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万葉旅団

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#花見

多古の浦の底さへにほう藤波を挿頭して行かむ見ぬ人のため 内蔵縄麿

多古の浦の底さへにほう藤波を挿頭して行かむ見ぬ人のため 内蔵縄麿

750年4月12日。
越中守として赴任中の大伴家持は、部下や役人たちを引き連れて布勢の湖(現在の富山県氷見市にある湖)に遊覧し、多古の浦に船をとめて藤の花見をした。縄麿はそのうちのメンバーの一人で、今回の歌は、そのときに作られた。

ちなみにこれが、このとき家持が詠んだ歌。

なるほど、こちらの方が、実際の光景を思い浮かべやすいかもしれない。
そういう意味では、縄麿の歌の方は表現が明らかにオーバー

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