「私と一緒に死のう」
「私と一緒に死のう」
母は私を車に乗せ猛スピードを出した。
あんたが私を狂わせたのに自分勝手なことよく思えるよな。
と私は呆れていた。
母は必死に泣きじゃくり大通りに突っ込もうとしていた。
母は私がヤンキーになってからは気が狂っていた。
ママ友に勧誘され、変な宗教に入り毎日大声で念仏を唱えていた。
家に変な仏壇が置かれていた。
私は毎日その念仏を聞くだけで暴れそうになっていた。
彼女も辛かっただろうが私も本当に辛かった。
彼女は毎日私を腫れ物を扱うような態度だった。
私に話しかける時は気を使っていた。
毎日手紙も置かれていた。
毎日破って捨て続けた。
私は腫れ物じゃなくてあんたの娘だ。
だが彼女は直接私に触れることはできないのだ。
私は隣町に彼氏ができた。毎日一緒に過ごした。
そのうちに学校行かずに彼の実家で同棲を始めた。
まだそこにいた方が母も安心だったのだろう。
私はやっと居場所ができてとても嬉しかった。
彼は母子家庭で団地に住んでいた。
彼の母は、元ヤンで精神科系だったが私のことをとても大切にしてくれた。
私はなついていた。
いつか夜中に彼とバイク2ケツしていたら、自称ヤクザに拉致られた。
私はレイプされた。
私たちヤンキーは夜行性なのでこんなことはよくあることだ。
私は3度経験した。
だがこの時だけは怖くて反抗することができなかった。
つらい経験だった。
中学2年生の冬だった。
つづく