忍殺TRPGリプレイ【ラン・オーヴァー・ザ・ホワイト・サンド・ビーチ】03
前回のあらすじ:オキナワで緊急事態が発生した。ラッキー・ジェイクがリゾートホテルで敵対ヤクザに襲われ、拘束されたのだ。彼を拉致しに来たソウカイニンジャたちは、敵対ヤクザを皆殺しにし、ジェイクを捕まえてビーチに戻った。だがそこに新手のヤクザ部隊が!カラダニキヲツケテネ!
◆
8人のクローンヤクザを率いたヤクザが、どろりと濁った目でこちらを見た。「フーッ……ドーモ、サムライヘルム・オブ・デス・クランの……ハシバです。ジェイクをこっちに渡しな」
「ドーモ、ソウカイ・シンジケートのランタンシャークです。サムライヘルム・オブ・デスつったら、確かウチの傘下だろォが!」「関係ねェ……ウェイダ=オヤブンの命令だ。このローポリゴン野郎が……」ハシバは完全に目を据わらせ、電脳麻薬でラリっている。クソ野郎の目だ。「クソが!」
ビーチの西側からは、ハシバの手勢と思しきヤクザたちが多数駆けつけて来る!「おいマーフィー=サン!アルビオン=サン!新手の敵だ!加勢しろや!」「アイアイ。ちょっとは働くね」「アア?しょうがねえな……」二人はめんどくさそうに動き出した。一触即発アトモスフィア!
戦闘再開
1ターン目
イニシアチブ:マーフィー/MF(11)→アルビオン/AB(7)→ランタンシャーク/LS(6)→ハシバ/HB(4)→クローンヤクザ/CY×8(1)
左のT(観光客)2人は巻き添えで死亡。Tたちは脚力4・イニシアチブ1でホテルや海の家、出口へ全力移動し始める。LSは側転やドトンで海の家の陰に隠れれば射撃は避けられるが、右上のTがアブナイ。ドトンでHBやCYたちに近づいて攻撃もできるが、背負ったジェイクが死にかねない。どうする?
『ヤクザの抗争ドスエ。直ちに遊泳を中止しビーチから避難……』「「「アイエエエ!」」」ビーチはパニック状態だ!観光客たちは我先に逃げ出し、ホテルの中や内陸へ逃げ込む!ランタンシャークの近くでは、水着姿の美女が腰を抜かした!「あのオネエチャンを守るね!」「了解!」
MFは側転して斜め含めて10マス動き、美女Tの前(左側)から簡易メツレツ・ジツ!(残り即応ダイス4)[442541][25541255126113]成功。CY4体を倒す。
「イヤーッ!」マーフィーは俄然やる気に満ち溢れ、ビーチを側転!色付きの風と化して水着美女の前に着地する!「ヒーロー参上ね!メツレツ・ジツ!」ZZTZTTZZTZZT!マーフィーの手から帯電した黒いクナイが放たれ、クローンヤクザ4人を薙ぎ払う!「「「「アバーッ!」」」」ゴウランガ!
ABはイルカチャンをキメているため遠隔攻撃難易度+1、側転すれば難易度UHになって命中しにくい。5マス通常移動してヤシの木の後ろからHBへ簡易メツレツ・ジツ(残り精神力6)、[62424422]成功。HBはまとめて回避不可能、回避H![32][34]2発命中、残り体力1!
「よし、俺も!」アルビオンは目の前をちらつくイルカの幻影を振り払いつつ、ヤシの木の陰からメツレツ・ジツを放つ!狙うはリーダーらしきヤクザだ!ZZTZZT!「グワーッ!?」ブルズアイ!だがヤクザは血反吐を吐きながらも持ちこたえる!「アバッ……チクショ!こんな……!」早くも瀕死だ!
LSは…戦闘を2人に任せ、側転で海の家の陰へ。難易度H、[2236646625]成功。脚力が運搬により4に下がっており、8マスしか動けない。
HBは…移動フェイズにイルカチャンを投与!出目[1]=電子イルカの幻影が見え始める。精神力-1、シナリオ終了まであらゆる判定の難易度+1。残り精神力2。
「そいつらは任せた!イヤーッ!」ランタンシャークは気絶したジェイクを背負って白い砂浜を駆け抜け、海の家の陰に隠れる!「クソッタレ!」血みどろのハシバはキアイを入れるため、素子型デバイスを自らの生体LAN端子に突き刺す!電脳麻薬「イルカチャン」をキメたのだ!「うう……アア?」
ハシバの視界が闇に包まれ、蛍光緑色のグリッドが現れる。視界の全てがローポリゴンとなり、左右にはたくましい、擬人化されたイルカが現れた。いつも彼を導くサイバーイルカたちだ。彼は彼らに語りかけた。「オイ、どうなってんだ。あれは確かにジェイクと、それを背負った野郎だよな?」
『サイバネに溢れたこの世界で、ジェイクかどうかを精確に定義するのは難しいね』「じゃあどうすんだ」『ソンケイを信じるんだ』「つまり俺が奴をジェイクだと認識した事が重要なわけだろ」『そうさ』『彼が俺はジェイクじゃないって言っても、彼自身にそれは証明できないんだ』「そうだよな」
ハシバはブツブツ言いながらLAN直結型ハンドガンを構える。ローポリゴンだが問題ない。ヤシの木の背後に、もうひとりを背にした人影がある。それで充分だ!「あいつを撃て!」「「「「ハイヨロコンデー!」」」」BLAMBLAM!BLAMBLAMBLAMBLAM!一糸乱れぬ一斉射撃!
