息子6年（修学旅行）今も忘れられない最大の失敗

次男中3・長男高2 、今年(あれば)2人が修学旅行になる。
行き先変更などの説明会の案内が、それぞれの学校からきた。

次男は　
どっちでもいいと言いながら少し楽しみにしている様子

長男は　
行かないと決めた事を先生や友達になんと説明するか困った様子

↑↑長男が　行かない　と言うのは、私の、あの時の失敗が原因だ。

ASDの診断を受けて、小5で強迫性障害になった息子。
そのために、特に学校行事などは常に、担任や、養護の先生と事前の打ち合わせをしてきた。
それなのに
修学旅行で私は最大の失敗
【引き継ぎ】の失敗をしてしまった

息子は行かない。ずっとそう言ってたけど、

行く行かないは当日までわからない。用意だけはしよう！と
息子を連れ出かけた。

せっかくだから
バスタオルや、フェイスタオル、歯ブラシセット、サンダル、水筒、着替えの服など　息子と選び
【新しい物】で揃えた。
そして予備として、
【いつも使っている】使い古しのタオルを、なんとなくバッグにつめた。

当日の朝、
驚くほどテンション高く
行く！早く行きたいと、誰よりも先に集合場所に着き、前日まで、あんなにお騒がせした事が恥ずかしい……そう思ったのをはっきり覚えてる。

一泊二日の修学旅行が終わり
あ〜無事行けてよかった〜
と、少しウキウキした気分で私は集合場所へ迎えに行くと

そこには無表情に前だけを見て立っている息子の姿があった

私には、息子の様子がおかしいのはすぐにわかったから、息子を車に乗せて、サッと養護の先生に、
『ちょっと様子が…何がありましたか？』と聞いてみたが、
特に気づく事はなかったとの事。

家に着く間も、着いた後も、一言も話さず黙って、目線を合わせる事もない息子に、
私は、お風呂に入るように言い

持ち帰ってきた　息子のバッグを開け、バッグの中を見た瞬間

心の中でザワザワが止まらなくなり
一瞬　意味がわからなくパニックになった。
なんで？なんで？
息子に聞きたい事は山ほどあったが、聞く事が　怖かった。
…だって…

バッグの中身が、私が荷物を詰めた、そのままの状態だったから……。

疲れただろうから寝るように言い

私は、息子が寝た後、バッグの中身を一つ一つ出し確認した
ほぼ全て新品のまま手付かず。
ジップロックなどに、わかりやすく分けた下着なども、そのまま。

唯一、使った物は、なんとなく入れた
【普段から使っている】タオルと
財布の中の、お小遣いから百何十円。

？？だけど、お昼ご飯は班行動で、それぞれ自分で買って食べるはず、なのにお金を使っていない……

あ!‼︎‼︎ あぁぁぁぁ−−−−
私は
大事な事を先生に引き継いでなかったと、その時気づく

息子は【物】を【選んで】【買う】
この一連の行動を苦手とする

このことは、修学旅行では絶対に忘れではならない引き継ぎだった

お土産を買えなかったのは、いつものバス旅行でもそうだから…
でも、ご飯を選んで買う
これができなかった息子は
1日目、2日目のお昼ご飯を食べてない……食べられなかったんだ……

バッグを前に
私は　たくさんたくさん想像して
泣いた

なぜ私は伝え忘れた？大事な事だったのに！とても大事な事だったのに！
行かせる為だけに必死だった！？
連絡してあったら、せめてお昼ご飯の時は、先生についてもらえたはず。



…可哀想な事をしてしまった…

それから
【新しい物】を持たせたのがいけなかった。
息子は
『バッグを開けて、探したけど何も見つからなかった』
と後から話してくれた

タオル
探しても探しても　どこにもないから、
お風呂の時、顔を洗う時は、
いつもの使い古しのタオル【だけ】はあったから使ったんだ　って。

水筒も、
僕の水筒が見つからなかったから、僕だけ旅館で、お茶を入れてもらえなかった　って。

歯ブラシ
皆んなに、忘れたなら汚いから、うがいだけでもしなよ　って。
（本来、息子は潔癖症だ)

サンダル
見つからなかったから、海辺は行けなかった　って。

バッグは
シンプルなタイプ
大きなチャックを開ければ
全然見える所に、すべ入ってる
それが、息子には見えなかったんだ。

一泊二日の間、どんなにパニックになっていたか想像したら…
悲しくなった。

そして
二日間、お昼はどうしていたのか
私は……聞いてみた。
少し間をあけ
『お腹が減ってなかったから食べなかったんだよ』って
『でも、僕は食べないから、お店の外にいてもいいか班長に聞いたらダメだって』

「じゃあ皆んなが食べてた時○○は、その間どうしてたの？」
って聞いたら

『何もすることがなかったから、
ずぅーっと、ショルダーバッグの、チャックを開けたり閉めたり　してたんだよ』って。

…息子は、お腹が減ってないって言っても、出された物は、美味しい美味しいと、誰よりもペロリと食べる子だ…

きっと、お腹は減ってたよね…
よく耐えたね　って
その後も、何度も何度も
修学旅行中の息子を　想像し
涙が出た。そして
今もまだ、可哀想な事をしたと思っている。

息子は、きっとその時の記憶が残っている。
だから　中3の修学旅行も行かなかった。
そして今、高2の修学旅行を控えて、あの時の記憶がフラッシュバックしているのか…私にはわからないが

あの日の　私の【引き継ぎミス】で息子に辛い思い出（トラウマ）を作ってしまった。
それはもう取り返しがつかない

だけど
もし今後、修学旅行などを控えている、息子のような特性をもつ親御さんが、この記事から何かを感じ
少しでも参考になってもらえればと、
大事な事を【  】にしました。

……
これを今書きたいと思ったのは、
次男の持ってきた紙に
♦︎修学旅行とは
仲間と宿泊を共にすることで生涯の絆を深める為の大切な機会でもある

そう書いてあったから


…最後に……

息子が修学旅行で買った物
それは、販売機で買った　水
《いろはす》一本だった

そして息子は、
こっそり私だけに　教えてくれた

『水だと思ったら、桃の味がしたんだよ。間違って買っちゃった』

そう
嬉しそうに言った　息子の顔を
私は……忘れない