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歳時記と落語

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旧暦と二十四節気に基づいて、落語を紹介しています。2020年4月から語り直していきたいと思います。三代目桂米朝の『米朝ばなし』(講談社文庫)をイメージして、米朝師匠風の語り口調で…
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#手塚治虫

【歳時記と落語】初午

2021年3月23日は、旧暦2月初午の日にあたります。 実はこの日と決まった話があります。 「明烏」です。 落語にはよく道楽息子が登場し、親旦那を心配させています。しかし、かたけりゃええのかというと、そういうわけにはいかず、これはこれでまた心配なんですな。 日向屋半兵衛のせがれ時次郎、部屋にこもって一日中本を読んでいるという有様で、悪所とは無縁の堅物でございます。表に出るというと信心ごと。そんなことでは、世間つき合いにも差し支えると、親旦那は、「遊び人」の源兵衛と多助に

【歳時記と落語】手塚治虫

11月3日は、文化の日です。1946(昭和21)年に日本国憲法が公布された日に由来するのはご存知の通りです。しかし、これは偶々公布がこの日になったんやないんです。戦前までは11月3日は明治節、明治時代は天長節でした。つまり天皇誕生日やったんですな。それにあわせて、憲法を公布して祝日にしたんです。 もう一つ、大阪もんが忘れてはならんのが、この日が手塚治虫先生の誕生日やということ。 お生まれは今の豊中市。その後宝塚市に引っ越されますが、小学校は大阪池田市にあった池田師範学校附