋、側頭筋
内側翼突筋、外側翼突筋
舌骨筋群
東洋医学的観点かあらのアプローチ
西洋医学的な筋、骨、関節的な観点だけでなく、東洋医学的な観点も併せ持つと症状の解決がしやすくなります。
今回は簡単なところから、上述した部位を通る経絡をご紹介します。
聴会(胆経)、聴宮(小腸経)、耳門(三焦経)
この3つは顎関節に位置する経穴になります。
顎関節の調整の時にこの辺りのラインの硬さ、滞りをみるようにすると調整がしやすくなります。
下関(胃経)
ここは表層は咬筋、深層は外側翼突筋があります。
胃経のラインの硬さも一緒にみるようにましょう。
狭車(胃経)、大迎(胃経)
この位置は咬筋があります。下関と同じく胃経のラインと合わせてチェックしましょう。
顴髎(小腸経)(けんりょう)
上顎骨の調整を行う際にこのポイントで行うと小腸経も同時に整えられます。上顎骨は蝶形骨とも連結しているので一時呼吸、脳脊髄液の循環を改善するのにも有効です。
また、頭部をアプローチする時は一緒に第一頸椎の調整をしておくと、頭部への血流が良くなり、頭痛などの好転反応を防げるとも言われています。
そして第一頚椎の調整の時は三焦経も整えましょう。
翳風(三焦経)(えいふう)
終わりに
今回は音声配信も合わせて作成してみました。
アウトプットのスピード感を上げるために、今後音声での配信が増えていきそうなので、こちらの配信もチェックしたい方はフォローお願いいたします。
繰り返しになりますが、顎関節症は改善できる症状です。
食べることは人の三大欲求の一つです。
楽しく、美味しく食事ができるように、苦しんでいる方の助けになれれば嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました。