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見つめる先は、きっと明るい。



傷つくことを恐れず進みなさい、
そう言葉で言うのは簡単だけれど、心がうまく追いつかないことの方がほとんどだ。
けれど、その言葉が確かであるという事実を、頭のどこかでは分かってる。


ずっとこのままで良いわけがない。

進まなきゃ、何も始められない。
知らないままでは、何もわからない。
世界は今のままでは、変わらない。
いい加減、過去を過去にして前を向かないと。


今で幸せなのに、それ以上を求める必要があるのかと心は言う。
もしかしたら、傷つくかもしれない。
前よりも臆病な私になるかもしれない。
面倒をかけて、私が誰かを傷つけるかもしれない。
本当に信じていいの、何を根拠に。

今のままでいいんじゃないの。
そんな風に心に問いかけては、泣きたくなる。
面倒な心だな、と思う。



私は自分を好きにはなれない。
けれど、自分を愛していたいとは思う。

その時点で
なんだか面倒だと思われるかもしれないけれど、
それでも私は、自分の生き方も、価値観も、時間も、自分の体も心も、大切にして生きていきたい。

数年前の幼い頃、強くそう思った日があった。

誰かに傷つけられることなんて、もうやめよう。
簡単に人を信用するのなんてやめよう。
恋愛なんて、しなくていい。
そう思ったあの時から、幾分か時間は過ぎて、
私ひとり見る世界は、十分な幸せを感じられるように成長していた。

理解して、変わらずにいてくれる友人達がいて、そのままで今はいいと受け入れてくれる沢山の人がいて、
少しずつ信じられる人を増やすことができて、手を握っていたい人たちの大切さを感じられて。


大切な友人から、
誰かと見る世界を、そろそろ知ってもいいんじゃない?
そう言われてから、ずっと考えていた。

少しずつだけど、どこかで恋愛している人を羨ましいなと思うぐらい、心は開けているのかな。
不安な心はみんな、最初はそうなのかな。


素敵な縁を神様がくれて、信じてみたい、そう思える人に出会えた。
この人を信じるぞ、そう決めた自分がいるなら、そうしてみればいいと、遠くの誰かは私に囁く。

そうね、きっと私ひとりで見る世界と、誰かと見る世界は違う。過去など関係なく、その人を真っ直ぐに見つめることができれば。


新しい視点が増えることは、きっと素敵なことだから。
信じていいと、言葉をくれるこの人を信じよう。
そして先はどうであれ、いつか思い出して愛おしくなるような、そんな思い出を、ひとつでもつくれたらいい。



彼に誓うのではなく、私自身と誓う。

遠い場所で、時に近くで。
彼の向かう道がどんなであろうと、あたたかさのある人生でありますように。
そう祈るような、好きでありたい。
焦らずに、目を見つめ、手を握り、大切にしたい。

信じたい、そう思わせてくれた彼がいたことを、ここに残しておきます。



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