この世には私一人しか存在しない
1.私も世界も脳の映像
脳科学によれば、我々が普段みている自分を含めたこの世界は、外にあるのではなく、自分の脳の映像でその映像の中に自分がいると錯覚しているだけだという
いかにもリアルに目の前に見える映像は脳が創っているバーチャル映像なのだ
しかもバーチャル映像と違って、その映像を見ているだけでなく映像の中で重力や体感、質感、などを感じている体をもった自分がいて、しかも筋肉が動く感覚、映り変わる映像とともに、自分が自由に動いている感覚をともないながら、自由に動いたり、物を手にしたりとリアルに感じているのである
しかも自分の意志で動いていると錯覚して現実に生活している感覚がある
実際は自分が動こうと意志する前に、脳から自動的に思考が湧いて自分で考えていると思い込んだり、筋肉に電気信号が送られ自分で動いていると錯覚しているのだ
全てが全自動でロボット同然なのに、自分の自由意志で生きていると錯覚して人生している
周りの世界も自分が見たもの、意識を向けたものしか映像化していない
なので自分が見ていない自分の背後とか、テレビでみる画面の中の風景などは脳内の情報データの映像だけで、実際には存在していない
2.私が見ているものしか存在しない
かつてインドの思想家タゴールとアインシュタインの論争として有名な、量子力学の事実として、月は見ていない時は存在していないのである
アインシュタインとタゴール(1930年)
私たちが夕方の帰宅時に、マンションの窓の明かりから人影が見えたにしても、人影という情報データだけで、実際にはそこに人はいないのである
では目の前のおしゃべりしている人は?家族は?
実際に関わらない人は風景と同じ脳の情報データだが、話したり、実生活で関わりのある人達は、いわば自分の魂グループの一員である
人間の肉体は脳映像の幻だが、人間の本質は魂であり、個々人としても、魂グループを含めた魂本体としても存在している
したがって、この世界は自分と自分の魂グループで構成されており、自分を魂本体と考えれば、この世界には自分一人しかいないというのが本当のところだ
自分が見ていないところは、無である
「その時ふいに「ここ」しかないことに気づきました。見えている壁や洗面台の向こうには、なにもない真っ暗闇だけがっ無限に広がっていて、それ以外はまったくなにもないことに気づいてしまったのです。」
「あなたが見ているものしか存在しない
朝起きて目を開けると同時に世界が現れ、目を閉じたら世界は消える
ソースからデータを読み込んで物質が存在している錯覚を得て、常に今この瞬間ロードして経験している
あなたのデータが再現しているこの世界にはあなたしかいない、他人と見える者にもあなたの魂が入っているので、あなたの世界に他人はいない」