終わりこそ美しいんだね
今日は一日寝ていた。ベットから動けなかった。たくさん考えないといけないことはあるけれど、頭を空っぽにしたかった。目を閉じて、寝続けて多分5度寝くらいしたと思う。昼過ぎに起きたけれどご飯を食べる気力すらなく、水だけ飲んですぐにまた寝た。
一日、何も予定がなく家にいられるのは2か月ぶりくらいで、今週は気持ちの浮き沈みが大きくて本当に疲れた。
尊敬していた大好きなボスがかなりのご栄転で異動が決まった。わたしは違うルートからそれを先に聞いてしまっていて、今さらながら人見知りをせず嫌われないことを望み、誰とでも仲良くしてしまう自分の人脈をなんだか恨みそうになった。
異動はすぐにボスから発表されて自分の中だけで知っている期間は一日半くらいだったけれど苦しかった。10年以上働いてきて、一番近くで接していて、一番尊敬できる人だった。もう二度とこれ以上の自由な環境や正当な評価を得ることなんてできやしないことを知っているからこそ、悲しい。
ボスから直接、ありがたすぎる言葉ももらった。それを思い出して帰路の電車でこみあげてきて涙がこぼれた。この一年半、わたしは確かによく笑っていたし楽しかった。仕事が楽しかった、本当に。頑張ったら見守ってくれる人がいることを、応援してくれる人がいることを、評価してくれる人がいることを知った。
今月も変わらずちゃんと婚活もしていた。今月はじめに会った人と進んでもいいなあと思っていたけれど、二回会ったあとからまるで恋人のように毎日大量のLINE、通っている美容院の名前を教えてほしい等のやりとりで疲れすぎて、お断りを申し出た。わたしはもう、断ってばかりだ。ちゃんと何度かは会ってみようと思って会っているし、愛を持って今後を想像できるかどうか考えながら接しているんだけれど、やっぱり自分の気持ちが追い付かなかったり、どうしても生理的に無理だなと思ったり、やりとりの中でうまくかみ合わないことが続いている。そのお断りの文面を考える行為も一苦労なのだ。今週はボスの異動と婚活のお断りというビッグイベントによりわたしの気持ちはどっと疲れて今日は誰とも話したくない、ひたすら寝て考えることを停止したい、そんな一日だった。
ピーチジョンがセールをしていたから夏用のパジャマを買った。下着もクリームも買った。今日はそれを着て少し気分を変えて寝ようと思う。
明日は出勤。今月、日曜出勤を三度した。そのたびに、休日店舗のお姉さんとのおしゃべりが楽しかった。時に、なぜ生きているのかという難題を話したり、30代女性の生きにくさについても語った。明日も話すことがたくさんある。聞いてくれる人がいるありがたさを感じている。今日、誰とも話さなかった分はきっと明日お姉さんとおしゃべりするためにあるのかもしれない。
全てうまくいってほしい。わたしは働きやすい環境で働きたいし、昇格もしたい。よくわからない部分もあるけれど、結婚もしたいし出産もしたいんだと思う。未来が可動式であることは理解しているけれど、どうしても光る未来を想い描くことが難しい。それでもどうか、そろそろわたしの永すぎる春に光をください。
人生はこんはなずじゃなかったとの戦いだとなにかの本で読んだことを思い出した。まさにそうだ。こんなはずじゃなかった。
少しの恥じらいや諦め、裏切り、ちゃんと傷つきながらここまで生きていた。時に上から下まで見られジャッジされることもあった。それでも、なんとかそのたびに、こんなところで終わってたまるかと自分を鼓舞して生きてきた。
未来が可動式なのであればどうか、明るい未来をください。そのために、たくさんの人との出会いと別れがあるんだと思っています。終わるからこそ、美しい。哀しいものはいつだって悔しいくらい美しい。