MFをLSと誤認して射撃、難易度H。[54][24]1発成功。MFは回避11+1+2=14、[4135]回避。4人のCYもMFへ一斉射撃、[524][466][114][222]3発成功。弾幕なし。MFはまとめて回避し[4144613163]成功。
「イヤーッ!」マーフィーは水着美女をかばい、銃弾を全て弾き落とす!「アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」水着美女は泣き叫ぶ!「あなたご安心ね。私あなたを守るよ!」マーフィーは目を細めて笑う!
2ターン目
イニシアチブ:マーフィー/MF(11)→アルビオン/AB(7)→ランタンシャーク/LS(6)→ハシバ/HB(4)→クローンヤクザ/CY×4(1)
MFは左に1マス進み、木陰からメツレツ・ジツ(残り即応ダイス3)。[25145512563641]成功。CY全滅。ABも左に1マス動きHBへメツレツ・ジツ(残り精神力5)、[45612436]成功。HBは回避UH![26][36]回避!
「「イヤーッ!」」ZZTZZTZZTZZT!ZZTZZT!マーフィーとアルビオンはヤシの木陰から闇クナイを連射!「「「「アバババーッ!」」」」クローンヤクザ全滅!だがハシバはイルカに導かれるようにアルビオンの闇クナイを躱した!「ジェイクの野郎……ナメやがって!死ねーッ!」BLAMBLAM!
1D6で奇数ならMF、偶数ならABへ射撃。[2]ABだ![11][31]失敗!LSは海の家へ入りトレジャー回収、[3]=オーガニック・トロスシ。
アルビオンを狙ったハシバの銃弾はヤシの木に命中!「へっ、どこ狙ってやがる!」「そっちもちゃんと狙うね!たかがラリったヤクザ一匹になに手こずってるよ!」「アイアイ」「頑張ってな!」ランタンシャークは海の家に入り、ベンダーマシンからオーガニック・トロスシを入手した。
「アイエエエ!」ランタンシャークを見て観光客が怯える!「安心しろ、テメエらに危害は加えねえ。なるべくな。ここにいたがいいぜ」「アッハイ」
3ターン目
イニシアチブ:マーフィー/MF(11)→アルビオン/AB(7)→ランタンシャーク/LS(6)→ハシバ/HB(4)
MFはHBへ簡易メツレツ・ジツ(残り即応ダイス2)、[12143146164524]成功。HBは回避UH、[2][5][2][5]全弾命中!体力-3となり即死。万札3を獲得、現有共有万札20。
「イヤーッ!」マーフィーが闇クナイをハシバへ集中!ZZTZZTZZTZZT!「アババババーッ!」ナムアミダブツ!ハシバは全身にスイスチーズのような穴が空き、うつ伏せに倒れて血の海に沈む!インガオホー!「ハイ、オシマイ。増援やマッポが来る前に、ちゃっちゃと引きあげるよ」「アイアイ」
戦闘終了
……だがラッキー・ジェイクの悪運はまだ尽きてはいない!彼やハシバの断末魔の自我に感応したのか……その時、恐ろしいことが起きたのだ!
???
新手のエネミーが出現(ハードモード)。つの次元の状況的にこの場に出しにくい存在が含まれるため、ダイスによらずチョイスする。
GGGGG……ZGGGGGGGGGG……その場の全員が、同時に危険なアトモスフィアを感知した。なにか極めて恐ろしいものが迫っている!『+アブナイ! アブナイ! アブナイ!+』リゾートホテルの警戒システムが狂ったように警報を鳴らす!……おお、ブッダ!見よ!海の底から何かが身をもたげた!
「「「「「アイエエエーーーエエエ!!!!」」」」」観光客たちが絶叫!まさにカイジュウじみた、体長20メートル級のバイオオクトパスだ!黄色い横一文字の目を持ち、8本の触手はバイオムチン粘膜で覆われ、額にはヨロシサン製薬のバーコード!それはニンジャたちのニューロンに呼びかける!
