正社員ちゃん

1995年2月2日生まれです。

正社員ちゃん

1995年2月2日生まれです。

最近の記事

死んで欲しい人間の話

わたしには死んで欲しい人間がいます。唯一ひとりだけ。その人は私の祖母であり、私はそのひとの孫にあたります。 とにかく死んで欲しい。 今まで何となくそんなことは言ってきたけど、ここまで直接的な言葉は使わなかった。過去に囚われ続けるなと父親にも言われたし、家族なんだから、というまじ定型文な意味わからんことも言われてきた。 でも死んで欲しいんだもん。 その人と血が繋がっているのも嫌だ。顔も見たくない。同じ空間に居たくない。中学生の頃は夕飯を一緒に食べたくないから、夕飯を抜いてた。1

    • 友達が母親になった話

      昨日は大学時代の友人に会ってきた。 大学の友達の中では1番仲良しで、毎日のようにカラオケに行ったり、回転寿司に行ったりしていた。 すごくウマが合うわけじゃないけど、なんとなく一緒にいるのが楽で、その子もあっさりした性格だったから、気を遣う必要もなくて、ずっと一緒にいた。 私に東京の彼氏ができて、その子も一緒に高速バスで東京に行くようになった。その子はいわゆるボイーズバー(今で言うとメンコン)みたいなものにハマってて、そこのキャストのほとんどと関係を持つようになった。私は別に

      • 伍沌ちおの話

        Twitterで膣圧5トンというアカウントに出会ったのは、もういつかわからないくらい前のこと。正社員ちゃんというアカウントを作る前からずっと、ずっとずっと、この人を見てきた。 正社員ちゃんは歪んだ愛を私に向ける そうごとんちゃんは言ったけど、ぜんぜん本当のことすぎて笑った。わたしは、ごとんちゃんのことを、羨望の眼差しで、性的な目で、好奇心の塊の心で、見ている。嫉妬の炎を燃やして、なんでわたしはごとんちゃんになれないんだと、悔やんだ瞬間は数え切れないだろうな。でも、ごとんち

        • 元彼の話

          私には19歳から23歳まで付き合っていた恋人がいました。かなりの変人でした。いわゆるネタツイ界隈の、それなりにフォロワーのいる、とにかく変な人でした。池袋駅のいけふくろうで待ち合わせをしたことを覚えています。お昼ご飯を一緒に食べて、そのあとは紀伊國屋に行きました。 紀伊國屋のエスカレーターで私が彼の下に乗っていたのですが、急に頭の匂いを嗅いできて、頭皮の匂いがする、と言っていました。 私にとってはほぼ初めての彼氏でした。何事も初めてでした。今でもネパール料理が好きなのは彼の

        死んで欲しい人間の話

          恋人の話

          去年の12月30日に私には恋人が出来ました。 その人と初めて話したのは去年の7月15日です。 出会いはネットだったので、初めての会話は電話越しでした。やけに透き通った声の、不思議な人だなあと思った記憶があります。 その人も私も映画が好きだったから、週末は通話しながらAmazonプライムの映画を同時視聴していました。他にも好きな漫画を勧めあったり、映画を勧めあったりして、お互い1人の時間にそれらを見ていました。 きっかけは私のTwitterに彼からDMが来たことです。 今思うと

          悪魔と出会った話

          今回はちらっと触れてきた薬物依存症に陥った話を掘り下げて書くよ!! 私が依存に陥ったのはベンゾジアゼピン系のお薬。まずベンゾジアゼピンについての説明をします。ざっくり言うと睡眠薬や抗不安薬に含まれている成分のこと。 サイレースやデパスなどは聞いたことがある人が多いかもしれない。不安によく効き、筋弛緩作用もあるため肩こりにも効果がある。 私が初めてベンゾ系の薬を飲んだのは、高校一年生のとき。学校で人の視線を感じると震えが止まらなくなってしまったので、薬物療法をすることになった

          悪魔と出会った話

          今日はインターネット嫌い

          わたしはインターネットがすき。 SNSも大好き。中学生くらいから、知らない人とチャットしたり、ブログを書いたりしていた。 でも今日はすごく、インターネットが嫌い。 インターネットって分からないことがあればすぐに答えをくれるし、自分では持ち得ない価値観に触れさせてくれる。知識欲が強いわたしには、なくてはならないもの。寂しがりやなわたしにとってはなくてはならないもの。 なのに。 承認欲求とか、悪意とか、優しさとか、痛みとか、そんなの腐るほど触れてきたはずなのに、そのひとつひとつが

          今日はインターネット嫌い

          別にって感じのこと

          目が見えない人が急に世界を見ることができるようになったなら、美しいものを見てもそれが何か認識することは難しいんだ。 あなたは今そういう状態なんです。 もう4年はお世話になっている心理士さんから言われた言葉です。 わたしは今まできっと、心震えるような感情を何かわからないまま享受していたんだと思います。思考ばかり先行して、感情を無視してきました。理由づけばかりして素直になれなかった。うれしいのに、かなしいのに、でもそれには理由があって、頭で納得できる理由がなくちゃいけないってず

          別にって感じのこと

          Sxchlo

          ひとりぼっち 暗い部屋で音楽を聴き、セブンスターを吸っている。なんとかやっていくしかないのだろう。 歯を食いしばる代わりに流し込む白い錠剤。 退屈だ。退屈がわたしを蝕んで、わたしまでも退屈にしてしまう気がした。違うのに、燻っているだけだ。そんな甘ったれた考えを炭酸水で飲み下した。わたしは凡人で、才能も持っていない、特別なんかじゃないのだ。自分のことをどこか特別な人間だと思い込めていた頃の自分が懐かしくて、眩しく感じる。この部屋には煙草の煙と、死んだような顔の何も持っていないわ

          ある女のこと

           わたしは周りから見ると、恋多き女だそうです。わたしは途端に違和感を覚えます。だって本当に恋をした相手なんて、いるんだろうか。恋人が過去にいたのだから、いるんだろうけど、そんなにたくさんはいないと思います。わたしは多分、まともな恋をしたことがありません。愛など果ての果てのほうにあります。  わたしにとって恋はゲームでしかありません。自分に興味のない人に興味を持ってもらい、好きになってもらうことが好きなのです。ただの攻略ゲームです。好きになってもらうためにどうしようか、なんて、

          ある女のこと

          祖父のこと

           祖父はとても物静かな人だ。祖母は何かと口煩いタイプなので、その静かで穏やかなさまはひときわ際立っている。祖父が怒っているところを見たことがない。若い頃からまじめに働き続け、退職した後もシルバー派遣をやっていた。ただ毎晩一杯の焼酎を飲み、1番風呂に入り、なんだかんだ祖母が布団に入るのを待ち、自分も眠る。  祖父の若い頃の写真を見たことがある。正真正銘のハンサムであった。今年米寿を迎えた祖父だが、背が高い。ただ、バイクの事故で顔を怪我したことがあるため、現在、顔の造形は少々崩れ

          ねはんさんについて

          観覧車に乗っていた。ねはんさんが乗りたいと言ったのだ。異性と2人きり、観覧車というシチュエーションは十分色っぽいのだが、わたしたちの間にはそのような空気は流れていなかった。ただ乗っていた。ねはんさんは観覧車から見える外の景色を面白そうに眺めていたように思う。わたしはそんなねはんさんを見ていた。 痩身で、無邪気にくしゃりと顔に皺を寄せて笑う青年。ねはんさんとの初対面でのことだった。 ねはんさんとはTwitterで知り合い、そのときはお互い東京に住んでいたので、何度か一緒に過ご

          ねはんさんについて