ChatGPTからの挑戦!究極の超難関数学問題 第2弾
こんにちは。今回もchatGPTに問題を作ってもらってそれについて考えていきたいと思います。
前回はo1-miniモデルに作成をお願いして、回答がおおよそ数十分で終わる程度の程よい難易度の初等的な整数問題が出されましたね。
そちらが気になる方はこちらから
今回は、せっかくなのでさらに上位のモデル、o1-モデルを用いてみようと思います。
こちらのモデル、先日IQテストで130を突破したと話題になっていましたが、130と言ったらメンサに入れてしまいそうなレベルということですね。すさまじい。
初等数学で道具としては足りるような回答困難な難易度の問題を指示しました。
作成された問題はこちら。
まず数列の問題ということはわかりますね。初項も簡単な値です。
ただこの漸化式、どうもやばそうな予感がしますね。第一項はまだしも、第二項がかなり厄介に見えます。Σの中には、kと二項係数(いわゆるnCkというやつ)とa_kがかかったものがあり、そこにさらに(-1)^k-1がありますから、番号の偶奇で符号が常に入れ替わり、Σの中で常に大きな数同士が打ち消し合うような計算を繰り返すようなイメージでしょうか。いわゆる初等的な式処理を用いた素直な解法はどうも手も足も出なさそうな感じがします。
問題文としてはまず、有界であることをしめし、その後収束性、極限値、その後閉形式の導出、考察と続くわけですが、正直実際に閉形式の導出は最終的な結論まではたどり着ける(物理的に)のかは疑問です。導出過程を示すなら解答が存在しそうですから、そこで終了という形になるかもしれませんね。
一応問題を生成させる過程で解答も要求しており、実際に生成されたのですが、いろいろと論理的に明らかに曖昧だったり飛躍があったりと、とても解答とはいえるものではありませんでした。おまけに複数回別のチャットで解答を求めたところ、極限値の結果は異なる結果が出たりもしたので、正直なところ模範解答は存在していないという状況になりました。
ただどの解答についても有界で収束することは主張しており、これが事実かどうかを確かめたいところです。プログラミングを使いましょう。
これまたo1モデルで作成、o1-miniモデルで修正後、具体的な値を出力させて実態を表しているか確認します。
シミュレーションのコードは以下のファイルにあります。
# 大きなNで検証という部分のすぐ前にあるn=のところを変えるところでどのnまで計算させるかを変えることができます。
手計算でa_2からa_4まで計算したところ
a_2 = 6
a_3 = 29/2
a_4 = 455/18 = 25.27777777777778
という結果でした。実際に上記のモデルに入力して確認したところ、
これでこのシミュレーションが実態を表していそうだと判断することができました。(コードからも分かる)
そしてこのモデルはnに対するa_nのプロットをノーマル軸と片対数軸でプロットします。
その結果が以下の通りです。
ノーマルスケールだと、nが170付近で大きなピークがあり、それ以外は平たんに見えます。ただこのプロット、異常に縦軸のスケールが大きいので、少しピークがあっても押しつぶされて見えないでしょう。これをある程度解決するための対数です。
先ほどよりも見えるピークが増えました。その代わり大部分の値は振り切れていますね。これは対数プロットでの縦軸の真数(すなわちa_n)が0に近い値になっているということでしょう。
このグラフから大体の値をあたりを付けて4つある極大点(減少に転じる部分)を見つけましょう。結果はこの通り。
このような結果となりました。どれも急激に落ち込んでいますね。これらのnはどのようなつながりがあるのでしょうか。考察の余地ありですね。
最も、このモデルではオーバーフローの限界がn = 1200付近でしたので、それ以降にピークがあった場合今回は発見不可能です。これ以外にもピークがある可能性はもちろん排除できません。
ただしあまりにもこれ以外の部分で落ち込んでいる以上、それが収束した極限値なのではないかとも思えますよね。様々なnで調べたところ。ピークの近辺と、初期付近以外はすべて0.0で一定でした。これなら対数は負の無限大に飛びますから、対数プロットの挙動にも納得がいきます。
以上の結果から、'おそらく' この数列は収束し、その極限値は0となるだろと予測が経ちました。
ただこれにももちろん理由付けや証明が必須ですから、その部分を考えていきたいわけですが、、、いかんせん全く分かりません。
最初、GPTに問題と合わせて出力された回答は非常に曖昧なものだったので、小問ごとに質問をして、解答になりそうな方針を探っていくことにします。
あのΣの内部の項をどう解釈するのか。そして4つ見えたピークは唯一のピークなのか、そしてその位置は何の因果によるものなのか。そこらが焦点になりそうです。
この先はまた次のnoteで!
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。