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こんな桃鉄は知らない...「桃鉄アイディエーション」

みなさん桃鉄をプレイしたことはありますでしょうか?

桃太郎電鉄、略して「桃鉄」というゲームは老若男女問わず、多くの起業家や著名人も楽しんでいる歴史あるゲームです。全国の指定された各駅をすごろく形式で進めつつ、不動産を購入したりして資本金で勝負するゲームです。

今回は新しいことや奇妙なことが大好きなガイアック・スタートアップスタジオのメンバーで、桃鉄をしながらアイディエーションをしてみようという謎な企画を立ち上げました。

謎といいつつ費用対効果はしっかり考えました。桃鉄アイディエーションのメリットは以下の通りです。

桃鉄アイディエーションのメリット・目的

・ゲームを楽しめる
・スタートアップスタジオのメンバー同士の交流が深まる
・新規性の高い事業アイデアを思いつく練習になる

ではどうやってこのゲームが事業アイデアを思いつく練習になるのかを説明します。

桃鉄アイディエーションのルール説明

1.基本は桃鉄のルール通りゲームを楽しむ(指定された目的地を目指す)
2.目指す目的地ならではの事業アイデアをチームで考える
3.誰かが目的地に到着した時点でお互いのチームが事業アイデアを発表する
4.一番良いアイデアを出したチームに加点ポイントをつける

要するに「桃鉄内ではすごろくゲームで目的地へ向かいつつ、誰かがゴールするまで目的地で起こし得る事業アイデアを練り続ける」ということです。

様子をお届けするほうがわかりやすいと思うのでどんどん読み進めていってください!

必要な物はスイッチ・モニター・PC・ピザ

桃鉄アイディエーションに必要なものは桃鉄をプレイするためのスイッチとモニター、そしてアイディエーションのリサーチに必要なPCやスマホ、そして雰囲気を盛り上げる為のピザです。ピザは事業部長の佐々木さんが用意してくれました。仕事が終わってから20:00からのスタートだったのでみんな喜んでいました。

準備が整ったら桃鉄アイディエーションのはじまりです!

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まずはチーム編成です。桃鉄は4人対戦が最大ですので今回は2人一組で4チーム作成しました。

Aチームはガイアックス・スタートアップスタジオの社員でUONTEDや貿易関係の事業を生み出している若手起業家大戸くんと僕、廣渡の編成。桃鉄の社長名は「おつぱ社長」です。

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Bチームはガイアックス・スタートアップスタジオ事業部長の佐々木さんと、現在Otellという新規プロジェクトを作っているスタートアップスタジオ社員の富士さん。桃鉄の社長名は「ももてる社長」です。

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Cチームは大戸くんの会社のメンバーでエンジニア担当の市川くんと、ガイアックス・スタートアップスタジオに今年9月に入社予定の日野くんです。桃鉄の社長名は「きんたあ社長」です。

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Dチームは高校生からガイアックスでインターンをしている緒方くんと、緒方くんの友人で起業を目指している足立くんです。桃鉄の社長名は「てつこ社長」です。

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チーム編成が終わったら最初の目的地を決めていきます!

【1年目・1駅目】最初の目的地は滋賀県「大津」

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記念すべき最初の目的地、そして事業アイデアが生まれる土地は、、、

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滋賀県の「大津」です!スタート地点は東京ですので、西南に進むことになります。

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しっかり桃鉄を楽しみつつ、

各チーム大津についてリサーチを進めます。

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ももてる社長の富士さんは大津の特徴を探していました。

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事業アイデアを生み出す際にはその地域の特徴を活かしすのもよし、エリア特有の課題を見つけてソリューションを探すのも良いです。

各チーム頭を振り絞って事業アイデアを考えだします。

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そんなこんなで大津に一番乗りしたチームは大戸くんと僕のAチーム!

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一番乗りの賞金として1億8千万円応援金をもらいました。そしてここからが桃鉄アイディエーションの醍醐味である、アイデアのプレゼンです。

各チームが思いついた案の中で一番おすすめの事業案をピッチします。

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各チームが出した大津(滋賀県)での事業アイデアは以下の通り。

滋賀県大津でのビジネスアイデア

Aチーム:畜産業のIoTソリューションの提供
大津市は畜産農家1戸あたり牛肉の飼育数が全国1位というデータがあります。それほどの飼育数があるということは畜産業の後継問題があるのではないかという仮説を立てました。
その問題をIoTを活用することで解決していこうとする「畜産業のIoTソリューションの提供」を発案しました。
Bチーム:神社のサブスク
滋賀県大津は市町村単位での国指定文化財保有件数は、京都市、奈良市に次いで、全国で3番目に多いというデータがあります。
その特徴を活かして月額課金で何か神社との関わりをもたせるビジネスをつくれたら面白そうだなと思いました。
Cチーム:食肉学校SNS
大津市の肉用牛の飼養農家1戸当たり頭数は222.7頭で全国1位です。それに伴い食肉学校が多く存在します。コミュニティが狭い分流行りやすさが期待できる食肉学校の良さやメリットを組み込んだプラットフォームを提供したいです。
Dチーム:売水ビジネス
滋賀県民は琵琶湖に相当な支持をもっており、他県民と喧嘩する時は「水とめたるからな」というほど。実際に全国1450万人が琵琶湖の水を使っているというデータがある。この市民のモチベーションを活用して市全体が盛り上がり、サービス提供側・受領側両者にメリットがあるモデルをつくりたい。

それぞれしっかりと根拠をもって面白そうな事業アイデアを発表しました。みなさんはどのアイデアが一番面白そうだと思いましたか?

