![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60847607/rectangle_large_type_2_4b539cd9cde8cbe6277b9bd7ee727397.png?width=1200)
はじめて深堀未来くんに会ったときの話。
2019年5月22日。
BALLISTIK BOYZのデビュー日であり、
私が初めて深堀未来くんに会った日。
私が未来くんの存在を知ったのは、2019年の元日にLDH TVで配信された、Jr.EXILE新年会。
出演していた4グループの中で、私が唯一知らなかったのが未来くんが所属するBALLISTIK BOYZだった。
GENERATIONS、玲於くん目当てでその配信を見ていた私は、真っ赤に染めた髪が目立つ青年が気になった。どのグループもリーダーがマイクを持ち話すなか、BALLISTIK BOYZだけはリーダーではなさそうなその赤髪の青年がずっとマイクを握っていた。
まだデビューもしておらず、一番後輩にあたるBALLISTIK BOYZを代表して喋っていた彼こそ、後に私の推しとなる深堀未来くんだった。
先輩だらけの場所で未成年ながらも堂々と話す未来くんの姿は今でも覚えている。気が使えるしっかり者、という印象だった。
とはいえ、そこですぐに「よし推そう!」とはならなかった。当時の私は玲於くんが一番だった。玲於くんが命だったからだ。
その数ヶ月後にBALLISTIK BOYZのデビューが決まり、各地でリリースイベントを行うことが発表された。
リリースイベント、つまりハイタッチ会。
リリイベではCDを買うとハイタッチ会という名の特典会に参加できる。LDHを応援して何年か経つ私は、ハイタッチ会にとても敏感だった。普段なら会うことすらできない、ライブに行っても米粒にしか見えない人たちと、ハイタッチができてしまうのだ。
今では紅白歌手となったGENERATIONSとも、一度だけハイタッチをしたことがある。確か小学6年生の秋頃。ハイタッチをするときに、玲於くんが小学生の私を気遣って少し屈んでくれたことは一生忘れない。一生の自慢だ。
そしてなんとイベント最終日である東京公演はデビュー日当日だった。行くしかなくね?と思った。しかし、私はBALLISTIK BOYZのファンではない。こんな人間が大事なデビュー日のイベントにふらっと行ってもいいのか?と散々悩んだ。悩み抜いた挙句、行ってみることにした。
イベント当日は平日だったため学校があった。学校帰り、いつもと違う電車に乗って一人で後楽園まで向かった。その日はずっと内心ソワソワしていた。
BALLISTIK BOYZの記念すべきデビュー日に東京でのリリースイベント。
私が到着する頃にはもうCDは残っていないかもしれない、と思っていた。実際に2018年の2月に行ったE‐girlsのリリイベではCDが売り切れてしまい、悔しい思いをした。
休み時間になるたびにTwitterを開いては、CDの販売状況を調べていた。どうやら学校終わりに行っても買えそうだ。
HRが終わった瞬間、私は急いで学校を出た。東京に近づくほど乗り換える電車も駅も複雑になっていって不安だったが、乗り換え検索という便利機能のおかげでなんとか後楽園までたどり着いた。
無事にCDを購入し終え、BALLISTIK BOYZのパフォーマンスを見るべく場所取りをした。と言っても私が到着したのはギリギリだったので、2階のスペースも人が沢山いた。
イベントが始まってからはもうあっという間だった。ほとんど人の後頭部しか見えなかったが、ステージから時折ちらっと見える赤髪にドキドキした。今からこの人とハイタッチできるんだ、と。
パフォーマンス、トークが終わると、いよいよハイタッチ会に移る。一度メンバーがはけたあと、ステージ上に大きなパーテーションが設置され、その向こうにメンバーが並ぶ。
ハイタッチ中の様子は見れないため、どのメンバーが一番最初なのか、どういう並びなのか、というのは実際にハイタッチするときまでわからない。
1階にいた人たちから順番に並んでいき、どんどん列が進んでいく。ステージの上のあのパーテーションの向こうにBALLISTIK BOYZが、未来くんがいる。
いよいよ私もステージ前まで到達し、特典会参加券をスタッフさんに渡す。ステージの階段を上る。白いパーテーションの先へと進む。
そこにはBALLISTIK BOYZの7人が並んでいた。
未来くんは2番目だった。
私たちの後ろには剥がしのスタッフさんがいて、ハイタッチできるのは本当に一瞬。その一瞬でも何か未来くんに伝えたいと思った。
すごく緊張して、振り絞って出た言葉は「好きです」だった。
" ありがとうございます "
未来くんから返ってきたのは一言。
その一言が、グサッと胸に刺さった。
まるで恋に落ちたかのような感覚。
元日に初めて見たあの赤い髪の彼が、私に向かって「ありがとうございます」と微笑んでくれた。
緊張と遠慮で、声出てないんじゃないかってレベルで小さくなってしまった私の「好きです」という言葉を、ちゃんと拾って返してくれた。
こんなのもう好きになるしかなかった。
2019年5月22日。
高校1年生の春、深堀未来という新たな沼にハマった日。