合唱はものすごくめんどくさくて、ありえないほど楽しい
学生時代、混声合唱をけっこう熱心にやっていました。歌うのも聴くのも好きで、一生取り組むライフワークになると確信していたけれど、
社会人になった途端興味が薄れてしまい、歌うのも聴くのもパタリとやめてしまったのです。よくある話。
さて、転職で地元に戻ってしばらくして、高校時代の同期と歌うチャンスが舞い込んできました。
これをキッカケに熱が戻ったら社会人合唱団とか入りたくなっちゃうよな〜忙しくなるかな〜なんて思いながら参加の連絡を入れたのですが。
ミーティング、日程調整、自主練、衣装や楽譜の準備、全部の工程がめ〜〜〜〜〜〜ちゃくちゃめんどくさく感じてしまって。
そもそも社会不適合者すぎて毎日決まった時間に仕事行くのも生活もままならないのに、スケジュール食われて頭も処理落ちして、これ仕事やりながら楽しむの無理ではと。
もちろん、学生時代はできてたのかというとそんな訳はなくて、ちゃんと別のものが犠牲になっていたんですよね。
高校の授業は居眠りばかりでちゃんと落ちこぼれだったし、大学時代のアパートはちゃんとゴミ屋敷だったし。
お粗末CPU人間のくせに身の丈に合わないほど見栄張りだから、仲間がいると自分の方を疎かにして自滅してたんだなと、後悔と自己嫌悪に沈みました。
とはいえ降りるわけにはいきません。
嘆きながら楽譜を読み、合同練にも身が入らず、
本当に面倒なことは引き受けもせず仲間任せにして、
周りに迷惑かけるから二度と参加しないぞと決心を固めて、本番当日を迎えました。
そうして数年ぶりに舞台に立った瞬間、
ほんとにずるくて最低で無責任なことに、
気持ちよすぎてめんどくささとかぜーーーーんぶ吹っ飛んじゃったんですよね。
Fuuu〜〜〜!!!!!!!
これこれこれ!この瞬間こそが合唱!!!!!
最高!幸せ!!!!!!!!!!!!
ハモれるって超楽しい!!!!!!!!!!!
一生ステージで歌ってたい!!!!!!!!!
LOVE&PEACE!!!!!!!!!!!!!!
本番が終わった直後、仲間たちに
「またやろうね!!!練習がんばるね!!!!!!!」なんて口走ってしまいました。
それから数日経ったあと、ふと我に帰るんです。
一瞬の楽しさと引き換えにおぞましい量のめんどくささと向き合わなければいけない「合唱」という活動、沼深すぎだろと。
もう絶対にやらないぞと。
決めていたのに、間違って、先日また合唱イベントに参加してしまったんです。
めんどくさい自主練、合同練、仕事とのスケジュール調整、疲弊、自己嫌悪、ループしているかのように前回と同じめんどくささに直面しました。
そうして本番当日。
舞台に立った瞬間、ほんとにびっくりしたんですけど今度は前回の何倍も気持ちよかったんですよね。
練習が活きて少しマシに歌えたからでしょうか。
仲間の人数が増えて音が厚くなったからでしょうか。
理由はわかりません。
終わった直後、仲間に「次回も楽しみだね」と口走っていました。
まあいいか、たまには。めんどくさいのも。