せらふぃー

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回らない頭で書いた話

あなたの時間を少しだけください。題名も小見出しもない、ぼくのとりとめもない話を聞いてください。 ぼくの人生はドラマチックだと思う。きっと、なにか大きなことを成し遂げたらなにかたいそうな形容詞のついたシンデレラと呼ばれること間違いなしのドラマチックな人生を送っている。 深夜0時で解ける魔法やガラスの靴から始まる運命の出会いなんてものを信じてやまないからこんなにドラマチックな人生になっているのだと誰かが言っていた。 この言葉はぼくには「だれもが鼻で笑うような、存在しないとわか

    • 正論は正しい、でも

      どちらかといえば穏やかでない環境で育ってきた話 ※家族にトラウマがあるような人はこの章は見ないほうがいいし本題の愚痴は一番下の6行間にすべて詰まってます 私の母(60代前半)は、キャリアのeメールでメールを削除する操作をしているとき、「このメールを削除しますか? はい いいえ」というスマホのダイアログメッセージに困って私(20代後半)に電話をかけてくる。 メールを削除する手順を懇切丁寧に教えたのでメールを削除する操作は可能なのだが、「『このメールを削除しますか?』って聞か

      • 統計的に生まれた孤独の中で

        「統計は所詮は統計」…か? 突然だが、このグラフを見てほしい。 これは私のWAIS-Ⅳの結果を折れ線グラフにしたものである。 これを見た医者に「統計的に発達障害と言える」のも一因となって、私は発達障害と診断された。 統計は所詮統計なんていう言葉もあるので、このような結果になったからと言って一概に発達障害とは言えるわけではないことを念押ししておく。 一方で、100人前後の発達障害で困る人と話してきた肌感覚で言えば、かなり高確率で同じようなグラフの形をしている人は同じような困

        • 死なないためにずっと誰かのために生きてきた話

          目が覚めたことに絶望する朝変わらない毎日を愛おしいと感じたことはあるだろうか。私は人生で2回だけある。 桂枝雀師匠の「いたりきたり」を初めて聞いたときと、付き合っていた彼氏が拘留されたのち釈放された次の日の朝。この2日だけは毎日特別な不自由なく生きられることの幸せを噛みしめることができたが、それ以外は私にとっては地獄に等しい。 子どものしつけ絵本として一時期にわかに流行っていた絵本「地獄」を知っているだろうか。 なぜこの絵本がしつけに役に立つかと言えば、「迷惑をかけると地

          拝啓 下を向いて歩くことを教えてくれたあなたへ

          私は「普通の人」になりたかった 「上を向いて歩こうよ 涙がこぼれないように」というフレーズを、上を向いて涙をこらえ、震える声で歌いながら歩いていた21歳の冬。 「あなたは社会で生きていくなかでずっと孤独を感じると思うわ」 障害者職業センターで言われたこの言葉が、頭にこびりついて離れなかった。 これから社会人になろうと思っていたのに、社会に所属することもできないんだ。 ごめんね、お母さん。こんな子どもに生まれてきて。 ごめんね、叔母さん。あなたの期待に応えられなくて。 ごめ

          拝啓 下を向いて歩くことを教えてくれたあなたへ

          人には人の「うつ」がある話

          当事者が現場で感じた「物足りなさ」突然だが、私は障がい者だ。精神保健福祉手帳3級を持っている。とはいえ発覚したのは3年ほど前のことで、いろいろあって大学卒業後すぐに派遣やフリーランスで働いていたときに正社員として就職するのが難しそうだったから手帳を取得しただけで、普通に生活していてなにか配慮してほしいとかいうわけではない。 そんな私の前職は就労継続支援B型事業所(以下B型・就Bと呼ぶ)のスタッフだった。就労継続支援B型事業所とは、雇用契約に基づく就労が困難な人に、軽作業などの

          人には人の「うつ」がある話

          大好きだったものが大嫌いになる話

          ※主題は「陽性転移と陰性転移」「賞賛とこき下ろし」の経験談です。 自分のことを「普通」だと思っていた大学時代、一緒にうどん・そばのお店に食べに行った先輩とうどん派かそば派かなんていう他愛のない話をしていたとき、その先輩が「最近そばアレルギーだってわかったんだよね」と言った。 え、そんなことある? というのが率直な感想だったが、「どうしてそれまで気付かなかったんですか?」と聞くと、「そばは食べるとかゆくなる食べ物だと思ってた」と何事もなかったかのように言うのだ。 当時は「

          大好きだったものが大嫌いになる話