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北風を受けてほかほかのごはんを食べる心地にまどろむ季節
有線を指であそばす艶っぽさに無線のなにが勝てるというの
ただいまの前のタヌキにまで愛想尽かされたらいつ今日が終わるの
午後2時のひかりにまつげを差し込んで 六角五角うもれてないか
トーストに助走をつけて飛び込めばきらめく朝靄、軽やかな朝
明けない夜があったあなた 早くわたしを閉じ込めて 氷河期番地
一台も横切りもしない赤信号で踊り明かした気になるなんて
板チョコで小説の裏を覆うような若さもレジに通してまえよ
故郷の水はやさしくて 浮かれた日に使わないと水代が増す
心情の変化を送り出されたら終電前のに乗るしかないね
縋るように食べたゼリーの期限切れの文字をなぞれば朝が遠のく
起き抜けの口にえのきを見つけても 威嚇のイーで全部チャラやね
西口にネオン怪獣やって来る 凍てつく風を飲み屋にまわし
地下書庫で 'オギノ' と空目した本に追いかけられて授業に来たの