【これまでのあらすじ】三宅つの、紅茶パルプを書く。
おれだ。もう知ってるだろうが、noteでは11月1日の「紅茶の日」にあわせて、「紅茶のある風景」というタグでそういう作品(エッセイ、小説、イラスト、漫画など)を募集している。12月2日までだ。賞金と賞品も出る。
ハッシュタグをジャラジャラつけていると、そういうのも目には入る。どうせハイソなバターコーヒー野郎どもが紅茶にバターを入れて喜ぶような集まりだろう。おれはそう思って、特に興味も抱かずにいた。
だが……なんたることか、逆噴射小説大賞が終わった10月31日、ハロウィンの翌日は万聖節だ。すべての聖人と殉教者(hallows,捧げられたものたち)を記念するカトリックの聖日だ。オヒガンを介して時空が歪み、繋がるべきでなかったもの同士が繋がり、そして……「紅茶パルプ」が生まれた。ハイソでエモーショナルな紅茶空間に、逆プラで銃撃戦を終えたばかりの屈強なパルプスリンガーたちがワイルドハントめいて攻め込んできたのだ。
おれも含めて、やつらはモヒカンだ。CORONAや紅茶、力士やスシ、ニンジャなどに含まれるパルプ元素(Pu)を求めて次元を旅するアウトロー集団だ。おれも「美しい髪」タグについボウソウィ族をブチ込んでしまったが、それと同じことが次々と起きた。奥ゆかしく自重せねばならないのに。おれはケジメしたが、指は切るそばから次々と生えてきて、「書け」というのだ。なんてことだ。おれは善良な一般人だ。ここはメキシコのサルーンじゃなくて、渋谷とか青山あたりの喫茶店だ。おれは……0110101001001
◇紅茶を淹れている◇
一発目。
紅茶と言えばロンドン、ロンドンと言えば霧。エピロワでもロンドン大火を起こしたし、ヘルシングでも地獄絵図だったし、ちょうどいい画像もあったので、そういうなんかが脳内で勝手に反応を起こしてこうなった。きっとバロン・サムディのせいだ、あの野郎。バズワードのせいか結構評価を頂いた。スキの数が天狗を超えている作品は、現在これと邪馬台国だけだ。
◇紅茶を淹れている◇
二発目。
前回が危険だったので安全なやつにしようと思ったが、おれには紅茶に関する知識があまりなかったので、得意分野の歴史から引っ張って来ることにした。茶、茶馬古道、チベット、バター茶。繋がった。ダライ・ラマも来日した時はミルクティーを買って…しまった、あれは紅茶花伝だ。まあいいか。結局どうしても銃や不穏な雰囲気を出してしまうが、おれの悪い癖だ。
◇紅茶を淹れている◇
三発目。
例のアレだ。こういう元ネタをなぞってちょっぴりずらすやつがおれはすきだ。アニーDで元ネタとしている五部と六部を混ぜて時間をずらした。原作のあのシーンは午前中のはずだが、午後の紅茶だ。アバ茶を出すのは流石にスポンサーに悪い気がしたのでやめた。しかし、タイトルで匂わせている。アバッキオのスタンドは時間と繋がりがあるので、ラストにあれを持って来た。ゴゴゴゴゴ…。
◇紅茶を淹れている◇
四発目。
ヤバいやつだ。まずタイトルありきで、中身は即興で考えたというか、丸写しにして紅茶をかけただけだ。昔おれが得意にしていた手法だ。「茶ん国志」という三国志と紅茶をかけた変なジャンルが現れており、横山光輝とか吉川英治とか人形劇とかのネタを使っていたので、じゃあおれは蒼天航路だと思っただけだ。董卓はTwitter上のハッシュタグで悪役の台詞を思い出していて出て来たので使った。ひどいことになった。おれは善良な一般人だ。安心してくれ。通報しないでくれ。頭骨をえぐらないでくれ。
◇紅茶を淹れている◇
◇紅茶を淹れている◇
今は以上だ。また書くかも知れない。
【ひとまずおわり】