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今は別のことをしているけど有意義だった経験・保育ママ②~研修~

イタリアで、保育ママとして働いていました。
この経験は、私にとって、とても意味のあるものだったので、記録として、また、自身の心を整理するために、そのことを数回に分けて書きたいと思います。

【前回の続き】
前回の記事はこちらです。

保育ママの研修を受けるための採用試験は、グループワークと面接でした。
たくさんの人が来ていたし、アジア人は私一人だけだったので、ドキドキして臨みましたが、無事通過し、晴れて、800時間の保育ママ研修を受けることができることになりました。
仕事内容については、不安とやる気が半々ぐらいでしたが、
妊娠前、仕事に就くことに、苦戦したので、

取り敢えず、もう仕事を探さなくてもいいんだ、これをやるんだ。

という安心感が半端なく嬉しかった。

研修は、平日の午前中4時間で、研修仲間4人で車に相乗りして行くことになり、幸い、近くに住む義両親が娘を預かってくれることになったので、助かりました。
(↑地味にこれらの要素は非常に大切。)

一緒に研修をするメンバーは15人で、外国人は私とメキシコ人、ドイツ人の3人でした。皆それぞれ、年齢もバックグラウンドも異なるメンバーで、和気あいあいとした雰囲気で研修が進められました。

研修で学んだこと

残念ながら、勉強したことのすべては覚えていないけど、いくつかの考え方は、今でも私の心の中に残り、共感しています。

中でも、「家」という資源を最大限に、子どものよりよい成長のために活かす保育の方針は、とても新鮮で魅力的に映りました。
乳幼児が、自分の住んでいる「家」の次に長い時間を過ごす場所として、保育ママの「家」は、実際に住んでいるからこそ、乳幼児にとって認識しやすく安心する場になりやすいのだとか。また、家は実際に人が住んでいるからこそ、自然な刺激の宝庫!

だから、おもちゃで遊ばせるよりも、靴を脱いだら並べる、スリッパを履く、手を洗う、窓ふきをする、タオルを畳む、料理をする、植物に水をやる、などの「活動」を大切にする。

とか、ペットもお庭の草や木々も、時々やってくる親戚も、よりよい成長に必要な資源、というような考え方です。

そこに保育ママとその家族の人間性と、研修によって身に着けた知識やテクニックが絡み合って、一定以上の質をもったオリジナリティー溢れる保育機関となるという感じ。

また、あまり介入するよりも、環境を整えて見守る、観察するという姿勢を大切にする保育方針もいいなと思っていました。

家の外も資源

そして、地域との繋がりも大切な資源と考えられ、率先して外気に触れる散歩を推奨し、自然に触れることはもちろん、自宅付近のスーパー、薬局、老人ホーム、幼稚園、学校へ出かけて、地域(コミュニティー)の中で育っている感覚を身に着けてもらうことが大切と学びました。

これについては、正直荷が重いな、と感じていたけど、確かに「資源」だなと思って研修を受けていました。

対人スキルではなく、自分が自分であることを大切にしていくことが人との信頼関係を築いていく

サービスを利用する乳幼児の両親とのコミュニケーションについて、小手先のテクニックというよりは、ちょっと抽象的で本質的なお話で、心を落ち着けて自分と対話する、自分を知ることが結局は他者とのコミュニケーションにおいて重要、という感じのことを学びました。もちろん、自分をさらけ出す必要ななく、サービス提供者とお客様というポジションを明確にした上で。

こんな感じで、理論を机上で学んだ後、実際に働く保育ママのところで、90時間程度実習をし、筆記試験を受け、州に登録しました。これで、当時住んでいた州で、保育ママとして働くことができるスタートラインに着いた感じです。


次回は、実際に働いてみた時のことを書きたいと思います。

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ひろこ
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