歴史は政治で”現代史”。『中国の「よい戦争」』ラナ・ミッター
サブタイトルは、「甦る抗日戦争の記憶と新たなナショナリズム」。中国にとって、第二次世界大戦がどんな意味を持ってきたのか、今の中国政府にとってどこが不都合なのか。冷戦時期には無視され、最近、なぜ語られるようになってきたのか。この本は、中国政府が宣伝したい「よい戦争」の物語がときあかされる本です。
中国にとって長い間、第二次世界大戦(含む、日中戦争。中国では「抗日戦争」)は中国共産党が主導して、「人民」が戦った結果の勝利だとされてきました。でも、実際の戦争時期の中国共産党はまだ