優勝者の選抜はSlackの投票アプリで行います。市川くんがいつの間にか投票機能を作成してくれていました。さすがみんな仕事ができる!

第1回目の桃鉄・大津編ピッチの優勝者は、、

Cチーム(市川くんと日野くん)の食肉学校SNSです!

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地域の特徴を活かし、かつ新規性があり桃鉄アイディエーションならではのアイデアということで評価が高かったです。

Cチームには大津賞として、ゲームの最後に加算される余剰資金として2億円プレゼントされます。

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ここまでが一連の流れです。大津までの到着時間は20分ほどでしたので、20分の間で大津のデータをインプットし、課題に対する事業アイデアを構想してピッチでのアウトプットまでできました。費用対効果抜群のいい練習だと思いませんか?

【1年目・2駅目】目的地は「大阪」

ピッチが終わったら次の目的地へ向かいます!次の目的地は「大阪」

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滋賀から大阪というなかなかの近さ!爆速で大阪の課題を見つけて事業アイデアを練らなければいけません。

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これ途中で気づいたのですが、「リサーチに夢中になりすぎて全然ゲームが進まない」問題があります笑 

ただでさえ時間がかかるゲームなのに2倍くらい時間がかっている気がしました。

今回は同じ関西ということもあり案の定早く大阪にゴールしました。一番乗りは前回から連覇のAチーム!2回連続で一番乗りです。

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ゴールまでの所要時間は約10分!さぁこの10分でどんなアイデアが出たのでしょうか!

大阪でのビジネスアイデア

大阪で創出したいサービスは以下の通りです。今回からサービス名も発表することにしました。ネーミングセンスがまた面白い。

Aチーム:ヒロファン
大阪は性犯罪認知件数5年連続ワースト一位というデータがあります。そこで女性のヒーローファンディングを行いたいです。女性を守りたい人が出資し、達成すれば防犯グッズなどが送られるリターンシステムです。
Bチーム:カイゴロシ
大阪府は65歳以上の人口が26.1%というデータがあります。(2015年)つまり、大阪の4人に1人以上が65歳以上ということです。そういった状況にも関わらず介護が追いついていない状況です。そこであえて要介護者が自分で死期を選択することを支援するサービスを発案しました。
Cチーム:ジジババワーク
Bチームと同じく高齢者の人口が多いところに目をつけました。そこで高齢者向けギグワーク・人材紹介サービスを提供できれば大阪の問題をチャンスに変えることができるのではないかと思いました。
Dチーム:バイスイ
大阪府は近隣の県と異なり、水が洗浄されて提供される点に着目しました。そこでどうしても高くなりがちな水道代を最適化させる為に、より安く効果的に洗浄し、届ける仕組みを作れればと思いました。

各チームともしっかりと課題や特徴をみつけて来ることができました。全体的にサービス名に治安の悪さを感じるのが気になります笑

投票の結果は以下のとおりです!

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AチームのヒロファンとCチームのジジババワークが同率一位でした。よって各チームに賞金を等分し、1億円ずつプレゼントしました。

【1年目・3駅目】目的地は「山形」

3駅目の目的地は山形です!全員揃って北へ向かいます。

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この時点では各チームあまりカードを保有しておらず互いに嫌がらせができません。着々と物件を購入しながらゲームを同時進行で進めていきます。

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たまに200%の還元率がある案件ありますよね。桃鉄をハックしている人を呼んで一緒にプレイしてみたいです。

大阪から山形は想像以上遠く、ゴールする前に一年が経ってしまいました。気になる各チームの総資産の発表です。

【1年目】決算報告

まずは、1年目の収益額の発表です。

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2回連続で目的地へ一番に到着したAチームのおつぱ社長が1位で、次いで臨時収入を得たBチームのももてる社長が2位です。まぁ1年目はこんな感じですよね。

続いて不動産投資などを総計した総資産の発表です。

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こちらもAチームとBチームが成果を出し、Dチームのてつこ社長は不動産所得で3位につきました。Cチームのけつのあ社長は途中でスリに合ったり、貧乏神がついたりして赤字で終わりました。