「シュシューッ!(((ドーモ、ディープテラーです)))」
◆ディープテラー(種別:バイオ生物/危険生物/海産物/ニンジャ/大型2x2)
カラテ 12 体力 28
ニューロン 6 精神力 6
ワザマエ 8 脚力 8(陸上では2)
ジツ 4 万札 5
攻撃/射撃/機先/電脳 12/ 8/ 6/ 6
回避/精密/側転/発動 12/ 8/ 8/10
即応ダイス:8 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▲▲▲▲▲▲戦闘用バイオサイバネLV3:バイオ武器LV3、ダメージ2
出目6で痛打+1、66で痛打+2
△△△△△△タコの触腕:連続攻撃+1、バイオ武器を用いた攻撃時にリーチ+1
素手/ムチ装備とみなされ、各種スキルを使用可能
●戦闘スタイル
拘束攻撃:連続攻撃上限2、拘束(脱出UH)
回転斬撃:連続攻撃上限1、痛打・殺伐なし
ワザマエHで判定し、隣接する敵全員に1ダメージ(迎撃不可)
精密攻撃:ワザマエで攻撃判定、痛打・殺伐なし
◉バイオニンジャ化:体力+2、交渉判定難易度+1、アイテムによる回復量-1
◉危険生物化:体力+3、精神攻撃無効、交渉判定難易度+2、アイテムによる回復量-2
◉◉スキルを持てず、自発的な精神力の使用コストは本来の2倍になる
●脆弱性:火炎2
●水中適応/陸上での不利:陸上では脚力2に減少、回避難易度+2
陸上では側転できるが回避ダイス獲得せず 巨体のため水中でも回避難易度+1
◇ジツやスキル
☆タコ・ニンジャアニマルソウル、ジツLV4
☆カナシバリ・ジツLV3
★マインドブラスト・ジツ:精神力1(2)消費し発動(H)
術者に隣接する5×5マス範囲内の敵全員に精神攻撃(回避H)
体力と精神力に1ダメージ モータルが食らえばターン終了まで麻痺
☆◉神経毒触媒:即応ダイス1を消費し、ジツの精神力コストを1軽減
●連続攻撃2、連射2
○生い立ち:純正バイオニンジャ
◉知識:バイオ系メガコーポ
●捕食:近接攻撃でモータルやバイオ生物を殺すと体力2回復(ニンジャなら4)
3体以上を捕食すると即座に部位欠損をすべて回復
●大型2×2:即死耐性、轢殺1、自分より小型の相手による弾き飛ばしや拘束などを無効化
範囲攻撃では最も強いダメージのみを受ける 隣接射撃や通常移動でのまたぎ越し可
●巨岩投擲(陸上のみ):射撃、ダメージ2 ダイス数半分にして近接・射撃1回ずつ可能
能力値合計:34
久しぶりの登場です。強すぎるのでニューロン値は下げましたがジツ値が4あり、極めて危険な存在です。逃げましょう。
恐怖判定、現有精神力で難易度N。6D6[635421]9D6[465431443]5D6[14621]成功。
「ドーモ、ランタンシャークです」「マーシレスフィンガーです」「アルビオンです」三人はディープテラーからのアイサツを認識し、アイサツを返した。「「「「「アイエエーーーエエエエ!!!」」」」」観光客たちは泣き叫びながら一斉に失禁!なんたるアビ・インフェルノ・ジゴクか!
「「アバーッ!」」不運にもディープテラーの近くにいた観光客たちが狂死!「逃げろ!逃げろ!」「「「アイエエエ!」」」観光客たちは必死で逃げ惑う!「どうするね!アレをほっといてジェットスキーで逃げるか?」「……そうするしかねェだろ!ホテルには危険生物撃退用の武装ぐらい……」
しかし!「シュシューッ!(((私を呼んだのは貴様か、ラッキー・ジェイクとやら。望み通り貴様を敵の手から救い出す。然る後、私が貴様を食う)))」「げえーッ!?」ランタンシャークは驚愕した!「ジェイクテメッコラー!何呼んでンだコラー!」「し……知りません……!前後している……!」
瀕死のジェイクは、そう答えるしかなかった。確かにありとあらゆる神々や悪魔に助けを願ったものの、あんなものが来るとは予想外だ。ブッダはオキナワにもいなかった。いたのは邪神……邪悪なニンジャ……!「つまり、こうだ。俺とテメエがジェットスキーで海へ逃げりゃあ、追ってくる……!」
「ハイ」「てことは、この島にあの野郎が襲いかかることはねえ。わかったか」「アッハイ」ランタンシャークは覚悟を決めた。幸い、ビーチの西側から突き出した人工島にもジェットスキーがある。あれを奪えば……「が、相手は巨大なタコだ。海の上で逃げ切れるとも思えねえ……」「庶子!」
ジェイクは必死で脳内UNIXを回転させた。あのタコに捕まれば確実な死。このニンジャに捕獲されたまま島を脱出すれば、生き延びる道はある!「つまり、あいつをあえて上陸させる、ってのは?」「……なるほど。陸の上なら動きは鈍るかもな」ランタンシャークは頷き、IRCで仲間に知らせる。
「シュシューッ!(((行くぞ)))」ディープテラーは悍ましい意志の声を響かせながら、ゆっくりとビーチに近づいてくる。……一触即発アトモスフィア!
戦闘開始
【続く】
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