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コスパ良く学習効率を上げたいならこの本のやり方がおすすめ

新しいスキルをすばやく身につけるスキルは、社会人の必須スキルでしょう。その必須スキルを身につける参考書としておすすめなのが、「たいていのことは20時間で習得できる」です。

タイトル通り、短時間で成果を上げる方法を説いている本。ただしスキルのコスパについて理解しておかないと勘違いしそうなタイトルなので、注意点も含めて本書の説明をしていきます。

スキルは高いレベルまでいくとコスパが悪くなる

たとえば、英語を学び始めて6ヶ月であれば得られる情報はめちゃくちゃあるでしょうし、本人も成長している感覚を得られるはずです。しかし英語学習歴が12年目であれば、そこから6ヶ月経とうと得られる情報は少なく、成長している感覚も少ないのです。

この違いが起こる理由は、スキルは高いレベルに行くほどコスパが悪くなるからです。ベテランと呼ばれる人たちが急成長する話は聞きませんが、ルーキーが急成長する話はよく聞きますよね。それはスキル投資へのリターンが大きいときだからです。その人がベテランになったら急成長はできなくなります。

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大体のスキルは、このような曲線を描きます。最初はコストよりもリターンが多く、学べる範囲が広いのです。しかし一定の水準に達すると、以降の得られるリターンは減少し、コストが増えていく。

ここでこの説明をしたのは、「たいていのことは20時間で習得できる」が、一定の水準までのスキルを身につける本であり、それ以降の「スキルに磨きをかけるフェーズ」ではあまり役に立たないからです。

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ざっくり言ってしまうと、このような位置づけになっています。スキルの点数が0点の人が、60点まで最速でいくための説明は書かれていますが、それい以降の話まではされていません。

そもそもスキルを一定の水準以上にするには、自分の頭で考えつつ限界練習を繰り返す必要があるので、その水準を超えたら参考書を読む必要は薄れているでしょう。

つまり、ここで説明している一定の水準までいきたいなら「たいていのことは20時間で習得できる」を参考にする。さらに深めるのであれば、専門的なタスクを延々こなす、というのが正しい考え方です。

0点から60点へ最速で行く

スキルをコスパの観点から考えると、「たいていのことは20時間で習得できる」をどのスキルで使うべきかわかってきます。上位20%に入っているスキル(英語歴10年)に対して使っても効果は得られないですから、これから一定の水準まで伸ばしたいスキル(フランス語0年)を選ぶべきです。

この前提がわかっていると、本書の使い勝手の良さがわかります。超速でスキルを獲得する方法が10個あるのですが、どれも抽象的で環境づくりの話をしています。言い換えると、メタな情報が多いのです。

「こういう前提をもっておくと成長しやすいよ」を説明してくれている本だと考えるとわかりやすいでしょう。前提ではなく、戦略で考えても意味が通じます。具体的なTipsではなく、環境づくりや事前準備について説いているのです。

このような説明に終止しているのは、今説明したように一定の水準まではコスパが大事であり、最速で行ったほうがお得だからです。そこからの投資は本人次第という。

まとめ

0点から60点くらいまで伸ばしたいスキルがあり、やり方に悩んでいるのであれば、ぜひ読んでみてください。参考事例もたくさん載っているのでわかりやすいです。

石の上にも3年なんて意見もありますが古すぎます。乗らなくていいなら数ヶ月で降りちゃえばいい。その方法論がこちらです。

本書を読むのがめんどうな人は、TEDトークを見てみるのもおすすめ。簡潔にまとまってます。

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もし短時間でスキルを向上したいならこの本を知らないのは損

読んでいただきありがとうございます。これからも読んでもらえるとうれしいです。