子どもとの会話

「お父さんいないのヘンだよ!」
「絶対嘘でしょ!」

小学生の娘は、
学校のお友達との会話の中で、
父親がいないことを変だと言われた、
と言っていました。


私はシングルマザーなので、
「あぁ、ついにこの日が来たか」
という思いになりました。


父親不在を変だと言われて、
本当のことを話したのに嘘つきと言われる。

困り果てた娘に、私はこんな話をしました。


「ねぇ。ウチにはさ、確かにお父さんはいないよ。
でも、おじいちゃんがいて、おばあちゃんがいて、
ママがいて、娘ちゃんには妹がいて、ペットがいるよね。

それは、皆のお家にも必ずいるものなのかな?」


すると、娘は少し考えてから、こう言いました。


「𓏸𓏸ちゃん家には、ペットはいないって言ってた。
𓏸𓏸さん家は、お父さんとお母さんとお兄ちゃんと自分の4人だって言ってた。
𓏸𓏸くん家は、兄弟が3人いるって言ってた」


「そう。
ウチにあるものが皆のお家にはないように、
皆のお家にあるものがウチにないこともあるの。
皆の家に必ず娘ちゃんはいる?
妹ちゃんはいる?
おじいちゃんおばあちゃんはいる?
ペットはいる?
いるお家もあるけれど、
いないお家もあるよね。

それって、変かな?」


「ヘンじゃない!
だって、私は一人しかいないし、
𓏸𓏸ちゃんには妹がいないし、
𓏸𓏸さんはおじいちゃんおばあちゃんの家に夏休み行くって言ってたし、
𓏸𓏸くんは今度赤ちゃんが増えるって言ってた!」

「そうだね。
皆のお家の中は違うね。

いいかい?
自分の当たり前や普通が、
皆の当たり前や普通ではないんだよ。

皆違っていいの。
何も変なことはないよ」


それを伝えると、
まだ小学2年生の娘は、
分かったような、分からないような、
ちょっと難しい顔をしながらも、

「ママ、ありがとう」

と、どこかスッキリした顔をして言いました。


これから先、生きていく中で、
自分の当たり前と、人の当たり前が違う場面に何度も出くわすでしょう。
グローバル化が進む中、文化や常識が異なる人とも出会うでしょう。

そんな時に、この会話を思い出し、
「違って良い」
「違いは変じゃない」
と、相手との違いを受け入れる足がかりになれば良いなと思います。


一人一人の偏見や差別をなくしていくことで、
未来が明るくなればいいなと思います。


#未来のためにできること

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ルカ
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