ボカロ曲紹介02: 「マージナル」
はじめに
はじめまして。船橋ひなたと言います。
昨日第一弾を投稿したばかりですが、さっそく曲紹介の第二弾も書くことにしました。思い立ったが吉日ではないですが、モチベーションが保てているうちにたくさん書いてやれ、といった魂胆ですね。
今回の曲、今のところ一番好きな曲で、「好きな曲教えて?」と言われたらこの曲を返そうと思っているくらい、大好きです。(前回の第一弾の記事でも触れましたね。少し前までは、前回紹介した「閻魔さまのいうとおり」を最推し曲に設定していたのですが、塗り替えられたのです)
なのでモチベだけは十分といった感じです。
では早速ですが、紹介始めます。
2曲目: 「マージナル/OSTER project (feat. 初音ミク)」
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=btYMfaIyVao
ニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/watch/sm5556800
こちらです。
ゲームセンターに置いてあるタイプの、筐体型の音楽ゲームである、「Project DIVA Arcade」というボカロ曲オンリーのリズムゲームにこの「マージナル」も収録されているのですが、数え切れないくらい遊びましたし、これからも遊び続けるつもりです。それくらい大好きな楽曲です。
(分かる人向け:モジュールはいつもナナイロラインちゃんにしてます)
とりあえずざっくりした雰囲気を伝えると、音も歌声も、ふわふわしていてとても可愛らしいのですが、歌詞まで見るとそれだけではなく、切なさ、痛み、そして最後には、痛みを受け入れ前を向こうとする強かさや希望を感じられ、自分も勇気づけてくれる、そんな素敵な曲だと思います。
では前回同様、歌詞を少しだけ見ていこうと思います。
1番のBメロの歌詞です。
「鏡の前で泣きじゃく」り、「違う僕はこんな色じゃない」と、自分の姿に拒絶を示している、いたく切ない詞ですね。
この色は、やむを得ずに塗った、もしくは他人に塗らされたのか、それとも理想の色になれなくて苦しんでいるのか、これだけではわかりませんが、でも、なりたい自分と現実の自分との乖離による苦しみというのは、誰だって容易に想像つくものではないでしょうか。
では、次に、後半部分の歌詞を見てみましょう。
2番のサビの部分の歌詞です。
なるほど、とするとこれは、本来あるはずの自分の色の上から、別の色が塗られていたということでしょうか。そして、その色の奥にまだ、自分本来の色が残っていたから、「大丈夫」と安堵したのでしょう。
でもそれだけでは終わりません。
ここからが自分の好きなところなのですが、その次に
「剥がれたペンキの欠片 コレクション」とあります。
自分本来の色を覆い隠していた、前までであれば「違う僕はこんな色じゃない」と言っていたはずの色をした欠片を、コレクションしているのです。
この、歌われている子の優しさが垣間見えた気がして、暖かくなります。
そして、最後にはこう言い放ちます。
タイトル回収、とも言えますね。
「部屋に一人きり」で「人影に怯え」ていたときとは打って変わった、「僕らはここにいる」という、輝かしい光を帯びたような前向きな言葉です。
さらに、「七色のマージナル」、自分は単色には染まっていないのだ、という主張でしょうか。
ここで、少し唐突ですが、この記事の一番上にスクロールしてみてください。そしたらまたここに戻ってきてくださいね。
・・・
……おかえりなさい。
記事の最初、はじめにの前に、何か書いてあったはずです。
これは、ニコニコ動画に投稿されたこの曲のMVの概要欄に書かれていた文章から引用してきたものです。
大事なので、もう一度引用しますね。(字数稼ぎじゃないですよ!)
どのカテゴリにも帰属感を得られない状態。
それはきっと、自分のアイデンティティを「これだ!」と一言で言い表せない状態のことなのでしょう。もしくは、複数の要素が混ざり合っているのかもしれません。
先ほどの歌詞「七色のマージナル」とは、まさにそういった状態のことを指しているのではないでしょうか。
アイデンティティが複数混ざり合っていて、それ故にどの集団からも距離を感じてしまっているのかもしれません。
たとえそうであっても、「それが自分の本当の姿であるならば、見失ってはいけない。」「僕らはここにいるんだ。」と、作者の OSTER project さんは言っています。とても心強い言葉ですね。
・・・
こんな感じでしょうか、正直まだまだ語り足りないというか、考えられること考えたいことがさまざま脳内に溢れかえってくるのですが、自分の言語化能力に限界を感じたためこの辺で、失礼します。
皆さんもぜひ、聴いてみてください。
特に落ち込んだ時に聴くと、少し気分が上向くかも。
ここまで長々とお付き合いくださり、ありがとうございました。
また会いましょう、さようなら。