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葬送

梅が咲くから祖母の声
梅が咲いたら身が落ちる
卓上に在ったはずの鉛筆
行方不明で何も書けない
確かに在ったはずのものたちが、
呼吸をするたび消えていくから
また捉えて置けなかったと
小さくこっそり安堵する

梅が散ったら祖父がいる
梅が枯れたら灰になる
蹴つまずいた酒瓶に
残留していた誰かの悲しみ
逃げ場にしていたあれやそれ
救いと思ったあれやそれらに
いつの間にやら背後を取られる

白梅透かせば貴女の目
紅梅匂えば貴方の目
枝の先には声が居る
もう少しだけの酩酊を

#詩 #散文詩 #自動筆法 #梅 #物書き #シュルレアリスム文学

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