。。というのが一般的な桃鉄ですよね。しかし今回の桃鉄アイディエーションはピッチによる賞金が加算されます。

1駅目の滋賀県大津賞を受賞したのは、「食肉学校SNS」を発案したCチーム。2億円をゲットしています。

そして2駅目の大阪賞を受賞したのは、「ヒロファン」のAチームと「ジジババワーク」のCチームが同率優勝なので各チームに1億円ずつ。

最終計上は以下の通りです。

Aチーム:5億7190万円
Bチーム:2億2910万円
Cチーム:2億6060万円
Dチーム:6840万円

1年目の決算を終え、引き続き山形目指してゲームを進めます。

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ある程度ゲームが進むと、各チームカードを取得して互いに嫌がらせを始めました。

列車が爆発したり、貧乏神が不動産を勝手に捨てたり、桃鉄をしっかりプレイできてる感がでてきました。

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そこそこ時間をかけてDチームのてつこ社長が山形に一番乗りしました!

さぁ、あたためておいた事業アイデアの発表です。

山形でのビジネスアイデア

山形までの道のりで出たアイデアは以下の通りです。

Aチーム:水道革命
山形はプロパンガス使用量が5回連続、上下水道使用料が 11 回連続で全国トップというデータがあります。このデータから水道管の交換時期が全国で一番早く来るので、人が絶対に不足します。現状見積もりや発注は紙ベースで撮影した写真や図面になっている。見積書は保存義務があり、ここにリソースが割かれているのでデジタル化し業務効率化を図りたい。
Bチーム:行政ファンディング
山形は指定管理者制度により、公共施設の建設に対する民間資金の導入や公共施設の維持管理に際し、市民ニーズに応じたより効率的な運営を行うなどの取組みが進められています。その制度を利用して公共の施設の建設をクラウドファンディングであつめるサービスを創出するのはニーズが高いと思いました。
Cチーム:チェリー
山形県では平成29年の衆院選に引き続き、国政選挙における投票率が全国1位(平成30年)というデータがあります。また、山形県は県内でお見合いの取り組みが盛んです。この2つの特徴をかけ合わせて、高校生~大学生の人が自分の選挙に関する意見をシェアできるSNS選挙サービスをつくりたいです。そして投票した学生には県が運営する出会い系サービス(インコントロ)で使える特典がもらえる仕組み。
Dチーム:あったかいんだからぁ
山形は県内カップル増に力をいれていること、冬のレジャーで有名なことに着目しました。同じアプリをインストールしている人が通り過ぎると通知が来るシステムで、スキー中でも衣服が光って通知が来るようにして冬のマッチングを推進するサービスをつくりたいです。

今回は目的地まで十分な時間があったこともあり、各チーム非常に具体的な事業アイデアを考えることができました。

山形が県内でのマッチングを推進していることや、選挙の投票率からわかる県民の意識の高さが特徴的ですね。

白熱したピッチの結果、山形ピッチを勝ち取ったのはCチームの「チェリー」でした!

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既存サービスを活用することや、社会的貢献度が非常に具体的だったことが評価されました。

これまでの進捗を見てわかる通り、この桃鉄アイディエーションを通してかなり多くのビジネスアイデアが生まれました。ピッチには出なかったものの、構想したアイデアを含めるとこれまででも40個ほど生まれています!

桃鉄アイディエーションはまだまだ続くのですが、一駅一駅のログを記載していくと僕が死んでしまう為、今回は2年目までの進捗を報告して終わりにしようと思います!

【2年目】決算報告

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2年目は各チーム約1億円収益を出すことができました。

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総資産は全員2億超え!ピッチの賞金も加算すると10億を超えたチームもありました。

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Bチームのけつのあ社長がスタートアップらしい綺麗なJカーブを描いてるのが面白いですよね笑

桃鉄アイディエーションを終えて。反省点と改善点

今回新しい試みとして企画した、桃鉄しながらアイディエーション、名付けて「桃鉄アイディエーション」。終わってみて良い点、気になった点を振り返ってみました。

良かった点
・2人1組にしたことで、交流を通してお互いの脳を共有できた
・特定の地域について不必要な程詳しくなった
・課題発見→ピッチまでの流れに慣れることができた
気になった点
・脳みそをフル活用すので長時間プレイはしんどい
・地域によっては発想が本当に難しい場所があった
・地域の課題解決に集中してぶっ飛んだ企画が生まれなかった
改善点
・短時間でポンポン発案する仕組みつくり
・現実化不可能なアイデアでもOKとする環境つくり

以上でガイアックス・スタートアップスタジオによる新企画「桃鉄アイディエーション」の結果報告は終了です。

これからもスタートアップスタジオとして、改善を重ねてもっと面白いアイディエーション方法を生み出していこうと思います。また奇妙な企画が発案され次第進捗を報告します!

起業を考えている方、事業を生み出すことに興味がある方は是非桃鉄アイディエーション試してみてください!

ガイアックス・スタートアップスタジオでは「STARTUP CAFE」という、いつでもあなたの相談を受け付けるコミュニティを設けています。興味のある方は是非覗いてみてください。

事業アイデア相談会 STARTUP CAFEはこちら

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