人生を切り開く力を育てたい:コーチングを採用する理由とその指導法
さて、今日はシンカライナーが学習指導において、コーチングを採用している理由についてお話したいと思います。
コーチングの定義
そもそもコーチングって何なの?という方も多いと思いますので、まずはそこからお話しましょう。
この言葉は多方面でよく使われていますが、シンカライナーではコーチングについて下記のように考えています。
コーチングの定義
生徒と対話を重ねることを通して目標達成に必要な知識や
考え方を習得し、学習すること支援するプロセス。
講師の役割はあくまでも目標達成のための支援であり、生徒が主体的に目標を設定し、達成できるようにサポートしていく。
コーチングを採用する理由
なぜ、このような手法を採用しているのか。
それは一方的に「知識を押し付ける」教育よりも、生徒の内発的な意欲を高め、主体的な学びをサポートすることに価値を感じているからです。
私たちは社会に出ると、必ず自分の力で人生を選択し生きていくことを迫られます。与えられた選択肢の中から正しい答えを選ぶ力よりも、答えのない問題に対して、自らの頭で考え、結果を出していく創造力や行動力が求められるのです。
AIによって多くの仕事が代替されていく未来では、より一層その傾向が強まるでしょう。コーチング的な対話を通して課題と向き合うとき、生徒は自分自身を理解し、最適な手段を考え、行動する力を育むことができるのです。
シンカライナーでは、個別指導である特性を活かし、授業の中の対話を通してそうした力を育みたいと考えています。
実際の授業の進め方
実際に新しく授業が始まると、生徒との対話は下記のように進みます。
1. 生徒がどんな目的を持っているかを可能な限り明確にします。
(ex: 何が好きで、何を仕事にしたいと考えているのか。)
2.その上で生徒が達成したい目標を明確にする。(ex : 志望校合格)
3. 同時にそのために必要な知識、段階別の目標、勉強法や考え方を、講師は生徒に質問を投げかけることで、一緒に考えていきます。
4. 3で棚卸しした目標を一つ一つ、授業を通して確実に達成していきます。授業毎に目標に対する進捗を確認します。
5. どんな小さな目標でもクリアしたらしっかりと褒めることで、達成感を感じてもらい、生徒の意欲を高めます。
学習能力を見極めてコーチングとティーチングの使い分ける
問いを投げかけ、生徒が自らの力で考えることをサポートするコーチングに対して講師が授業をリードし、積極的に指示、手取り足取り教えるティーチングがあります。
この二つを生徒の状況に応じて使い分けていく必要があるとシンカライナーでは考えています。
下記の図をご覧ください。
(参考文献:『コーチングの基本』コーチ・エイ)
生徒の学習能力はAの状態を最大・Dの状態を最小とします。個別指導を求めてやってくる生徒の状態は様々ですが、まずこの4つに分類することができます。
D. 意欲が低く、知識も低い場合
1. 生徒との面談を通して意欲が低い原因を探りながら、対話を通して生徒が再び目的意識を持ち、目標を設定できるようにサポートします。(コーチング)
2. 次になるべくハードルの低い目標を設定し、簡単にクリアできるように講師がリードし、具体的な解決策を教え、細かく指示します。(ティーチング)
3. 小さな目標でも達成できると、今まで得ることのできなかった達成感を得ることができます。これにより自己肯定感が上がり、意欲も向上します。
C. 意欲が高く、知識が低い場合
1. 生徒の知識が低い場合は、例え意欲が高くともコーチング的な指導は多用しません。なぜなら「あなたはどう思う?」と問いかけても答えられないことが多く、結果的に意欲を落とすことになりかねないからです。
2. そこで引き続き、生徒の意欲は引き立てつつ、学習の方向性や具体的な勉強法など、指示して明確にしていきます。(ティーチング)
3. ハードルの低い目標を設定し、達成したら徹底的に褒める、ということを繰り返し、意欲と知識の両方を向上させていきます。
B. 意欲が低く、知識が高い場合
1. 勉強をしていく中で壁にぶつかることは多々あります。思ったように進まない、自分の力不足を必要以上に嘆いてしまうこともあるでしょう。そのように意欲が下がっている場合は、諦めないように励ましの言葉をかけます。
2. また学習方法を見直したり、狭くなりがちな視野を広げるような問いを投げかけ、生徒が自力で方向を軌道修正し、自発的に再チャレンジするようにサポートします。(コーチング)
A. 意欲が高く、知識も高い場合
1. この状態になると、生徒は絶好調です。基本的には生徒が自らの力で目標を設定し、問題を解決します。自分で課題分析ができ、問題集の選別を行い、どんどん問題演習を進めていける状態です。(コーチング)
2. 但し、注意深く生徒の状況を観察し、課題解決に助けが必要な場合は積極的にサポートします。
指導におけるポイント
全ての状況を通して言えることですが、常に生徒の状況を見て指導の仕方を判断することを大切にしています。例えば明日がテストですぐに解決が求められている場合には、目的意識の確認や問いかけなどはせずに、すぐさま解法や暗記の裏技を教えることもあるでしょう(笑)
さて、今回はシンカライナーがコーチングを採用する理由とその指導法についてお話しましたが、いかがでしたでしょうか?
いつの時代にも本当に必要な力は、人生を切り開く力です。シンカライナーは一人でも多くの人にその力を身につけてもらいたいと考えています。
それでは addio!!
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