黛カイリ

FF14内でのうちのこ創作、NPCやよそさまとのお話を書きます。 うちのこどんな子→https://character.rpxiv.com/u/xivkairi/c/446 (C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

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最近の記事

日の出と共に目覚めたならば

さあ、今宵も物語をはじめましょう。 はじまりの父と母の時代から、いくつもの夜と昼とが過ぎたあと。 そして、少しだけなつかしい昔のこと。 風駆ける草原でめぐり合った、あるアウラ族のお話です。 いかついテール山脈の奥地、雄大な森や氷河の折り重なるそのどこかにあるという、誰も知らない隠れ谷。 そこには、いくつかの小屋が身を寄せ合うようにして並ぶ、小さな小さなイローがありました。 そこに暮らしているのが、アルラク族の人々です。何百年も前の争いで滅んでしまったと言われていた彼らです

    • 空行く雲の子、星辰の娘

      長年自らの相棒を務めてきた身の丈もあろうかという大鷹を見て、イズモは何度目か知れない溜息をついた。 「カイリ」 鷹の名前ではない。その不自然に広げられた片翼の後ろに隠れている子供の名だ。 「またアルスランを連れて遠出したな?」 易々と付き合った相棒の方もついでにじろりと睨んでやると、勇猛な獅子の名を持つ大鷹も些か気まずそうな素振りをする。そうしてもう諦めろとばかりに広がった片翼を取り返し、その鋭い嘴の甲で子供の背を前に押しやった。 子供──10歳になろうかという彼の娘