ディア王家衛 25年ぶりに劇場で
だいぶ前の事だが、王家衛監督の映画を劇場で観た。
・2022年9月3日
・シネマート新宿 夜の回
・「恋する惑星」「天使の涙」二本立て
4Kクラシカルブーストサウンド
20代の私がアジア映画に愛を注ぐきっかけとなった映画のリバイバル上映である。
このラインナップが発表された時の胸の高鳴りは何とも言葉に出来ない。
2002年頃までNHK教育テレビで放送されていた「アジア映画劇場」で録画したVHSは何度も観たが、それも30歳くらいになる頃までだったので、実に15年ぶりの鑑賞である。ちなみに、劇場で観たのは25年ぶりくらいではなかろうか…新宿のどこかの映画館でこの時もまた、王家衛特集だったと思う。
私は、王家衛監督映画にめちゃくちゃ感化された20代前半を過ごし、いろいろなアジア映画を観まくり、香港という街に憧れ、フェイ・ウォンの音楽を聴き、金城武が大好きになりトニー・レオンもレスリー・チャンも好きになった。
はっきりとした筋書きはないけれど、登場人物の表情に魅了され、随所髄所に人間の気持ちが感じられる演出に胸が熱くなり、スタイリッシュすぎる映像に私の心は奪われた。
久しぶりに鑑賞した二本は色褪せることなく私の心に響いた。涙が出そうになった事は自分でも何故だか良く分からない。
「恋する惑星」
私は特に後半のストーリーが大好きなのだが、フェイのラブリーな表情と
警官663号の目線が、もう、とにかく魅力的。
「天使の涙」
ラストのセリフにグッと心を捉まれる。
観ている側に【どうぞ想像してください】ってエンディングもカッコいい。
最後に雑記、
そんなに混んでないかなぁと思って足を運んだ劇場が満席で驚いた。公開当時、まだ生まれていないだろう年頃も若者も多く居て、「どうしてこの映画を知ったの?」と尋ねたくてしかたなかったが、その勇気が出なかった。
そして、一緒に行ったSに感謝。彼女曰く、私からアジア映画を布教されたそうだが、20年の年月を経て、また、同じ映画で同じように胸アツになれる友が居ることは幸せである。
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