![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/152291646/rectangle_large_type_2_f4437dd273eda6658c8dcea57cd62757.jpg?width=1200)
Mamunia - たまには雨を感じよう。
最近は激しい雨が多い。
Bob Dylanか!?
数日前もそうだった。風も強くて、まるで「外に出るな」と言わんばかりの豪雨で膝下はびしょ濡れ。これじゃあ、朝からテンションが下がるよね。
その少し前の夜はもっと酷かった。ゲリラ豪雨か線状降水帯か知らないけど、仕事場を出ると傘はほどんど役に立たず、滝の中を歩いてるようだった。
挙げ句の果てに環状7号線沿いの歩道で4tトラックに思いっきり雨水をぶっかけられた。
腹立たしさを通り越し、諦めの境地の中で、何故かThe Smithsの『There Is The Light That Never Goes Out』の歌詞を思い出していた。
And if a ten-ton truck
Kills the both of us
To die by your side
Well, the pleasure – the privilege is mine
日本はもう風情のある四季を味わうことができない国になってしまったんだね…
だからかもしれない。何となくこの雨の歌『Mamunia - Paul McCartney & Wings』が聴きたくなった。
ポジティブな歌詞が好きだ。
1973年当時、僕はまだ子供だったのでこの曲の良さが分からなかった。
少し大人になって歌詞を見ながら聴いていたら、突然、目頭が熱くなった。
So lay down your umbrellas
Strip off your plastic macs
You’ve never felt the rain my friend
Til you’ve felt it running down your back
So the next you see rain, it ain’t bad
Don’t complain, it rains for you...
こんな歌詞読んだら、雨に濡れるのも悪くないって思うじゃないか。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/152301144/picture_pc_e849de8a77e05c85d67a479888abd5ac.jpg?width=1200)
ちなみにPaulは『Mac』 が好きみたいだ。Macintoshのゴムびき、レインコートのことでPenny Laneの歌詞でも出てくる。
ここで、かなり勝手な解釈をしてみる。
この『plastic macs』は先程説明した通りビニールのレインコートのこと。
そして全く関係ない言葉で『Plastic soul』という白人が歌う偽物のソウルミュージックを揶揄したスラングがある。
ポールもこの言葉を気に入ってたらしく自分が歌う『I’m Down』の別テイクの最後で、
『Plastic soul! Plastic soul!』
とふざけて叫んでいる。
これらを踏まえて歌詞を考えると、
ビートルズ解散後、思うようにヒット曲を出せずに悪戦苦闘してたポールが、
「無理に演じる偽りのMACCA
(McCartneyの愛称)を脱ぎ捨て、
自然体の自分に戻ろう!」
という宣言だったのではなかろうか。
この後、肩の力を抜いたマッカートニーの快進撃が始まる。
実は、中学校の英語教師をしている友人にこの歌詞を授業で使ってはどうかと薦めたことがある。
『Yちゃん、この歌詞は単語も平易で中学生でも分かるよね。
雨水の自然循環的な内容は自然科学や環境問題としても扱える。
strip offという言葉も、学校向きかどうかは別として、すごくイメージしやすい。
Macintosh社のレインコートは有名になり過ぎて社名が一般名詞になった興味深い例。今で言うなら掃除機をダイソンと言うみたいな感じ。
そして、傘を畳んで、レインコートを脱いで、雨のシャワー浴びてる様子が如何にも気持ち良さそうでイイじゃん。
話題に事欠かない内容だと思うんだよね』
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/152301384/picture_pc_a68d5b0be4dce83cccde3cb3005b286c.jpg?width=1200)
こんな他愛もないことを英語の授業で話してくれてたら、今頃英語がペラペラに喋れるようになってたかもしれない。