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淡路島には最古のお好み焼(=肉天)が今も残っていた_3
とん平
平成10年(1998年)創業、女性店主一人で営業。
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品書きに肉天の記載はないが「肉天ってありますか?」と訊くと「はい!肉天ね!」とすぐに焼いてくれた。
「子供の頃から食べてるし、頼む人がいるのよ」とのこと。
焼き方は「まりも」「いちばん」とほぼ同じだが、青ネギが入らず、スジ肉だけでなく、豚肉も使われていた。
この地域のにくてんはスジ肉入りがデファクトスタンダードで、スジ肉を豚肉に変更することもできるが、豪華版にしてくれたということだろう。
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生地、キャベツ、青ネギ、スジコン、紅生姜、天カス、豚バラ肉の順に重ね、上から生地をかけてひっくり返す。
店主曰く「肉天を知っているのは35-36歳くらいまでよ。それより若いと知らない。
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「昔は豚肉の代わりにイカ天を入れたりもした。
普通のお好み焼(混ぜ焼き)にもスジコンと紅生姜は入れる」とのこと。
この店ではスジ肉とコンニャクを別煮しておらず、一緒に煮たスジコンが使われていた。
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ねづ
平成14年(2002年)創業で、食料品店の根津ストアーと兼業。
品書きに肉天の記載があり、年配の女性二人で切り盛り。
焼き方は重ねる順序が少し異なるだけで、材料は他店と同じ。
生地、キャベツ、天カス、スジコン、青ネギ、紅生姜で生地をかけてひっくり返す。
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肉天だけなく、混ぜ焼きの豚玉にもスジコンを入れる。
それが福良地区の伝統とのこと。
「最盛期は肉天を出す店が40軒近くあったように思う。
豚肉がないときは代わりに5円でうまいか(イカ天)を入れてもらっていた(「とん平」の同じ証言)。
そのうまいかを鉄板で焼いてもらって食べたりもした。」
と言いつつ「食べてみる?」とそのうまいかを焼いてくれた。
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製造会社のウエブサイトによると、昭和30年(1955年)に発売されたと書いてあった。
製造元でもトースターやフライパンで焼いて食べることが推奨されているので、兵庫県のお好み焼店では、うまいかを焼いて食べることが一般的だったのではないか?と予想できた。
肉がまだ高かった時代、タンパク質と油脂たっぷりのうまいかは庶民の味方だったのだろう。
広島市や呉市では、高いお好み焼を食べられない子供が鉄板の上でおでんを焼き、ソースをたっぷりかけて食べていたので、場所は違えど似たようなことを行っていたのだ。
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